📧【社会Lv.08】アムステルダムの勃興とアメリカへの影響～世界初の株式会社東インド会社誕生420年⑭(2022年2月)

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<本編>

中世ヨーロッパではフィレンツェのメディチ家による為替取引が欧州の商業と金融、またルネサンスによる文化・芸術を大いに発展させ、現代に至る銀行の原型を作りました。

一方で中世後期から近世にかけてヨーロッパの一大金融都市となったネーデルラント(オランダ)で今からおよそ420年前、1602年3月20日にオランダは世界初の株式会社東インド会社を設立しました。

時の覇権国家スペイン・ポルトガルや銀行を有するイタリアではなく、何故ネーデルラントで世界初の株式会社は誕生したのでしょうか？
今回は東インド会社誕生とその影響を振り返ってみたいと思います。

中世の金融中心地ヴェネチアの”東方”貿易

中世の時代、メディチ家お抱えのフィレンツェ以外のイタリアでは東ローマ帝国(ビザンツ帝国)の中で自治権を持っていたヴェネチア(ベニス)はシルクロードを通じて地中海へ入ってくる交易の、欧州における玄関口として東方貿易の利益を独占し大いに栄えていました。

イタリア半島の付け根の東端にヴェネツィアが東方交易の拠点として栄えた時代、半島の西端のジェノバは交易では後塵を拝していましたが、金融業としては遜色ない存在感を発揮していました。

ジェノバは距離的に近かったことを活かし、スペイン・ハプスブルク家の銀行役として大いに発展しました。

イサベル1世とコロンブスによるサンタ・フェ契約(1492)

後にジェノヴァ出身のコロンブスがスペイン(カスティーリャ王国)のイサベル1世の庇護を受けて大西洋航海を目指すのはそういった意味でも先駆けであったと言えるかもしれません。

その後、15世紀半ばにスペイン・ポルトガルによる大航海時代が到来すると交易の中心は陸地のシルクロード~地中海を経由したものから一度に大量に輸送が可能な船と海を使ったもの(インド航路)に徐々に移行していきます。

ポルトガル海上帝国とスペイン大航海時代

同時代、ネーデルラント(オランダ)一帯には船でイングランドやバルト海の向こうの北欧、陸路や川を伝って西欧、東欧、南欧やアフリカなど各地から穀物、木材、毛皮、魚類、鉱物など様々な物品が入ってきました。

一方で大航海時代になると新大陸ではポルトガルが1500年に領有権を主張した今日のブラジル一帯を支配して金*の採掘を行いました。

またスペインはメキシコ、ペルーなど一帯を支配して銀*を略奪して母国に持ち帰り続けました。

*当時は金が現在以上に貴重だったが、金は絶対的な採掘量が少なかったことから銀が経済においては重宝されていた。

新大陸においてポルトガルはブラジル以外からの利権は少なく、スペインがその大部分を支配していました。

1494年トルデシリャス条約、1529年サラゴサ条約

一方のポルトガルは大西洋から東シナ海までの広範囲を支配する条約を交わし海上帝国として、貿易によって世界中からの交易品を欧州に売ることによって富を得、各国に優位な立場に君臨していました。

また覇権国家となったスペインも、新大陸からの交易は経済面では金銀などの豊かさをもたらしハプスブルク家空前の繁栄の時を迎えます。

同時にこの時代の豊かさはアフリカや新大陸からの奴隷労働者という犠牲の上に成り立ったことは留意する必要があります。

アフリカでは他民族を売り渡した事で分断が生まれ、今日まで紛争の火種の一つとなっている

ハンザ同盟とアムステルダムの発展

『ネーデルラント前史』でも触れましたが、バルト海沿岸(北ドイツ周辺)は古代ローマ帝国時代から武力で支配されることなく、むしろローマを相手に北方の貿易の中継地として独立した経済圏(北ヨーロッパ商業圏)を確立していました。

『狼と香辛料』のロレンスのような旅があったのかも？

初期の頃、商人たちは一か所に留まることなく、ヨーロッパのあちこちを渡り歩きながら行商をしていました。やがて時代が中世に入る頃には定住を始める人たちも増え、行商には従業員を各地に派遣する商会(ギルド)などが誕生します。

