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ロナウド、イブラヒモビッチ等に学ぶ成長に必要な条件

今回は、以前番組で取り上げたYoutubeの海外サッカー系のチャンネル「プレミアリーグトークショー」から、アスリートの覚醒や急成長をする転機について考えたいと思います。

取り上げる選手はこちらの3名です。
・ポルトガル代表で、欧州最優秀選手を何度も受賞しているクリスティアーノ・ロナウド
・39歳ながら、多くのチームを優勝に導き優勝請負人と呼ばれるイブラヒモビッチ
・元フランス代表で現役時代は、3年連続得点王やフランスワールドカップの優勝の立役者であるティエリー・アンリ

もちろんこの3選手にも、若手の時代や壁に衝突したことはあり、それぞれ、ピンチ、チャンス、スランプをきっかけに急成長を描きました。

今年も残り1ヶ月を切り、来年からのスタートダッシュを切る上で参考になる学びも有るかと思いますので最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。

このnoteはVoicyの過去の放送を文字に起こしたものです。

クリスティアーノロナウドの覚醒 ドイツW杯後の逆境を跳ね返した事例

まずは、ポルトガル代表クリスティアーノロナウド選手の経歴についてです。
・1985年生まれの35歳で、ポジションはフォワード。
・ポルトガルのスポルティングCPでの活躍が注目されて、
・イングランドの名門マンチェスターユナイテッドに移籍、さらにスペインの名門 レアルマドリードでも活躍、現在はイタリア王者のユベントスに在籍しています。
・欧州最優秀選手を決めるバロンドールには、5回も選出されています。
・メッシと並んで、現役で最も優れている選手と言われます。
・また、甘いルックス と 筋肉質でスタイルもよく、ファッションブランドのモデルもよく務めています。

こんなロナウド選手ですが、若手時代があり、ある時期をきっかけに大ブレイクを果たします。そのきっかけは、イングランド全土で、大バッシングを受ける恐怖、ピンチです。

話は、2006年ドイツで開催された、サッカーワールドカップに遡ります。

当時のクリスティアーノロナウドをマンチェスターユナイテッドのチームメイトで主将のネビル氏はこう振り返っていました。

「入団直後のクリスティアーノは自分の力を証明することで頭がいっぱいの華奢な少年だった」

さて、ロナウドのポルトガルですが予選と決勝トーナメント1回戦を勝ち抜いて、イングランドとの準々決勝を迎えました。

準々決勝の相手のイングランドのマンチェスターユナイテッドにロナウドも在籍していることもあり、対戦相手にもエースのウェインルーニー、ネビル、ファーディナンドなどのチームメイトもいました。

そんな中での準々決勝ですが、ロナウドはイングランドのエース、ルーニーが切れやすいという欠点を知っており、頻繁に挑発をしてイライラさせていました。
案の定、ルーニーは切れてしまい、後半17分に退場をしてしまいました。

ロナウドにとっては、作戦が的中したこのが嬉しかったのか、ウィンクをするのですが、それがカメラに治められて、イングランドでも放送されました。
ここから、チームの勢いが、イングランドからポルトガルに傾いて、PK戦の末に、ポルトガルの勝利。
準決勝進出を決める最後のキッカーもロナウドが担当しました。

さて、準決勝進出をしたのは良いが、
・そのきっかけがロナウドの策略
・イングランド内ではチームメイトを陥れたとして大バッシングが発生。

ロナウドもW杯後は、所属チームのイングランドのマンチェスターユナイテッドに戻らないといけない。流石に怖くなって、監督からも連絡が取れない、音信不通の状態だったようです。

「僕はユナイテッドを離れる。ルーニーとの騒動があったのでもういられない。数日すればおさまっているはずだ。イングランドに戻りたくない」

その時に動いたのは、退場させられた当事者のルーニー選手。
何度もルーニー選手は、ロナウド選手に電話したようです。
そして「戻るのが怖い」と本音を吐き出すロナウドに
ルーニーは「そんなの関係ない、結果で示せば良い。俺たちがチームを引っ張らないといけないからそんなの気にしない」と毎日にように諭したようです。

その説得をロナウドは受け入れました。
で、ロナウド選手は、W杯後のバカンスから戻るのですが、体をバキバキになるまで鍛えたようでした。

当時の主将ネビル氏はこのように振り返っています。

「肉体的に少年から大人に変わっていた。フェザー急として去り、ライトヘビー級として戻ってきた。しかもパワーだけでなく得点力、判断力そして精神的にも急成長して帰ってきた」

そして、プレミアリーグで無双し始めます。
W杯前のシーズンとワールドカップ後のシーズンを比較するとこんな感じです。
・W杯前 3シーズンで137試合27ゴール 獲得タイトルは2つ
・W杯後 3シーズンで155試合99ゴール、獲得タイトルはプレミアリーグ3連覇を含めて7タイトルを記録
結果が表すとおりの覚醒です。

実際のプレイの内容も昔はテクニックを披露するプレイも多かったのですが、そのプレイに力強さが加わり、ストライカーに変貌しました。
私もこの時の動画を何度か見ましたが、ハッキリ言って規格外の選手に気づいたらなっていたなーという感想でした。


