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【舞台:感想】『ピーチボーイズ〜新性器エヴァンと下痢男〜』最後の最後までお馬鹿でお下劣で大好き

Peachboysという人たちがいます。
たぶんここ5年位、私が毎回見に行っている大好きな劇団
(と呼ぶのでしょうか?)です。
主に年に一回の公演がありました。

SNSで情報を収集しない私が悪いのですが、
公演を見るまで今回が『最終公演』だと知りませんでした。
12年のPeachboysとしての活動を終えてしまうということを知りませんでした。
最高の楽しみが無くなってしまいました。

というわけで、4/28の昼回を見てきました。

毎回、タイトルはヒドく、おバカです。
内容はもっとおバカです。

タイトルを知ることも予備知識もいらないと判断して
(チラシなどを作っている皆さんには申し訳ないですが)
私は何も記憶に残すことなく
毎回ノープラン、丸腰で劇場に行って
爆笑して帰宅していました。
(それももう無いのか…虚無)

内容

内容を誰かに説明することは、
常識的な人間であればためらうレベルです。

しかしそのおバカが手が込んでいて魅力的で心底笑えるのです。
毎回、時間を忘れて笑いました。

ストーリーも基本は毎回同じです。(三宅さんの前説でも毎回言ってました)
・20歳くらいの青年3人が『オトナ』になろうとする
・悪の組織の活動に3人が巻き込まれる
・『オトナ』になれることもある
・『山田』役の山田さんが「夢か!」と言って終わる
だったと思います。

私も過去に何回も見ているのに、
毎公演、ヒトの脳のキャパシティを超える情報量があるので
「楽しかった」という記憶しか残ってないのです。

ヨーヘイ、ケン、ハヤオの3人のやりとりもお馴染みだし
顔がテカテカな人、ほぼ裸でオムツをしている人、
アレが巨大で必ず全裸の後ろ姿を見せる人。
スタップ細胞の話、みなみちゃんをはじめ
女性キャラクター達も全員とにかく最高です。

今回のストーリーは、最終回ということで
いつもと少しだけ変化がありました。

ヨーヘイが自分たちがループしていることに気がついて
新しい一歩を踏み出すために『終わらせる』。

ループしている原因は
(いつも最後に「夢か」と言う)山田にあって
山田を『解放』しなきゃいけない。

みたいな感じで、
いままでは『オトナになれるのか?』だけだった物語の目的に、
『ループを終わらせることはできるのか?』という目的が追加されました。

好きなところ1

サービス精神という名の悪ふざけの圧倒的な量の多さ。
少しでも隙間があれば「なにか楽しいことができないか?」
「なにか一言入れよう」と考えてるんだろうな
‥と思うようなぎゅうぎゅうに詰め込まれた内容で
安易ないつものパターンの場面もあれば
とても手が込んだダンスなどの見せ場があったりします。
インフレしていて回を追う毎に密度が増しています。
各方面へのいろんな形の『愛』を感じます。

好きなところ2

簡単に気軽に『第四の壁』を超えてくるところ。
今回はいつも以上に、ステージ上の皆さんが観客に話かけてきました。
それが密度の濃い時間の中で息抜きになります。
キャラクターなのか、オンなのか、オフなのかわからない
セリフがあります。
「ココナッツオイルが受付に届いてましたよ」
「楽屋にいるみんなは元気でいて欲しい」など。
分かりやすいのに
複雑な感じもあって好きでした。

好きなところ3

アニメやゲームのシーンの再現。
私はアニメもゲームも詳しくはなく「何となくわかる」レベルですが
それでも衣裳、被り物、メイクなど圧倒的な手作りで
凝った見せ方で爆笑してしまいます。
(前々回?のドクターマリオの再現が大好きでした)

それに加えて、
今回は布袋さん、氷室さんがいた
伝説のあのバンドのシルエットの再現からの演奏シーンも
バシッと決まってて興奮しました。

毎回そう思うし、今回も凄かったのが『音が出るタイミング』です
とにかくカッコイイ!気持ちいい!のです。
ポーズの決めにバシッと音が鳴る感じ。
毎回、今回も最高でした。

一生見ていたい皆さんでした

見ていて不思議なのが
俳優の皆さんが演じている作品というよりも
Peachboysは現実に存在する世界だと思ってしまうこと。
まるで舞台上のキャラクター達と私が友達だと錯覚してしまうような没入感。
年に一度の観賞なのに、自分の毎日とつながっているような気持ち。

マーベル映画『アベンジャーズ・エンドゲーム』を見たときに
「こんな複雑な内容をこんなに見やすく作れる人がいるんだ」
と凄すぎる手際やアイデアに感服しました。

Peachboysの舞台の感想も似ています。
「こんなにわけがわからないのに、複雑(?)なのに、
くだらないのに、物語がわかる気がするし。
もっと欲しくなる。
こんな凄い作品を作れる人がいるのか。
演じられる人がいるのか。
と思うのです。

今回の舞台の最後は、
『ドリフ大爆笑』のオープニングのスクールメイツとドリフターズの再現でした。
歌詞やダンスなどをPeachboysバージョンにアレンジ。泣きそうでした。
ドリフ世代で当時、8時だよ!全員集合に家族で見に行った私としては
「このフィーリングが私の心を掴んでいたんだ」
と答え合わせができたような時間でした。

出演者の皆さん、舞台に関わった皆さんお疲れさまでした。
大好きな時間でした。

全てを思い出すことはできませんが、
全て脳には焼き付いていると思います。
なにかのときに思い出すこともあると思います。

皆さんの今後の益々のご活躍を祈念します!!

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