定住をした商人たちによってこれら一帯の都市は発展し、ローマ皇帝に支配されることない独立自治を確立した都市同士が北ヨーロッパでは「ハンザ同盟」を結成します。

その頃、14世紀から16世紀にかけてイギリスでは大陸欧州に向けて自国内の羊毛などから取れた毛織物(仕上げや染色をしていない半製品)を輸出をする一大産地でした。

こうした半製品の欧州への輸送の中継地として当初機能したのがネーデルラント南部(南ネーザーランド)のアントワープ(アントウェルペン)でした。

アントワープは羊毛などを買い付けたり、輸出をするなどしてドイツ商人などがそれに介在したことで商業(ギルド)と銀行家などの金融が一体となって経済の中心を構成していました。

この地に金融の知識と実務をもたらしたのは、ユダヤ人たちでした。

カスティーリャ王国(スペイン)で国土回復運動レコンキスタを完遂してイベリア半島からイスラム教徒などの異教徒を追い出すことに成功しますが、同時に国家財政の管財人を担当していたユダヤ人(ユダヤ教徒)たちも宗教の違いから追放されていました。

イベリア半島を追放されたユダヤ人たちは各地を流浪して、そして他宗教に非寛容なカトリック教徒の影響の少なかったアントワープへ移住して金融の発展をこの地にもたらしたのです。

ユダヤ人はギルドに融資をしたり、生産や流通を支援したりすることで糧を得、ギルドによって輸出された半製品は染色や仕上げ加工をアントワープなどで行われ、それが欧州各地へ再輸出されることで経済の循環と活性化が起こります。

中世商業の中心地の一つとなったアントワープの街並み

他方、ユダヤ人たち管財人がいなくなったスペインやポルトガルは新大陸からの金銀の大量の輸入で一時的に隆盛を誇っていましたが、出資者(王侯貴族)たちは巧く行った時のことばかりを前提に考える楽観主義が多く、イタリア・ジェノバなどの金融から借金を次々に重ねていました。

しかも産業の実態(国内における雇用と生産性、消費)がそれを下支えする程には追いついておらず、巧く行かなかった時にそれを返せるだけの経済基盤が国内にはありませんでした。

交易のために大量の借金をして船を新大陸へ送り出し、船が無事に交易品を積んで戻ってくれば万々歳。

一方で借金して送り出した船が沈没や難破すれば投資したお金は回収できず、偶に無事に船が戻ってきたとしても沈没や難破した船の分の損失を加味すると利息と返済で共にその殆どが消える有り様。

こうした背景から海上保険、今日の損害保険の原型が欧州では試行錯誤の末に考案されていくことになる。当初は1航海につき保険金額の24～36%とかなり高利だったという。

起源については諸説あるが、第一回十字軍遠征のあった1096年頃から地中海貿易が盛んに行われ始め、12～13世紀頃にはイタリア・フランス・スペインなどに広まり、17世紀にはイギリスでロイズによって近代海上保険が確立。

https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/hojin/marine_site/info/history.html

またイタリアなどでも伝統的に毛織物工業が栄えていた地域はネーデルランド一帯の高品質・低価格の毛織物加工に追いやられ衰退の傾向に向かっていました。

スペインも自国内の一大産業であった毛織物を脅かすイギリスやネーデルラントの交易路をふさぐ目的で、スペインはアントワープなどの南ネーザーランドへ進軍して、16世紀には80年に及ぶオランダ独立戦争が勃発します。

