CVTってほんまにええんか?
皆さんおはこんばんちは。
今回のお話はCVTいうもんが実はめっちゃええトランスミッションちゅう話や。CVT 言うたらみんな「つまらん」いうてけなしすぎやねん。 まぁ、ワイもそう思うことあるねんけど、ほかのオートマと比べたらそんな違わん思うんや。
CVTってそもそもなんやったっけ?
CVTってのは、簡単に言うとオートマの一種やねん。けど、普通のミッションとはちょっと違う仕組みなんや。
普通トランスミッションはギアをいくつも用意して、それぞれで違うスピードを出せるようにしてるんや。一方、CVTはギアを無段階で変化させることができるんや。CVTのメリットは、まずなんと言ってもスムーズな走りやね。ギアチェンジのショックがないから、まるで雲の上を滑るような感覚で運転できるんや。それに、燃費もええで。
これJATCOのチャンネルやけど、めちゃくちゃわかりやすくメカニズムがわかるねんな。ちょっと見てみてくれや。
CVTみんな嫌いやろ?
みんなCVTを嫌うんは、エンジンの回転数がずっと一定だからやねん。それで、マーケティング部門がメーカーに「この一定の回転数はアカンから、消費者を楽しませるために段階的なギアにせなアカン」って言うてるんや。ほんで、どのトランスミッションとも同じような音するようにわざとしとるんやけど、それやったらCVTの本来の意味がなくなってもうてるやんか。これはメーカーのせいちゃうで。消費者のせいや。消費者が理解してへんし、好きちゃうし、文句言うから、メーカーは変えざるを得へんねん。こんなん長々と愚痴ってもうたけど、とにかく、今のCVTはちょっと間違った方向性で設計されてるとおもうんや。それをここで話していこう思てるねん。
CVTが実はめっちゃすごい理由
任意のギアで最大加速を出すには?
まず最初に「CVTが実はめっちゃすごい理由」を説明するための疑問は、「最大加速が何速で起こるか?」ちゅうことや。もちろん、ピークトルクのとこで起こるんや。もし理論に興味あるなら、ここにその数式があるで。ポイントは、トルク以外の変数は全部一定ちゅうことや。ギア比は一定、最終減速比も一定、タイヤのサイズも一定、車の質量も一定。加速に影響を与える唯一の変数はトルクや。見てみ、トルクがピークに達したときが加速が一番高くなる時やねん。だから、どのギアでも最大加速はピークトルクで起こるっちゅうことやな。
ほな、任意の速度で最大加速を出すにはどうするんや?
けど、知りたいのは、ある任意の車速におるとき、最大加速がどこで起こるかやねん。みんな最大加速が欲しいわけやからな笑。それを説明するために、ここからちょっとややこしい数学の話になるで。
パワーは力×速度で求められるっちゅうのは知ってるやろ。それが一つの基本の方程式や。他の基本の方程式として、馬力はトルクとエンジン回転数の関数として表されるんや。この二つを等しいとしたら、馬力はトルクとエンジン回転数の関数やから、力×速度がトルク×エンジン回転数になるわけや。
ほんで、速度を反対側に移したら、力 = トルク × エンジン回転数 / 速度 になる。力は質量×加速度やっちゅうのも知ってるやろ。これは普通に運動方程式や。この二つが等しいわけやから式変形すると、加速度の方程式が出てくるわけや。つまり、加速度はトルク×エンジン回転数÷速度×質量で求められるっちゅうことや。特定の速度におるから、速度は一定やし、車の質量も一定や。つまり、最大加速は最大馬力のとこで起こるっちゅうことやな。
要するに、特定の車速でクルージングしとる場合は、最大加速が最大トルク発生時のrpmでは起こらへんのや。なんでかって? ここが面白いとこやねん。
シボレー・コルベットのトルクカーブ見てみっか!?
ここに2008年のコルベットZ06のトルクカーブがあるねんけど、もちろんこれはCVTちゃうで。6速マニュアルやねん。このコルベットが3速で最大トルクのとこにおるとするやん? でもシフトダウンしたら、回転数が上がるから最大出力のとこにいけるんや。トルクは少なくなってしまうけど、ギア比が高なるからホイールトルクは増えるんや。方程式見たらわかるけど、ホイールトルクはミッションのギア比から計算できるんや。
ただの簡単な代数や。いろんな方程式を分けるだけや。
505馬力=6500RPM×トルクやろ。せやから5252で割ったもんがトルク(lb-ft)になる。それで最大出力の時のトルク、408ポンドフィートを最大トルクの475ポンドフィートと比べたらわかるやろ? トルクは少ないけどギア比が高いんや。ギア比の差は6500を4800で割ったら、1.354、つまり最大出力時の方が最大トルク時より35%高いギア比や。408ポンドフィートのトルクにそのギア比掛けたら、552ポンドフィートになる。これ驚きやないか?
エンジンが生み出す最大トルク475より多いんや。552を475で割ったら1.16になる。この数字が示してるのは、このギアでこの時点で加速してたら、ホイールに16%多いトルクがかかって、16%多い力がかかるってことやねん。
最大トルクのギアにおるより、こっちの方がええわけや。肝心なことは、最大加速したいなら常にピークパワーにおりたいってことや。多くの人はトルクカーブ見て「いつギア変えたらええんや?」って考えるけど、それやないねん。どうやって最大出力を出すか考えるべきや。エンジンが生み出すトルクは落ちるかもしれんけど、ギア比のおかげでホイールトルクは増えるんや。
結論
ほな、全部まとめて、なんでCVTがめっちゃすごいんかに戻るで。車速に対するホイールにかかる力を見てみるんや。最大加速するには最大出力に従ってギア比を変えたらええわけやけど、コルベットは普通のマニュアルトランスミッションやから、まずは1速から始まるわけや。そしたらホイールにかかる力はこんな感じになる。最大トルクに達して、そこからだんだん落ちていくけど、最大出力に入って高回転数になるに従ってまたカーブに沿っていくんや。ほんで、2速に入ったらホイールトルクが落ちて、3速に入ったらまたそのカーブに従っていく、そんでそのままギアを上げていく感じや。
MT、AT、DCT、要するにギアがあるやつは、理想のカーブに沿わんとホイールトルクがガクッと落ちる瞬間があるんや。せやけどCVTはそれがあらへんちゅうことやろ。そこがCVTのめっちゃすごいとこや。CVTはただギア比を調整するだけで、最大加速のところにおれるんや。だから車は物理的に可能な限り速く加速できるんや。
CVTの問題点は、高トルク車用にまだあんまり使われてへんことや。コンパクトカーでよく使われるんやけど、それはまあ需要の問題やろな。誰もほんまにCVTのスーパーカーなんか欲しないやろ。でも、もしCVTのスーパーカーがあったら、今のデュアルクラッチトランスミッション使ってるスーパーカーより速いはずやで。いつか作ってみたいな、CVT積んだMercedes-Benz SLR McLarenなんてどうや。とんでもなく速くなると思うぞ。もうすでに速いんやけど、こんなスーパーカーに5速ATはちと勿体ないからな。
今回も読んでもらっておおきに!
ちとむずすぎたかもしれんから、質問とかあったら何でもコメントしてくれな!!