メタバースで何してる? どんな場所なの? 実際に体験して考えたこと。
皆さんこんにちは。VRC note編集長の八重樫です。
昨今のメタバースブーム。メタバースというワードでメディアもたくさん記事を書いています。
20年前のセカンドライフに始まり、現在ではVRChat、cluster、バーチャルキャスト、Rec Room、Roblox、Fortnightなどなど、ゲームからソーシャルVRからいろいろなサービスがあります。
しかし話題にはなっているけど、結局よくわからないのは、メタバースってなんなのか?どういう体験をみんなしているのか?というところ。
そこで今回は実際に筆者がMeta Quest2とPCを使って、ソーシャルVRの世界を体験した記録を公開します。
(主にVRChat、clusterのイベントに参加しています)
■ソーシャルVRってどういうものなのか?
ソーシャルVRはPC、スマホ、VR機器などからアクセスして、アバターを使って交流する場です。海外のものも含めると多数存在しますが、今回の体験では、VRChatとclusterを利用しました。
【VRChat】
2017年にリリースされたソーシャルVRアプリ。アバターを使ってボイスチャットやエモーションで交流ができます。ユーザーはアバターやワールドと呼ばれるバーチャル世界をアップロードすることができ、世界中からいろいろなユーザーがアクセスしています。
【cluster】
同じく2017年にリリースされた、スマホからもアクセス可能なソーシャルVRアプリです。VRChatと同じく、アバターの姿で交流ができ、たくさんのワールドがあります。最近、簡単にワールドクリエイトができるアップグレードがありました。
unityなどのゲームエンジンを使用せず、スマホで簡単につくれるというのはすごいことだと思います。遊びの幅が広がりますね!
■バーチャル空間で何するの?何ができるの?
バーチャル空間で何をしなければならないというのはないので、人と集まって雑談したり、お酒を飲んだり、ゲームをしたり、綺麗なワールドを巡ったり、写真を撮ったり、人によって楽しみ方は様々あるようです。
最近は話題になっているのもあり、企業や自治体が進出したり、イベントを積極的に行っている例もあります。またイベント時に案内スタッフなどのバイトを募集して、アバターで接客するというサービスも始まっています。
バーチャル空間上に現実の都市を作り出そうという計画は、KDDIが主導する都市連動型メタバースや、HIKKYのパラリアルワールドプロジェクトなど、今後さらに企業・自治体の参加が加速していくと思われます。
ただ現実を取り入れるのではなく、そこに現実ではできない、バーチャルならではの趣向を凝らして来場者を引き付ける、楽しませるというのがおもしろい取り組みだと思います。
バーチャルな空間では現実を模すこともできるし、現実離れしたこともできます。いろいろなことができるからこそ、何を行って、どういう理由で人を呼ぶかが大事になってくるのだと思います。
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ユーザーたちは普段何をしているのか?
先にも述べた通り、バーチャル空間内での過ごし方はひとそれぞれ。好きなワールドをめぐって旅行のように楽しみ写真を撮るのが好きな方もいれば、アイドル活動やDJライブをする方もいるし、Barの店主になってみる人もいます。
一人でやっていると目的が薄れるので、なかなか長続きしないのですが、友達が増えて誰かと話したりできる、または毎週行くイベントがあるなど「居場所」ができ始めると、そこに行く意味、目的が生まれて長続きするのだなと感じました。
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会社のメンツでも集まってみた
仕事において、バーチャル空間で会議するなど活用も広がっていますが、実際にVRCのメンバーにも協力してもらい、VRChat内で交流会もしてみました。
私は初対面だと緊張するので、なかなか声がかけられないのですが、今回は普段から知っているメンバーなので緊張もなく、いろいろな話ができました。
普段は会社で会うか、zoom会議をするかなのですが、zoomで話すよりもお互い距離感が近い感じがあり、発言も積極的にできていた気がします。
メンバーからでた意見としては、
・アバター効果もあり自分に自信が持てる気がする。
・zoom会議よりも距離感が近いけれど、資料共有ができないのは難点。
・VRChatを実際にプライベートな打ち合わせに使っている。3D空間にペンで書けるというのは、奥行きも含めて書いて伝えられるのでとてもいい。
などがありました。まだまだHMDをして会議するのは普及は難しそうですが(手間があるので)コロナ禍が続く場合、新しい会議方法、コミュニケーションツールとして取り上げる価値はありそうでした。
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いろいろな集会やイベントにも参加してみた
VRchatやclusterでは、連日のようにイベントが行われています。自主的にイベントカレンダーを作っている方もいて、私もそれを見ながらいろいろな集会に参加してみました。
VRchatイベントカレンダー https://vrceve.com/
〇 ともつく集会所
友達を作ろう!という集会で、初心者さんも常連さんも一緒に雑談する感じのイベントでした。毎週開催されているイベントで、PC対応のワールドとQuest対応のワールドがわかれており、Quest勢にも優しいイベントでした。
〇 questラジオ体操部
毎朝7時半~8時にかけて行われているイベントです。専用ワールドで動画を見ながらみんなで体操します。4つ体操があるので、結構体が温まります。私も何回かお邪魔しました。ワールドにはイベントポスターもあって、いろんなイベントも知ることができるし、体を動かすだけなので初心者向けのイベントだなと思いました!