この戦争によって交易・商業の中継地として栄えた中世アントワープは破壊され、住民たちは各地へ移住を余儀なくされます。

アントワープ-アムステルダム間は約162km、名古屋-神戸(三ノ宮駅)間ほどの距離

こうしてアントワープが衰退した代わりに、北部の港湾に近いアムステルダムは移住をした人々によって北方貿易の拠点から商業の街へ発展をしていくことになります。

更に交易が活発になるとイギリスは羊毛をネーデルラントに輸出し、そこでネーデルラントの通貨グルデンに両替をして決済を行う必要があります。

またネーデルラントもグルデンから輸出先の各地の通貨を両替をしなくてはならないという問題が日に日に大きくなっていました。

東方シルクロード貿易においては貿易拠点(ハブ)だったイタリアの銀行家が活躍したこうした為替銀行としての役割ですが、北方貿易が活発になると決済または両替のためにイタリアまで手続きに行ったりするのはとても大きな負担でした。

そこでユダヤ人*たちは北方貿易の拠点であるアムステルダムにもそうしたニーズを満たす為替市場、交易の決済銀行両方としての役割が求められるようになりイタリアの銀行を参考に1609年にアムステルダム銀行が設立され、アントワープなどから移住してきた人によって栄えた街は更に大きな都市へと発展をしていきます。

1609年、設立された当時のアムステルダム銀行

*カトリックの教義では利息を取ることは卑しい行為として禁じられていたが、ユダヤ人たちはカトリック教徒ではないので利息を取ることで貸し倒れリスクをヘッジした。フィレンツェ(メディチ家)が利息を取る事を認められたのはそのうちの一部を教会への寄付を教皇と握ることに成功したから。

北方貿易でアムステルダムが拠点となった理由

高校世界史などでは世界初の株式会社を1600年にイギリスが設立した東インド会社と学ぶかもしれません。

またこの時代、イギリスとオランダが同盟国のような位置づけで力を合わせて海洋進出を進めたと記憶している方もいるかもしれません。

一方でイギリスとオランダという異なる国同士、しかも東インド会社の設立で競っている両国が密接に関わることに疑問を感じる方もいるかもしれません。

人によってはイギリスは輸出品を直接イタリアへ輸送したり、陸地の近い所(フランスなど)に輸送して貿易をおこなえばよいのではないかと考える方もいるでしょう。

現実問題として現在もそうですが船での輸送に比べて、陸路での輸送は大量の物を長距離で運ぶことに不向きです。

1629年に難破したオランダ東インド会社の武装船が1963年引上げられ修復された

更にフランスやスペインなどイギリスにほど近い国々は昔ながらのローマ・カトリック信仰の根強い国・地域でした。

一方でベネルクス周辺(現ドイツ・マインツ)からルターの宗教改革を契機に海を渡ってやってきた新しい宗派プロテスタントを元に、イギリスはイングランド国教会という独自の宗派を勝手に立ち上げたためにローマとの激しい対立関係にありました。

またオランダは少し広域の地図で見ても分かる通りイギリスとも海を隔てて非常に近い距離(直線距離357km、英仏海峡トンネルを経由で約540km*)にあります。

*東京-京都間が約360km、東京-神戸間が約530km

仮にですが、ロンドンから地中海の入り口になるジブラルタル海峡を通ってベネチアに至るの海上ルート経由だと6,000kmにも及びます。

海上ルートだとロンドン-ベネチア間の航行距離は約6,000km

現代のルート(英仏海峡トンネル経由で鉄道網や道路など整備されたルート)を使ってもロンドン-ヴェネツィア間は1,522kmですので、ロンドン-アムステルダム間の540kmの海路が如何に近い距離かが分かります。

現代の鉄道や道路を利用しても1,522kmというロンドン-ヴェネチア間

こうした地理的な要因と宗教的な対立という事情もあって、イギリスとオランダは中世~近代にかけて対立や同盟・同君関係になったりを繰り返しました。

オランダ総督がイングランド王*になる事もあった訳ですから、その関係は非常に近しいものであったといえます。

メアリー2世とウィリアム3世(蘭ウィレム3世)

記事の中盤でも登場するイングランド王ジェームズ2世の娘メアリー2世はオランダ総督ウィレム3世の元へ嫁ぎ、名誉革命によって父ジェームズ2世を王位から引きずり下ろして夫婦でイングランド王に就くことに。

そしてアムステルダムは元より北欧やロシアとの中継地としても活躍していた貿易拠点でした。

武装を減らし、輸送特化した東インド会社のフリュート船(北方貿易で主に活躍)

