『ハイヤーセルフ気分』第131言
今日は「もしやこれ、ハイヤーセルフ気分を味わったのか?」なお話です。
*
歩く前方に、男の子がしゃがんでる。
小学生(中学年くらい)男の子3人で、同じユニフォームにヘルメット、バッグからバットらしきもの(野球チームに所属なんだろう)
信号が青になると
1人だけ、横断歩道をわたり右方向へ進んでしまった。
すると
もう1人、立ち上がるや、しゃがんだままの男の子を置いて、横断歩道をわたる。
わたり切るや信号は点滅し、ほどなく赤になった。
点滅する赤信号の方なのか、わたり切った男の子の方なのか、しゃがんだままの男の子はちらりと顔をむけ、また、うつむいた。
わたしより前に歩く女性が、やはり気になるのか、右下に視線をやり、男の子を気にしつつも、そのまま前を進んだ。
いよいよ自分も横切る位置に。
正座をくずしたような体勢で、左のふくらはぎ辺り、たまたま手を置いているだけなのかどうか。ヘルメットも右側にただ置いてあるだけのかどうか。表情もここからは見えないし、声も聞こえない。
男子同士のおふざけの遊び中なのか、ちがうのか。
結局わたしもそのまま前に進む
・・・が、どうしても気になり、何度かふり返ってしまう。
数メートル先で足を止め、やはりこの場を見届けることにした。さながら「はじめてのおつかい」のスタッフばりに、怪しげに立ちつくしながらも「偶然そこにいるだけ」を装う。
あの2人?向こう側に目をやると、工事中のシャベルカーの方を、なぜか2人微妙な距離をおいて見ている(「見ている風」にもみえる)
また左に目を向けて男の子をみていると(……やっぱりか)
涙がぽたぽた落ちるのが見えた。
声がしないのは、堪えてたんだろう。
静かに、目立たないように、涙をふいている。(気づかれたくないのは、歩行者になのか、2人になのか、両方なのか)
怪しく見つめるわたしと目が合っただろうか、、
ほどなく立ち上がり、歩行者や2人に顔が見えない壁側に身体を向けた。呼吸をととのえ、揺れてしまう肩を必死におさえているようだった。
何より、一度も声が漏れ聞こえてこない
この子、必死に堪えてるんだろうな
そう思うと「大丈夫?」「何があったの?」と世話焼きするのもためらう。
子どもとはいえ、男だもの、プライドはある。
声を出さずに堪えているのは、彼の自尊心の高さからだろうから。
とはいえ、足の状態が気になる。あまりにも変な歩き方だったらさすがに声をかけに行こう、そう心に決めた。
信号が青に変わった。
さぁ、どうする少年。
彼は大きくひと呼吸、口をぐっと締め直した。
まだ泣き終わりきってないその顔も肩も、堂々と、キリっと男の顔になって横断歩道をわたった。
どうやら足は問題なさそうだ。
わたり切ったらどうする少年。
すると、
2人のいる方ではなく、左、直進コースを進んでいった。
彼は実に堂々としていた。
2人の方に目を遣らず、自分の道はこっちだと決めたのだから。
かたや2人はというと
呆然とバツも悪いのか、少年が進み去るのをずっと眺めていた。
少年がカッコ良かったところ
・人知れず流す涙を自分でふいた
・自分の力で立ち上がった
・自分で自分を立て直した
・逃げずに前を進んだ
・自分で自分の道を選び、決めた
・男気 潔さ
何があったか正確にはわかりませんが、もし、万が一、2人が一方的に仕向けた悪意のあるイジメ、なのだとしたら。
(その仮定でここからお話します)
少年が横断歩道を渡り切った後、結局2人の方へ行って悪くもないのに謝ることにも、「何でも言うこと聞きますからイジメないでください」と、奴隷宣言でもするようなことにもならなかったのなら、良かったと思いました。
「ざまあみろ」なんて毒々しい言葉がありますが、わたしは元来は「サマをみなさい」だったのではないか、と個人的に思っています。
石を投げつけた方が、傷ついた相手に向かって「ざまあみろ」と言いそうですが、
実際には、
自分のしたことのサマをみることになる
自分の生き様、御魂のあり様を観なさい
であって、
石を投げつけた方も遅かれ早かれ「サマをみる」ことになる。
人間より宇宙のほうがはるかに気が長い。。。
早めに気づいた方がいいと個人的には思ってしまいますが、人ぞれぞれペースがあるから、それに合わせてくれるんだろうと思います。。。
*
少年は今回、痛みも、自分で立ち上がる強さも、知った
あとは少年が2人に恨みつらみを抱き続けるようなことにならないことを願う
だけどそれは彼が決めること
本当に強い人は優しい人、本当に優しい人は強い人
強くて優しい人が元気に健やかにのびのびと生き抜ける世界にしたい
*
そんなことを思っていたら
「ん?もしかして今ハイヤーセルフ気分味わってる?」
(普段「早く助けてよ!」と思う自分がチラつくくせに)
今日のわたし、少年をすぐに助けなかったなぁ。。。
傷ついても立ち上がる強さや
痛みとはどういうものかや
傷つける者の弱さや痛み
それでも
立ち向かわなければならない時は
毅然と立ち向かい、前に進む強さ
それらを
自分で学び取ってほしかったから。
でも、本当に危ない時は、絶対に助けに行くと心に決めていた。
あっ、もしかして、
ハイヤーセルフって
こういう感じなのかしら。
PS ハイヤーセルフは「高次元の自分」と聞く。
higher selfなるほど、higher(より高い)ね、と納得した直後、
てことは、わたしはロウワーセルフ
って、だれがlower(より低い)やねん!
そんなツッコミをハイヤーセルフにシャレでできたらいいね(●´ϖ`●)
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