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「どこでもいいからどこかへ行きたい」(作:pha 幻冬舎文庫)読んでみた。
朝日新聞の天声人語で紹介されていたのを目にして、その魅力あふれるタイトルと今の自分の置かれている状況があまりにもリンクし過ぎていて、Amazonですぐさま検索。書籍verは在庫なしで入荷予定も目処が立っていなかったので、なかなか使いこなせないのだけれどもKindle版をクリック。一気に読了。
ざっくり言うと
・旅先で何をするのかということより、旅先までの「移動」を重んじる
・ファミレスや牛丼屋などのチェーン店の良さ
・定住することが苦手な筆者が今まで住んできた街について
という構成である。
特に1つ目の「移動」についての文章は、自分の置かれている今の状況も相まって、1番共感した。
旅をする時にある程度目的を決めたり、「こことここは行きたいな」くらいに考えることはあるけど、移動している時が楽しさのピークっていう時も結構ある。
まだ自分が足を運んだことのない場所に「運ばれている」という感覚ってちょっとくすぐったいし、何もせずに「ボーッとする」ということが許される気がするあの時間って本当に贅沢だなと。
ふとした時に自分の日常から距離を取りたくなって、移動してみて、移動先で何気なくスーパーに入ったりとかして(これ結構好き)その街の日常を覗き込んで、「この街の人にとってはこれが日常なんだな」と気づいて、また自分の日常に帰る。
他人の世界を覗き見ながら、時には安心して、時には大発見をして、また帰っていく。そうやって生きている。
最近、本当に「移動」していない。移動することが怖くなっている。
カレンダーを見たら、最後に電車に乗ってから1ヶ月以上が経っていた。
あー。
どこでもいいから、どこかへ行きたい。