イブラヒモビッチの覚醒 チームメイトとの大喧嘩、そこからエースに成長

続いてイブラヒモビッチ選手についてです。
・39歳の元スウェーデン代表でポジションはフォワード
・所属したチームでは必ずタイトルをもたらす、優勝請負人と呼ばれる選手です。
・オランダのアヤックスで優勝
・イタリアのセリエAではインテル、ユベントス、ACミランでそれぞれリーグ優勝
・フランスのパリ・サンジェルマンでも優勝
獲得タイトルは33タイトル。
・色々なチームを渡り歩いて、現在はACミランに戻って活躍、セリエAでは、首位の原動力になっています。

性格は、俺様キャラクターで、ファイタータイプです。
ただ、チームメイトからの信頼も厚くて、頼られると結果を必ず残す選手です。監督であれば、計算できる選手と言えます。

そんなイブラヒモビッチ選手にも、もちろん若手時代があり、活躍できなかった時代もありました。
話は、20歳の時に遡ります。
イブラヒモビッチ選手ですが、当時オランダの名門アヤックスに在籍していました。
このアヤックスですがヨーロッパのビッグクラブに移籍する前の登竜門として多くの有望な若手が在籍しているチームです。

イブラヒモビッチ選手もここで、エースとして期待されるも、調子の波が大きくて、1年目は5戦連続ベンチ外などの屈辱も味わいました。


そんな時に転機は訪れます。それはチームメイトとの大げんか、通称ハサミ事件です。

当時、司令塔でエースのファンデルファールトが怪我で離脱をしてしまいます。しかし、そこで活躍、台頭したのは、2歳年下のフォワード18歳のミドという選手でした。ミド選手がスタメンでイブラヒモビッチ選手はサブという立ち位置でした。

ただ、ヨーロッパナンバー1を決めるチャンピオンズリーグ等のビッグマッチでは、イブラヒモビッチ選手のほうが結果を残していました。

そんな中で行われた、オランダでのリーグ戦 PSVとの首位攻防戦。
リーグ戦でのスタメンは通常ミド選手なのですが、ビッグマッチということで、イブラヒモビッチ選手がレギュラーに抜擢されました。
しかし、結果として、PSVに敗北を喫しました。

この試合、途中出場のミド選手は、イブラヒモビッチにパスを1本も出さなかったようです。

これがきっかけで、試合後に大喧嘩を繰り広げました。試合後、イブラヒモビッチ選手は、ミド選手に詰め寄ります。
「なぜパスをしないのかと」

ミド選手としてはこれまで出場できていたのに、大一番でベンチだったから面白くなかったのだと思います。
お互い若いし、これからさらにビッグクラブで活躍したい、ライバル意識がバチバチです。

そんなイザコザもあり、ミド選手も逆ギレ、ブチギレて目の前にあったハサミをイブラヒモビッチに向かって投げたようです。。
間一髪イブラヒモビッチ選手はハサミをかわすのですが、そこから、大喧嘩が起きました。
当時のチームメイトはこのように振り返っていました。

「一瞬みな凍りついた。イブラヒモビッチの顔は真っ白になり、目は真っ黒に染まってた。ブチギレてた。皆全力で彼を止めた。
僕らがいなかったら何が起きたかわからない」

さて、この喧嘩の発端は、ミド選手であったので、ミド選手は罰として出場停止、その後、他のチームにレンタルに出されます。

イブラヒモビッチ選手にとっては、ライバルのエースが二人もいなくなった。たまたまリーグ戦が冬休みに入ったことで、これをチャンスに物凄い練習を積んだようです。
このように振り返っていました。

「自分の全てを出しつくた。全ての状況、全ての大会で勝ちたかった。練習でも勝ちたかった。左足の付け根を痛めていただが、そんなことは気にせず、努力し続けた」

チームメイト、監督に頼られると、結果を出すイブラヒモビッチ選手の特徴はこの頃からのようです。

そして、事件前と事件後の変化はこんな感じ
・ハサミ事件前は、13試合3ゴール
・ハサミ事件後は、12試合、10ゴール
と結果を残しました。

このように、イブラヒモビッチ選手にも不遇の時期はありますが、チャンスを与えられ、そこから猛練習を積んで、大活躍、今では冒頭お伝えした通り、どこのチームに行ってもタイトルをもたらす優勝請負人にまで上り詰めました。

努力という要因はありますが、力をぐっと入れるタイミングを見逃さなかったことも要因の一つと言えるのではないでしょうか。


アンリの覚醒 大スランプからの復活はシュートの反復練習

最後に紹介するのは、元フランス代表のティエリーアンリ氏です。
・1977年生まれの43歳。
・ポジションはウィングかセンターフォワードで2014年まで現役として活躍します。
・1998年の母国で開催されたワールドカップでは、チーム得点王でフランスの初優勝に貢献。
・イングランドの名門アーセナルや、スペインの名門バルセロナでの活躍。

