【青ヶ島滞在記】青ヶ島名物「鶏鍋」
前回の記事〜あらすじ〜
青ヶ島で怪談会!みなさんのお話も聞くことができ、怖楽しい夜になりました!活動圏内から離れて語らせてもらった最長距離じゃないでしょうか。
8月12日 使えなくなってしまった港
「大千代港」
片方の港が何かしらの事情で使えなくなってしまった場合に備え、島では2つ港を用意しておくことが多いのですが、青ヶ島には1つです。本来は使う予定だった大千代港(おおちよこう)。しかし、とあることをきっかけに実質廃港になりました。(詳しくはライター仲奈々さんの記事をご覧ください)
大千代港。
立ち入り禁止の看板が立っている手前まで行くことができ、「大千代の景色は障害物もなく、見晴らしがとても良い!」とのことで、ご一緒させていただけることになりました。
行くまでに見える景色も素晴らしい。聞こえてくるのは鳥とセミの鳴き声のみ。ソノリティー(音の捉えやすさ)が心地よい。人の声もそうですが、聞き心地良い声(音)ってあるような気がしているんです。
たとえばASMR。焚き火や川のせせらぎ、雨音などを聞きながら眠りにつく方も多いのではないでしょうか。それをリアルに聞くとができる。自然の声(音)を遮るものは何もない。日差しを遮るものさえあればずっと眺めていたかった。(暑すぎる)
車がギリギリすれ違える車道を進んでいくこと1.2分。ちょっとした高台に着きました。(手すりや柵がないのですんごく気をつけてください)
短い急な坂を登ると、そこに広がっていたのは‥
空と海の境界がわからなくなりそうなくらい、ずぅーっと続く青さ。
空が広い。そして、遠い。内地で見ようと思ってもなかなか見られない空です。自然に目と意識を向ける。いや、向いてしまう。今まで背景となっていた空が、青ヶ島に来るとメインになる。
空をしばらく堪能してから夜ご飯、青ヶ島名物「鶏鍋」の準備をお手伝いすることに!
「自分で食べるものは自分で用意する」
内地にいても当たり前に聞くセリフですが、ここでは少し違った意味を持っています。
朝におろしたばかりの鶏肉。ここで締めてここで食べる。そういう意味での「自分で食べるものは自分で用意する」です。お肉が食べられることのありがたみを間近で感じました。
まずは骨で出汁をとり、にんじん、たまねぎ、キャベツ、こんにゃくを入れグツグツ煮込みます。味付けはお醤油と砂糖。煮込んでいるときの匂いでご飯が食べられそうなくらい。フライングを何回しようかと思ったことか。
僕にとってはちょうどいい味付けでしたが、島の方々はもう少し甘くするのだとか。県民ならぬ、島民性なのでしょうか。
油と出汁が染み込んだキャベツは、1日の疲れと出まくった汗を回復させてくれるくらい美味。2玉入れたのですがあっという間になりました。
締めに入れたおうどん。鳥と野菜の旨味が十分になった汁をかきたまにして(かきたまといったらあの花のめんまだよねー!なんて会話をしながら)食べるおうどんは最強。
お腹もいっぱいになって今日も充実した1日を‥と、余韻に浸ろうとしていたとき
「今日、流星群が見えるから見に行こう!」
という声があったので“尾山展望公園”へ。
結果から言うと流星群は見られなかったのですが、何度も流れ星を見ることができたので、それだけでも貴重な体験でした。雲が晴れたり出てきたりで、雲の切間から見える星空も最高。星空が見えるまでのあいだ、ありがたいことに怪談をお話しさせていただきました(笑)
寝そべりながら星空を待つ間に話す怪談。話しているこっちが怖くなりそうなくらい。ですが、そんなシチュエーションでお話しする機会もないので、これもまた貴重な体験でした!(その場に居合わせた観光のお客様も聞かされることになってしまい、すいませんでした‥)
次回「ナレーション収録をしてみた!」
ナレーター
有野優樹(ありのひろき)
青ヶ島で体験した少し不思議なお話
青ヶ島到着の様子
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正直に言います。話を上手くするため、映画を見たり本を読んだりのお金に当てます。直近、島に暫く住む予定なのでそちらの生活費に。