Voices Vol.9 新たな選択肢〜N高との出会い〜
*プロフィール
*森本大智(もりもとたいち)
*16歳 高校2年生(N高)
*趣味 ピアノ 読書
*興味関心 保育、教育、福祉
トンネルを抜けて
皆さんこんにちは!現在高校2年生のたいちです!
現在僕はN高等学校という通信制の高校に通いつつ、
こども食堂といったボランティアや不登校の学生に向けた映像授業の配信の活動をしています。
今回は僕がこの活動をするようになった経緯を話したいと思います。
不登校のきっかけ
小学生の時から消極的で物静かだった僕は、決して学校に友達が多いとは言えませんでした。
そして中学校に上がると隣町の生徒と合併することになりました。新たなグループができていく中、仲のいい友達が違うクラスに行ってしまった僕は、気付いたらクラスで孤立し始めていました。
休み時間はする事も無く、持ってきた本を読んだふりなどして過ごしていた為、居心地は良いものではありませんでした。
また自分はソフトテニス部に入っていたのですが、練習がとてもハードで、なんとなくで部活を選んだ僕には苦行でした。
そして中学1年生の3学期頃、僕は学校をずる休みしてしまいました。朝少しだけ頭痛があったのを言い訳に学校を休むと、そこからは部活のメンバーに怒られたり、クラスメートにずる休みだと陰口を言われるんじゃないかと、悪い想像が膨らみ学校を再び休んでしまいました。
1ヶ月程そのような生活を続けていると親や祖父母に会うのが辛くなり部屋に引きこもるようになりました。だんだんと暗い闇の中に入っていく感覚を感じました。
2年生になる頃には自暴自棄になり、昼夜逆転、食生活の乱れなどが起こり始めました。そして将来のことについて考えると、パニックになり泣いていました。この時期が一番苦しく、真っ暗闇の中にいる感覚でした。
〜N高との出会い〜
そんな生活の中、ある転機が訪れます。
中学3年の夏休み、父の紹介でプログラミングの講習に通ったのですが、そこで僕はいい出会いに恵まれ、もう一度、学校生活をやり直したいと思いました。
行きたい高校もなく、勉強もしていなかった僕に母がN高等学校の存在を教えてくれました。
入学の決め手としては学内の雰囲気が良かったことと、生徒の半数が僕のように不登校を体験した子や、多種多様な考え方の子達がいて、この学校でならやり直せるかなと思いました。
高校に入ってからは、良い友達や尊敬できる先輩と出会うことができて、中学校の頃が嘘のように楽しい毎日です。
N高ではネットコース・通学コースの二種類があり、自分は通学で心斎橋キャンパスに週3のコースで通っています。
火、木は休日なのでバイトをしたり、不登校支援など自由に時間を使っています。
N高に通うメリットは、
・コースの選択や申請が通ると時間割を自分で選べて好きなことを学べる
・髪色、髪型、服装が自由
・朝9時半から授業が始まるのでゆっくり登校できる
・男女比は5:5でバランスが取れている
・外部活動の勧誘などがあり、チャンスが転がっている
・多種多様な考え方の同級生と会える
があると考えています。
でも、デメリットもあります。
・自由なことにより、自分から学ぶ意欲がないと勉強できない
・積極的に活動しないと経験を積むことができない。
・部活など運動する場は極めて少ない
です。
もし、積極的に活動しようという意志さえあればN高生活をエンジョイできると思います!
是非興味のある生徒さんがいらっしゃいましたら、いつでもご相談に乗りたいとも思っています。
元々、人と関わることさえ拒絶していた不登校の僕。
しかし、長くて暗いトンネルを抜けた今、辛い日々には終わりが来ることを知っています。そしてまさに今、そのトンネルの中、全く明かりが見えていない子たちの苦しみに寄り添い、励ますべく、活動に励んでいます。
トンネルに入ってしまったら、頑張って前進してもよし、
無理だと思って一度後退してもよし。諦めなければ、明りは見えてくるはずです。
本マガジンはNPO法人(フリースクール)の活動の一部です。いただいたサポートは子どもたちの支援や、活動資金に使わせていただきます。 本当にありがとうございます。