例えばモスクワは現在でも一年を通して-11度～24度が平均気温で、夏は30度を超えることが殆どない涼しい気候です。

「聖ユーリーの日に領主のもとを離れる農民」セルゲイ・イワノフ画（1908年）

中世17～18世紀のロシア帝国時代には農奴制が確立して、秋には小麦・大麦、春には大麦・燕麦・豆を蒔き、休耕地では家畜を放牧して排泄物を肥料にするなどを挟んでローテーションをする三圃さんぽ式農業が行われていました。

生産効率は決して高くないものの、厳しい領主制によって統制が取れた耕作で北海からアントワープに向かう北方貿易によって欧州の食料供給の重要な産地となっていました。

つまりアムステルダムは北ヨーロッパ商業圏を制し、そしてイタリアを中心とする東方貿易の両方に対する陸路や河川を用いた経由地として両輪で大いに活躍・発展をすることになっていきます。

ヨーロッパの中でも美しい街の一つアムステルダムの夕景

船や水に生活の中でも馴染み、それを使いこなしたネーデルラントは海運の力を活かして発展をしたとも言えそうです。

世界初の株式会社、東インド会社設立

大航海時代が始まった頃のヨーロッパ一帯は人口の急増期で、冷蔵庫などがまだなかったために食料の保存に欠かすことのできない胡椒・唐辛子などが大量に求められていました。

そこでアジア原産の香辛料などスペイン・ポルトガルが独占していた輸入に対して、独自の航路で輸入する事が各国で求められていました。

1600年、イギリスはスペインを破ったアルマダ海戦(1588)での勝利を契機にエリザベス1世が貿易の独占する事を認めてイギリス東インド会社を設立。

またネーデルラント共和国(オランダ)もこれを参考に発展したアムステルダムを中心として出資者を募りインドとの貿易航路の確保と軍隊・商社を兼ねた世界初の株式会社東インド会社Verenigde Oost-Indische Compagnieフェレーニフデ・オースト＝インディスヘ・コンパニー(略称VOCフェーオーセー)を今からおよそ420年前、1602年3月20日に設立しました。

*イギリス東インド会社は一足早く設立され、こちらを世界初の株式会社と呼ぶ場合もあるが、イギリス東インド会社は航海が終わると解散(清算)をするため所謂現在の株式会社というよりは船団、ジョイントベンチャー(JV)に近く、本記事では有限責任で事業を継続的に行う意味でオランダ東インド会社を世界初の株式会社と呼ぶ。
またフランスやロシアも類似の東インド会社を設立して貿易が活発化していった。

しかし交易量が年々増大していく中で新たな懸念が生まれました。
それがヨーロッパから決済手段として用いられる銀の大量流出でした。

銀は各国の貨幣・通貨の裏付けであり、これが貿易のたびに大量に流出するというのはいわばヨーロッパの豊かさがアジアへ商品の購入という形で流れていく事態になったのです。

銀の流出量を抑制するために東インド会社はインドやアフリカの各地に商館を建てて、それぞれの地域の特産品との交易に対象を広げていきます。

*行きの船を空で出港させるのではなく、各地の商館間の物資の輸送も請け負い輸送業としての側面や特産品の生産性を高めるために農園(プランテーション)の管理や開発も支援する事で銀の流出量を相殺したり、貿易黒字になるようにコントロールしたりもするようになった。

やがて一度の航海ごとに解散をするイギリス東インド会社よりも、航海で挙げた利益を次の航海や商館のある地域の拡大のために再投資できる継続的な事業(複利の力)によってオランダ東インド会社の資本力は一国にも匹敵するほどになっていきます。

