MetaHuman Creatorをエンジニアと体験してみました
皆さんこんにちは。VRC note編集長の八重樫です。
4月に一部の界隈で話題になったニュースがありました。
デジタルヒューマンとは、CGで作成した仮想の人体モデルで、最近いろいろな企業なども広告塔として活用しています。
でもこのデジタルヒューマン、今まではプロの方がすんごい時間をかけて作り上げるものでした。
それが今回、エピックゲームスの「MetaHuman Creator」を使うと、素人でも簡単に短時間でデジタルヒューマンが作れるようになったらしい、ということで話題になっていたのです。
これは非エンジニアの私でもできるものなのか
試してみる価値があるのでは?
と思いまして、社内のエンジニアさんに頼んでデジタルヒューマン作成体験会を設定してもらいました!
一緒に触ってみたのは、3Dモデリストの重信さんと李さんのお二人。
普段Unity、Blenderなどのツールを駆使してアバターの改良や服の3D化など開発をいろいろとされています。
3Dモデリングについて普段からお仕事されているお二人と、まったくやっていないド素人の私とで、使ってみるとどんな印象を持つのかやってみました!
体験会の様子。みんなで一緒に説明を受けながら操作してみました。
八重樫:重信さん、李さん、今日はよろしくお願いいたします(ドキドキ…)
重信&李:よろしくお願いしますー。
重信:まずは簡単に説明しますね。MetaHuman Creatorでは、58体のデジタルヒューマンがすでに存在していて、そこから土台にしたいモデルを選び、そこに複数(最大6体)のモデルをブレンドしてオリジナルのMetaHumanをつくる、というものです。
※MetaHuman Creatorで作られたデジタルヒューマンをMetaHumanと呼びます。
顔だけでなく、体型や髪形なども選べますが、体や服のパーツはあまりない印象です。
顔のパーツについては、目の虹彩や歯のプラーク量にいたるまで、細かく選んで調整することができます。
(そんな細かいところまで!!)
編集をするときは、アニメーションを止める必要ありますので注意してください。
最初に土台にしたいモデルを選んで次へを押します。
いきなり動いているからびっくりしますΣ(゚Д゚)
赤枠のところでプレビューを止めてブレンド作業をします
※ちなみに、WEBサイト上で作業するので
ツールのダウンロードなどは不要です
重信:そのあと「ブレンド」を押すとサークルが出てくるので、そこに58体から好きなものを選んでドラッグします。
重信:そのあとは画面下のブレンド・パーツ位置・スカルプトを選んでブレンドしていきます。パーツ位置はいくつかの頂点を一気に動かせます。スカルプトでは細かい調整ができますよ。
八重樫:な、なるほど。なんか私でもできそうな気がします。
重信:じゃぁやってみましょうか。ちなみに、それぞれ適当に作るのも面白そうですが、誰かモデルとして決めてそれに近づけるというのをやってみてもいいと思いますよ。
八重樫:うーんそうですね…共通でわかる人……あ!じゃぁ清末さんに似せるってことで、やってみませんか??
重信:いいですね。誰かに似せるには各パーツの位置やバランスを整えていく必要があるので、とりあえずやってみましょう。
…ということで、清末さんをつくろう大会が開催されましたww
いざ挑戦!!(*゚▽゚)ノ
よし、まずは髪形を変えて、
細かい頂点を選んで、ブレンドしたい方向に動かしながら清末さんを作っていきます。
うーん、目がどうしても似ない。口も鼻もこんなんじゃない。
どうしたらいいのー!!(ノД`)・゜・。
目をブレンドしたり、鼻をブレンドしたり、
ひげを消して、耳の角度を変えて・・・
・・・・・・・\_ヘ(・_・ )カタカタ
と悪戦苦闘しながら30分経過。できあがったのがこちら↓
いやもうね、誰ですか・・・・・(◎_◎;)
笑わせてみるとハリウッドの俳優さんに似ている…?やっぱり外人ぽい。
清末さんには程遠い感じになりましたww(清末さんごめんなさい)
ちなみに、エンジニアさんが作った清末さんはこちら。
まず重信さん作
次に李さん作
お二人とも、私よりも人間らしい感じがします。バランスが良い感じ。
さすがです。
でも誰一人として清末さんではなかったという(笑)
同じ人を作ったはずなのに、みんな「これ誰www」ってなって大笑いでした。
(清末さんごめんなさいww)
八重樫:すごくおもしろかったです。重信さん、李さんお付き合いいただきありがとうございました。
最後に感想を一言ずついただけますか?
李:第一印象は創作のスピードに驚きました。あと、GUI※操作も分かりやすく、3DCGの知識がない人も簡単に作れてしまう、さらにクオリティーの良さに感動しました。
※GUIとはGraphical User Interfaceの略です。
重信:誰でも簡単に使えるところはシンプルにすごいなと思いますが、将来的に3d制作はMetaHumanと同じように誰でも簡単に、あるべきだと思いますね。今はまだ必要な知識や操作慣れ要求が多すぎますから(^_^;)
気になってるのは、複数のtemplateモデルの顔をブレンドして新しい顔を編集する方法ですね。
この方法で多種の顔表現は実現可能なのか?
ベータ版の今ではなかなか難しいことはわかりましたけど、もう少し人種含めてtemplateが増えていけば可能なのか??
その辺も含めて改良されていくとといいなと思います。
・・・・・・・・・・・・
今回やってみてこんなことを思いました。
・MetaHumanでは人体を構成する要素がとても細かく設定されている。眼球の血管なども設定できるし、肌の色や目の色なども設定が可能。人体はそれだけいろいろな要素をもとに構成されているということを改めて感じた。
・このMetaHumanでは誰でも簡単に作れるように制限などもされているので変なものができない。
(例えば、眼球の色を変えられますが、白からベージュの範囲で選べるように限定されていて、真っ赤とかにはできないようになっています。)
・直感的にモデルを選んで作ることは、非エンジニアの私でもできた。3Dモデリングについて知らなくても簡単に作ることができた。
(誰でも簡単に操作できるし、知識がなくてもそれっぽいものを簡単に作れるようになったのは画期的)
・誰かに似せてモデリングをすることは、プロでも難しい。そういった領域はまだプロの需要があるが、誰でもないデジタルヒューマンをゲーム用などに作るのならば、MetaHumanで問題ないと思った。
・誰かに似せることが難しいからこそ、そのままの姿が撮影できる3Dスキャンは全くの別の用途であり、ニーズや可能性があると感じた。
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最後までお付き合いいただきありがとうございました!