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Voices Vol.10 子どもと「向き合う」ということ Review

**本記事は、マガジンVol.10に掲載されている
「子どもと「向き合う」ということ 」のレビューとなります。




本編はこちらのマガジンからご覧いただけます。


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現役の先生の武富さんからとってもリアルな声が届きました。

教師として大切なことはなんなのか。
O君との出会いを通して、武富さんが感じ、そして学んだものとは…。

教師とは

 昨今の教師に対するイメージは、どちらかといえばネガティブな方が大きいのではないでしょうか。
TVでは毎日のように教師の不祥事や、教育委員会の悪しき風習がとりさだられています。
ひと昔前は、教師といえば憧れの職業の一つであり、そして社会的な信用も高い職業でした。もちろん今がそうではないというわけではありませんが、
それでも着実に教員志望の若者は減り、日に日にネガティブなイメージが強まっているのは否めません。

そんな状況の中で孤軍奮闘する武富さんの言葉に僕は胸を打たれました。

「四年生のときに学年崩壊をしています。窓ガラスが毎日割れたり、けんかや暴力事件が絶えなかったり、授業なんて半年ほど全く成り立っていなかったり。保護者が毎日怒鳴り込んでくるような学年です。」

学校長からこの学年を任されることになった武冨さん。

日々、丁寧に子どもと向き合い、そしてできることを続けた結果、
少しずつクラスは良くなっていきます。
ところが、唯一、心を開いてくれない子どもが一人、O君です。

なぜ彼は心を開かないのか。

その一つの理由に、彼の家庭環境がありました。
どのような過程環境で、武冨さんがどのように家族と向き合い、
O君がどうなっていくかはぜひ本編をご覧ください。

この出会いを通して、武冨さんは3つの教師として大切なことを教えてくれます。ぜひ、武冨さんの声に耳を傾けてください。

教育者とは

冒頭でお伝えしたように、教師に対するイメージは変わってきているように感じます。
学校の問題、不登校や非行など、それらは全て教師のせいなのでしょうか。
教師のイメージが悪くなるのは、本当に教師だけが悪いのか。

武冨さんのVoicesを聞いて改めてそう問わないわけにはいきません。

ー教師と家庭の分断ー

これが今の教育現場に生まれているのではないでしょうか。
もっともこの問題は以前から指摘されていました。
例えば核家族化が進み、共働きが増え両親が子どもの面倒を見れなくなっていく、地域との交流が希薄になっていく。
その結果、学校がその分の面倒をみることになる。ある種、託児所のようなサービス業になってきている。と。

この状況を否定するわけではありませんが、
しかし、あくまで教師は学校で教える教育者の一人であって、親御さんもまた、家庭で教える教育者であるべきだと僕は思います。

教師は教育者ですが、
教育者=教師ではありません。

そこはもっと広く、そして多くの人が関わっていくべきだと僕は思います。

今のこの現状は、
保護者が、社会が、世の中の大人が、
どこかで教育者という責務を放棄し、教師に押し付けた結果なのではないでしょうか。
多くの保護者は、
「そんなことはない。ちゃんと世話をしている」と思うかもしれません。
しかし、保護をするのと教育するのは違います。

じゃあ、どうするのか。
教育といっても何をどうすればいいのか。

そこはシンプルに教師に聞くべきだと思います。
どうすればいいのか。相談して良いと思います。

そこから始まるのだと僕は思います。
そしてその一歩一歩がこの分断に少しずつ橋をかけていくのではないでしょうか。

(菊地)

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