組織の活性化や成長の機会の創出が自走する? ― コンフリクト・マネジメントにライブドローイングが効く理由
リーダーになった。しかし組織から対立が減らない。憂慮していませんか。それは間違いです。
対立は少ないほうが良いは間違い
対立は少なくしたい。内容が良い。それは間違いです。
組織の活性化や成長の機会を奪ってしまうからです。
コンフリクト・マネジメントは必要
社会や組織の多様化や複雑化。それに伴い対立や衝突は避けられません。
また、対立や対立を建設的に解決することが組織にとって有益であることが研究や実践で明らかになってきています。(参考:コンフリクトマネジメントの事例とは?具体例から活用イメージをわかす - 人事担当者のためのミツカリ公式ブログ)
対立や衝突への適切な対処が当たり前の組織に
対立や衝突への適切な対処。それが当たり前の組織にしていきます。組織の構成員の自走が理想です。
当たり前にするために大事なこと。それはシンプルな方法であること。そして、できるだけたくさんの人。できればすべての構成員が実践できることが理想です。
自分の理解をライブドローイングする
対立や衝突への適切な対処。組織の構成員の全員が自分の理解をライブドローイングすることをオススメしています。
自分の理解をライブドローイングすると何がおこるか。自分の理解をライブドローイングするとは、情報の受け手がライブドローイングするということ。情報の発信者が言ったこと。資料等を使って説明したこと。情報の受け手がどう理解したのかをその時、その場でかくということです。
情報の発信者が発信した直後にそのライブドローイングを見る。そうすることで発信した内容が伝わっているのか。正しく理解されているのか。何が伝わっていないのか。それがすぐに分かるようになります。
その時・その場でかく理由
心理学者のカール・ロジャーズ。クライエント中心療法の提唱者です。クライエント中心療法では、クライエント(患者)とセラピスト(カウンセラー)が登場します。クライエントのパーソナリティが変容するには、6つの必要条)があるとしました。その中の5番目は以下の通り。
これまでの例に当てはめてみます。セラピストが情報の発信者。クライエントは情報の受け手です。クライエントである情報の受け手にライブドローイングしてもらう。ライブドローイングは内部的参照枠。クライエント/情報の受け手にはどのように世界が見えているか。あえてそれをかいてもらうのです。これによりセラピスト/情報の発信者が見る。そしてみたことに基づいてリアルタイムでフィードバックをしていくのです。
ライブドローイングは誰でもできるスキル
ここまで読んだ皆さんは思っているはずです。そもそもライブドローイング自体が難しい。従業員すべてがそれを行うなんて不可能だ。できないことを言っているから世の中はそうなっていないのだと。
私はこれを思い込み。呪いだと思っています。
ライブドローイングは誰でもできる。これがグラフィックレコーディング、グラレコ講座。特に「グラレコ写経」というワークを数百人に実際にやってもらった私の得た結論です。
絵がかけない呪いと授業でノート書く習慣
学校教育。ライブドローイングから見ると良い面と悪い面の両面があります。
私は絵心がないという呪い
学校教育を通じてほとんどの人がかかる病。それが「私には絵心がない」という根拠のない確信です。私はこれを呪いと呼びます。
さらに悪いのは「絵心」という言葉の誤解。「絵心」いは絵をより美しく/かわいく/美しくかく能力という意味はありません。しかしほとんどの人がそう信じ込まされてしまっています。
詳しくは論じませんが自分や他者の絵をけなすのをやめる。絵がうまいと言われている人は自分の絵が上手だとは思っていません。自分より上手な人はいくらでもいる。実は改善すべき点について気づく能力それが絵心なのです。
無意識にかき続けられる習慣
学校教育が悪いことばかりではありません。無意識でかき続けられる能力。これを習慣化してくれていたのです。
何を言っているのか。学校教育の間に一番時間を費やしたことは何でしょうか。そうです。授業中にひたすら黒板をノートに写し取る。書き写す。
このノート取り。みなさんは考えて書いていないのです。書いているときに考えていること。それは授業の内容です。一文字、一文字の書き方。これを考えてはいません。つまりノート取りは無意識でできるのです。
漢字は脳では絵と同じ領域で処理されている
ノートは確かに取れる。そこに絵はない。そういう声が聞こえてきます。
実はひらがなと漢字。処理をする脳の部位が異なっていると言われています。(参考:最近の収穫。 今年初めてのうりずん(沖縄四角豆)。 | ゆうのお料理日記 農業もやるよ ギフテッドの教育法も。 - 楽天ブログ)
そして、ひらがなは「音声言語」、漢字は「絵」の領域であると言われています。
絵が無意識でかける理由。それは脳のこの領域を再利用しているからだと考えています。
まとめ
ライブドローイング。やりはじめると難しいのは事実です。一方、ここまで説明したことを理解する。そのうえで繰り返しやってみる。けっこう速く成長することを実感できるはずです。
私のグラレコ講座。そこで行う「グラレコ写経」というワーク。このとっかかりの難しさを取り除くという副作用があります。ぜひ体験してみてください。直近の講座やワークショップ。X(旧Twitter)やFacebookにて発信しています。ぜひとも繋がってみてください。
参考資料
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