左サイドを駆け上がり、ゴールの隅に的確に決める美しいシュートが特徴で、2003年から3シーズン連続の得点王になるなど輝かしい実績を残したレジェンドといえます。

ただ、1998年のW杯優勝後、極度の不振に陥ってしまいます。
チーム得点王の面影はなく、復活までの55試合で6ゴールしか決められませんでした。

では、なぜ極度のスランプに陥ったかについて掘り下げていきます。
まず、アンリ選手ですが、ユース時代の頃から注目されていた天才でした。
そして13歳の時に恩師であるアーセン・ベンゲル氏に引き抜かれてフランスのモナコに在籍、そこからプロデビーを飾り順調にステップアップ。

そして、1998年のフランスW杯での活躍が認められて、イタリアの王者で当時、ヨーロッパ最強とも言われていたユベントスに移籍。
しかし、ここから、アンリ選手のスランプが始まってしまいます。

起用法を巡ってはチームのディレクターと揉めて、戦術にフィットできない、本来のポジションではない中盤で起用されました。それが原因で極度のスランプに陥り、「得点の感覚を忘れてしまった」という言葉も残しております。

浮上のきっかけは、モナコ時代の恩師であるベンゲル氏。
ベンゲル氏ですが、当時はイングランドの名門アーセナルで指揮をとっており、アンリ選手はベンゲル選手に助けを求めます。
現状の状況に満足いっていないと相談をした時にベンゲル氏から「君は中盤のサイドで時間を無駄にしている、君はストライカーだ」とアドバイスを受けます。

そして最終的にはベンゲルのいるアーセナルに移籍しました。

ただ、移籍当初もスランプを引きずってしまい、改善はされませんでした。W杯優勝からの55試合で6ゴール。
ちなみに実績や能力から考えると20〜30ゴールは期待されると思います。

では復活の鍵はというと何だったのでしょうか?
それは、徹底したシュートの反復練習でした。

アンリ選手ですが、自分を「天性のストライカーではないので、成功のイメージを掴むまで徹底した反復練習を繰り返した」と触れています。
これは、ユース時代に何度も繰り返した練習のようでした。

そして、その反復練習がついに身を結びました。

1999年11月28日のプレミアリーグ15節のダービーカウンティ戦。
チームは序盤失点してしまいますが、そこからアンリ選手は2得点、チームの逆転勝利に貢献、
翌日の新聞では「Classic beauty 」と大絶賛されたようです。

このゴールを契機に、
・翌シーズンには年間ベストイレブン
・その次のシーズンでは得点王

に輝きました。

実際に覚醒前と覚醒後の比較はこんな感じです。
・17試合2ゴールしかあげられなかったのが
・覚醒後は31試合24ゴール、9アシスト

ホントにテクニックもあるので、ゴール以外でもアシストでも関与できるようになりました。

さて、プレミアリーグのファンでしたらご存知かもですが、アンリ選手のシュートってリラックスして力を抜いて的確に流し込む、キーパーは分かっているけど止められない、ホントにきれいなゴールが多いです。

それは、
・自分は天性のストライカーではないという思いがあり
・徹底した反復練習で成功のイメージを掴む
・再現性を高めてきた
結果なんだろうなと思いました。

そう考えると、このプレイスタイルも納得できました。

次のチャプターでは、今回取り上げた3名の共通点を探りながらも仕事や日常生活に活かせるTipsについて考えていきたいと思います。


ターニングポイントや変化に気付けてますか?

さて、Tipsに入る前にこの3選手についてちょっと復習させてください。

・イブラヒモビッチ選手は、チャンスが与えられたことがきっかけ
・ロナウド選手は、イングランド全土を敵に回してしまう危険、ピンチがきっかけ
・アンリ選手は、極度のスランプから恩師に引き抜いてもらったことがきっかけ

そこから急成長を描きました。

今回色々調べてまとめてみると、三者三様ではありますが、ある共通点がありました。
それは、一回落ち込み、そこからブレイクのきっかけを掴む、そこから、いつも以上に猛練習を積んで大スターになったということです。

このように当たり前ではありますが、レジェンドと呼ばれるような選手でもやはり練習、努力は欠かせない、成功するための必須条件と言えます。

今回の放送の元となった”プレミアリーグトークショー”のアンリの回でも
「天才が反復練習をしたらかなわない、ただ、反復練習をしないと天才にはなれない」と触れていました。


それでは今回のTipsについてです。
ターニングポイントになりそうなイベントや変化に気づけていますか?
にしたいと思います。


今年も残り20日。
来年スタートダッシュをするために、いつもと違う変化があったこと等を今一度振り返ってみてはいかがでしょうか?

振り返った時に、見過ごしてしまったことや諦めたことなどがあれば、今一度見直してみる、そこから対策を考えてみると、良いヒントが見つかるかもしれません。

年末年始の休みは読んで字の如く、体と心を休める期間に当てるのも良いですが、ロナウド選手やイブラヒモビッチ選手のように、急成長をするための準備期間と捉えて見るのも良いかもしれませんね。

このnoteはVoicyの過去の放送を文字に起こしたものです。
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