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ひとりご飯にも変化があると気づく。

初めて一人で焼肉を食べに行ったのは21歳の時。
カウンターに座り、目の前の七輪でホルモンを焼いた。
隣のおっさんが(多分、今の私くらいの年齢なだろうな。)若い女の子が一人で焼いているのが珍しい事もあり、ビールご馳走してくれたっけ。
ホルモン一皿確か280円だった。今から20年ちょっと前の話しである。

そんな感じで始まった私の「ひとりご飯歴」は結構長い。
夫と二人だった頃、海外へ旅立つ最後の日本での食事は、お互いが食べたい物を食べるスタイルだったので、常にバラバラ。一緒にチェックイン。食事後に集合してから出国するスタイル。無理して相手に合わせるのもなんだし、かといって自分が折れるのもなんだし、だったらそれぞれでいいよね。と言ったら、最初こそ夫は微妙な感じだったけど慣れたら最高。
夫婦であっても食の好みがピッタリとは限らない。

戻そう。

そんなひとりご飯。出かける予定がある時は、お昼に何食べようかな。などと周辺情報を調べたり、これ食べるならこの店よね!と意気揚々と行く事が多かったのに、少し前からあまり気分が乗らない事に気が付いた。
子が幼稚園に入る前までは、月に1回は、夫に子を任せ貴重な私のお休みよ!とそれこそ昼から美味しい食事に美味しいお酒。たっぷり満喫して、夕方笑顔で帰宅してたし、幼稚園に入ってからは、帰り時間が気になりつつも、お酒は飲まないにしてもそれなりにランチ行ったりしてたのに。
小学校に入ってから、外で食べる事よりもお土産買って帰ってくることが増えた気がする。(外出場所によっては子が怒るので、その場合は無し)

今日も子には内緒で美術館へ行ってきた。
お昼だし、何か食べて帰ろうかな。と思ったけれど、今一つ心が動かない。
近くに大きな書店があったので、気になっていた本があるかな?と入ってみるも、在庫なし。取り寄せなら近所の本屋と同じだしな。なんて思いつつ、飲食店をちらほら覗いてみるものの、うーん。って感じ。
一駅先に、夫の職場があるのでそうだ!と誘ってみるも、外出中で戻れないとの事。「ならかーえろ。」と後ろ髪を引かれる事も無く電車に乗った。

ぼけーっと乗っているときに、ちょっとひらめいた。
今までは自分のペースでゆっくり食事ができなかったし、入れるお店も限られていた。だからひとりご飯が楽しかった。と。

子が大きくなって、私は普段から自分のペースで食事をし、平日の昼は夫が在宅の時以外は基本ひとり。新しいモノ、スパイス類などの食のNGが殆ど無い我が子は、私の希望するお店にはほぼ連れて行くことが可能。
騒いだり、立ち上がったりする事無く2時間位の食事は問題なし。となると、一人よりみんなで行った方が楽しいじゃん。って事なのでは?

勿論、時折どうしても食べたくなって一人で行っちゃう事があるにしても、無理して外でひとりご飯するなら、家で食べた方が気楽なんだよね。
もともとおうちご飯も大好きだし。的な。

子供が生まれる前は、自分の世界が崩れてしまうのでは?って怯えたり、やりたい事が出来なくなるって悲しんだり、嬉しさばかりじゃなくて、怖さや絶望感もあったけど、こうやって成長していけばそんな事無いってわかるのね。
産んでしまえば、あ。結構やれる。一時的に難しくてもそんな絶望しなくていいじゃんって分かるけど、そんな事体験してないから知らねーよ。な当時の自分に教えてあげたい。

子供だけでなく、親側も間違いなくレベルアップします。
だから不安ばかり抱えずに、まずは自分が笑いましょう。
そうすれば子供も笑い、夫も笑い、家族みんなで幸せな毎日です。
大小さまざまなトラブルはつきものです。
でも、家族みんなで乗り切れる力は絶対持っているから、大丈夫。

ひとりご飯の変化は、過去の自分。未来の親になる人達へのメッセージに変換されました。

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