↑百面相チャレンジというのにも、参加させていただきました。
〇 xR転職合同相談会
こちらはclusterで行われた転職イベント。第4回目ということでめちゃ長続きしていますね! XR企業が10分間会社についてのプレゼンを行うイベントで、学生さんや社会人など興味のある方がたくさん来てました。Youtubeライブでも配信していたので、興味のある方はこちらをどうぞ。VRCのポスターもでてます!w
■VR歴の長い方はどう使っているのか?何が魅力なのか聞いてみました
私は今回初めてHMDを使った超初心者なので、VR歴の長い先輩方にインタビューしてみました。
【Mさん(VR歴3年以上)】
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【リーチャ隊長(VR探検漫画家、VR歴4年)】
リーチャ隊長はバーチャル探検家として漫画を描いている方で、VR業界ではいろいろなイベントにも顔を出されており、有名な方なのですが(私もファンで)、今回そんな隊長が初心者集会を開くと聞きつけて、お願いして参加をしてきました!
#雪崩式初心者集会 に参加してみた
なんと参加リクエストが100件を越えたそうで、なかなか入れない激戦のイベントでした。VRChatを始めた期間ごとに分けたところ、半数以上が1か月以内というほんとに初心者さん!
こういう集会では珍しく、ひとりひとりじっくりと自己紹介を行うというスタイルで、皆さん緊張しながらも好きな牛肉の部位について答えていました(笑)
ざんねんだったのは、Quest単体だとちゃんと見えないアバターもいたこと。上記の集合写真はPCVRで撮っているのですが、Quest2で撮った1枚前の写真とはきつねさんが違うことがわかるでしょうか? 私もちゃんとギミックとか見たかった…(火炎放射器使っている人がいたり面白かったらしいので)
Vtuberになりたいとか、すでにVtuberですとか、漫画を描いているかたがいたりとか、本当にみなさん個性的で面白かったです。こういう初心者に優しい集会はぜひまた行ってほしいところです。
(だいたい、集会に行っても緊張でぜんぜんしゃべれなかったりするので)
■VR体験をしてみて、なにがわかったか?
今回、1週間Meta Quest2をレンタルして、いろいろイベントへ行ったり、体験をしてみました。毎日、何かしらのイベントに参加してみたので、気づくと夜のイベントを楽しみにしている自分がいることに気づきました。
このコロナ禍でなかなか人と集まったり話したりしていない中、それがバーチャル空間でできるというのが楽しくなったのだと思います。
バーチャル空間には何があるのか?みんな何をしているのか?と思いましたが、そこには「日常」があって、みんな思い思いに楽しんでいるのがよくわかりました。現実の自分の延長線上で過ごしている人もいれば、新しい別の自分になって楽しんでいる人もいて、楽しみ方はそれぞれでしたが、みんなそこに目的や意味を見出していて楽しんでいるのだなと強く感じました。
ただ、1日だけとか少しだけ体験したり、一人で体験してもこの楽しさの発見にはつながらなかっただろうなと思いました。いろいろなプラットフォームがありますが、どのプラットフォームを使うにしても初心者ガイドが必要で、そのガイドに巡り合えるかどうかで世界が広がるかどうかが決まると思います。
私は運よく親切な方たちにたくさん出会えたので、今回やってみてハマりましたが(その結果Quest2も購入しましたし)、その体験ができていなかったので、いままではぜんぜんソーシャルVRにログインしようとも思わなかったのだと思います。
ガイドが必要なこと、より没入感を感じるにはHMDを用意しなければならないことなど、まだまだ普及には障壁もありますし、時間もかかると思います。
でも、ここでいろいろなことがすでに始まっているので、今から参加してみると面白い発見が多々あるのではないかと思います。
感じ方は人それぞれなのではまる人、はまらない人いると思いますが、VRの魅力は体験してみないとわからないので、気になった方は一度レンタルして体験してみてはいかがでしょうか?