百鬼園漫歩漫筆:封印された「蜻蛉眠る」
《御注意》
・個人頒布用ノ限定記事ノ爲、高額有料記事ニ設定シテイ〼
・ヨツテ一般讀者ノ方ハ決シテ記事ヲ贖入シナイデ下サイ
・萬ガ一記事ヲ贖入シタ場合、記事內容ヘノ苦情ヤ返󠄁金ノ要求ニハ一切應ジマセンノデ豫メ御了承下サイ
・記事內容ハ豫告ナク、増補、改訂、合併、變更、削除等ヲ行フ場合ガアリ〼
■シリーズ:內田百閒研究 - 百鬼園漫歩漫筆・第六回
■タイトル:封印された「蜻蛉眠る」
■公開日:二〇二四年十一月一日 第一稿
■公開状態:個人頒布
■検索用表記:内田百閒/蜻蛉眠る/ロッパの頬白先生
■要旨:妻との相剋と長男の死を主題にした小説「蜻蛉眠る」(原題「相剋記」)は、百鬼園先生の最大の問題作である。そして問題作とされたが故に、先生没後の編集本やアンソロジー等には一切収録されておらず、完全に封印された作品となっている。発表当時は映画の原作になるほど評価されていたというのに、現代では全く顧みられることのなくなった、この「蜻蛉眠る」に今一度光を当て、問題とされた内容を事実関係を踏まえて再検証し、そこから透けて見える先生の人間性や文学表現の真髄を明らかにする。
ここから先は
24,158字
¥ 100,000