これを観たイギリスも都度解散ではなく、継続的な事業を行う方式に変更をしていきます。

後にジェームズ・クックが1788年、オーストラリアに到達し流刑地として開発が始まる。

こうして持てる強大な資本力で軍隊を編成してイギリス東インド会社はインドを、オランダ東インド会社はインドネシアを支配域に組み込んでいきます。

オランダはイギリスより東側の地域とも取引をするために東シナ海を航行していく中で台湾、そして日本の長崎・平戸にも商館を構えて取引をすることになります。

オランダ国旗が旗めく長崎出島

日本の種子島に火縄銃やキリスト教(カトリック)を伝来させた海洋帝国ポルトガルに代わってオランダは江戸時代に入って鎖国体制を敷いた中でも中国以外の外国との数少ない取引が許された国となり、杉田玄白による『蘭学事始』や『解体新書』として日本の西洋文化や西洋医学との邂逅に繋がっていきます。

現代でも世界に影響を与えるオランダ金融

東インド会社が設立された同1602年、常設の証券取引所としては世界初の「アムステルダム証券取引所」が設立されます。

東西南北の幅広い交易によって発展したオランダ金融は、貿易や為替のリスクを回避するために開発された先物取引や為替取引が積極的に行われるようになり、やがて投資による利殖に目がくらんだ人々の過剰な取引によって世界最古のバブル崩壊、「チューリップ・バブル」(1637年)もこの地から起きてしまいます。

近現代に入ってからですが、オランダ金融*は発達を続け1959年に世界で初めての変額保険(私的保険)を生み出し、これが欧州の各国に広がった後に海を渡ってアメリカで確定拠出年金制度(401k/DC)として社会保障(公的保険)の一つとして変形して制度設計され定着。

日本でも2002年に企業型DCや個人型確定拠出年金として導入され、2017年には個人型確定拠出年金はiDeCoイデコという愛称が付けられ多くの人が認知する仕組みになりました。

変額保険など年金商品を中心とした日本でも珍しい保険会社だった(ソニー生命に統合)

*旧ソニーライフ・エイゴン生命(ソニーライフ・ウィズ生命を経て、2021年4月に現ソニー生命へ統合)のエイゴンはオランダの生命保険会社。

現NN生命の旧社名時代のロゴ(個人的にライオンが恰好よくて好きだったのに…)

旧ING生命(現エヌエヌ*生命)もオランダの大手保険会社傘下。インターナショナーレ・ネーデルランデン・ヒュループ

日本では石油元売りの昭和シェル(ロイヤル・ダッチ・シェル)の保険代理店部門として設立された。
**ナショナーレ・ネーデルランデン

日本では溢れる情報を正しく受け取って、本当に自分のライフプランに合わせて必要な保障と資産形成が出来る人が殆どいない(リテラシーが低い)ためにネット上で散見されるあらぬ誤解を招きかねない意見に流されて判断をしている方が少なくないようですが、英国において税制などの細部の違いこそあれ保険料ベースで英国人の6～7割弱を変額保険(変額個人年金含む)が占めています。

税制面の制度統合が英国のように十分進まないのは金融庁・国税庁などが既得権である金融村のネット証券に天下ったり、失った30年の責任を保険などを悪者に押し付けているためでもある。全てではないが大部分は官庁のやる気のなさ。残り半分は消費者のリテラシーの低さと、募集側のモラルの低さも要因である。

英国生保業界の変容－投資・貯蓄指向の生保経営　年金への傾斜が強まる－

2000年にEURONEXTグループ誕生したが取引所はまだ統合されていない

現代でも欧州における主要金融都市の一つとしてユーロネクスト・アムステルダム(旧アムステルダム証券取引所)は存在感を示しています。

NYSEは2007年にユーロネクストに参加したが、2013年に離脱。

EUを2020年末で強行離脱したロンドンの金融街シティに代わって、多くの金融機関がその拠点をアムステルダムに移し、2021年1月にはヨーロッパ圏で最大の株式取引高を達成しました。

現ユーロネクスト・アムステルダム(旧アムステルダム証券取引所)

東インド会社によるアメリカ開拓

17世紀初頭、時の覇権国家をもってしても未だ新大陸アメリカは全域の規模や地形も把握されていない時代でした。

やがてスペインはイギリスとの闘いにおいて無敵艦隊アルマダを失い、オランダ独立戦争においてその力の衰退期に差し掛かります。