📧日本人の労働力の50％以上がAIに奪われる!?⑥(2019年11月)

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人類史上4度の産業革命とSociety1.0~4.0とは

AI(人工知能)によって仕事を奪われる人、奪われない人の違いはなんでしょうか？いよいよ目前に迫った2020年、今回はAIの進展によって社会がどのように変わるのかを過去の歴史的節目から考察してみましょう。

東京五輪を控えた日本だけでなく、世界中でこの2020～2029年は今後の「働き方」が変わるターニングポイントとされています。その中でも2020年に世界中でいよいよ本格的にサービスが開始される第5世代移動通信技術(5G)によって我々の暮らしの変化が加速していきます。
これによってもたらされる変化を第4次産業革命(Industrie4.0)、または Society5.0と呼んでいます。

これまでの産業革命と 次のようなものでした。

第1次産業革命～18世紀後半に英国で起きた蒸気・石炭を動力源とした軽工業中心の社会変革。それまでの農家などの自営業から給与所得者へ働き方が変わり、都市に人々がかつてないほど集まり集会や集団生活が大きな社会的影響を持つようになっていきました。

第2次産業革命～19世紀、石油と電気によるエネルギーシフトによって重工業中心の経済および社会変革。米国におけるT型フォードなどの分業作業による大量生産・大量輸送・大量消費が代表例。太平洋戦争が終わり米ソ冷戦時代の本格化まで続きました。

第3次産業革命～20世紀中盤～後半、電子技術やロボット技術の発展によってコンピュータが生み出され、マイクロエレクトロニクス革命によって様々な生産・作業の自動化が促進されました。日本の製造業が隆盛を極めた時代、松下電器(現パナソニック)やソニー・東芝・シャープ・日立やトヨタ・本田技研などが代表格。

第4次産業革命～デジタル技術の進展とインターネットの高速化と普及によって限界費用や取引費用が低減化。日本のバブル崩壊後の時期と重なり、MicrosoftのWindows95の登場やAppleのiMacはその転換点とされており、コンピューターの民生化や低廉化、携帯電話の普及・進歩など新たな経済と社会構造、コミュニケーション手段の変革が訪れたとされている。

では、これまでの Society(ソサエティ・社会)とはどんなものでしょうか。

Society1.0~狩猟の時代

一定の範囲で活動して動植物の採取を基盤とした集団による小さな社会でした。

Society2.0~農耕の時代

「定住」が増え、そこで社会やコミュニティまた交易が生まれた時代でした。日本でも”十日町(市場)”など定期的な市場が開催された名残のある地名も。

Society3.0~工業の時代

英国で15世紀に始まった産業革命を皮切りに世界中で「都市化」が加速して行き、経済活動(資本主義)が活発に世界中へ広がった時代でした。

Society4.0~情報の時代

コンピュータや携帯電話の普及・通信環境の高速化によって国や地域の国境の壁(または距離の壁)がなくなり、ボーダーレスで情報の流通が高速化が進んだ時代でした。

シンギュラリティ(技術的特異点)とAIに奪われる職業100選

これらの社会を経てやって来る”Society5.0”にはまだ適切な言葉が定義されていません。しかし既にその片鱗をあちこちで観ることが可能です。この事からここで便宜的にAIの時代と表記しました。

例えばIot(Internet of Things)ありとあらゆるものがインターネットに接続し、様々な知識や情報が共有される時代。これは昨今話題のスマートホームやスマート家電、自動運転車などだけの話ではなく、ビックデータと呼ばれる人々の消費・行動の集積において日本が海外の国々に対して大きく出遅れている分野です。

またAI(Artificial Intelligence、人工知能)の高度化によって人間の職業の大部分が置き換えられるとされています。
シンギュラリティ(技術的特異点) は早くとも2029年と少し先ですが、2020年代からその基礎は作られます。
野村総研（NRI)と英オックスフォード大学の共同研究によると2040年までに現在の労働人口の大部分を占める職業がAIやロボットなどの類似するものに置き換え可能とされています。

次にその内の代替される職業上位100位までを紹介します。

1.電話オペレーター
2.一般事務職
3.鋳物工
4.医療事務
5.受付係
6.機械組立・修理業
7.駅員
8.研削盤工
9.旋盤工
10.会計監査
11.加工紙・製造工
12.貸付係・事務員
13.学校事務員
14.カメラ組立工
15.機械木工
16.マンション管理人
17.CADシステムオペレーター
18.給食調理人
19.教育・研究事務員
20.行政事務員(国)
21.行政事務員(県など)
22.銀行窓口係
23.金属加工・検査工
24.金属研磨工
25.金属材料製造検査工
26.金属熱処理工
27.金属プレス工
28.クリーニング店員
29.計器組立工
30.警備員
31.経理事務員
32.検収・検品係
33.検針員
34.建設作業員
35.ゴム製品成形工
36.梱包工
37.サッシ工
38.産業廃棄物作業員
39.紙器製造工
40.自動車組立工
41.自動車塗装工
42.出荷・発送係
43.塵かい収集係
44.人事係事務員
45.新聞配達員
46.診療情報管理士
47.水産製品製造工
48.スーパー店員
49.生産現場事務員
50.製パン工
51.製粉工
52.製本作業員
53.清涼飲料セールス
54.石油精製オペレーター
55.セメントオペレーター
56.繊維製品検査工
57.倉庫作業員
58.惣菜製造工
59.測量士
60.宝くじ販売員
61.タクシー運転手
62.宅配便配達員
63.鍛造工
64.駐車場管理人
65.通関士
66.通信販売受付事務
67.積卸作業員
68.データ入力係
69.電気通信技術者
70.電算写植オペレーター
71.IT保守員
72.電子部品製造工
73.電車運転手
74.道路パトロール隊員
75.日用品修理ショップ店員
76.バイク便配達員
77.発電員
78.非破壊検査員
79.ビル施設管理技術者
80.ビル清掃員
81.物品購買事務員
82.プラスチック製品成形工
83.プロセス製版オペレーター
84.ボイラーオペレーター
85.貿易事務員
86.放送作業員
87.保管管理係員
88.保険事務員
89.ホテル客室係
90.マシニングセンターオペレーター
91.ミシン縫製工
92.メッカ工
93.めん類製造工
94.郵便外務員
95.郵便事務員
96.有料道路料金徴収員
97.レジ係
98.列車清掃員
99.レンタカー営業所員
100.路線バス運転手

https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/news/newsrelease/cc/2015/151202_1.pdf

如何だったでしょうか？これらの職業に従事している人は米国では47%、英国では35%ですが、日本では先進国中最も多い49%とされています。
ではAIに変わられにくい職業とはどんな職業でしょうか？