見出し画像

#21「私が選んだドラッカーの言葉たち✳︎1,000文字以内のコーヒーブレイク記事です。


P.F.ドラッカー(Peter F. Drucker、1909-2005)

20世紀から21世紀にかけて経済界に最も影響力のあった経営思想家。マネジメントの主な概念と手法を生み発展させた「マネジメントの父」として知られています。

『責任ある仕事』❸


「非営利組織のリーダーにとっては、人の成長を考えることは必須のことである。人は組織とビジョンを共有するからこそ非営利組織で働く。」1)

「何も得ることのないボランティアが長く働いてくれることなどありえない。」2)

「金銭的な報酬を得ていないからこそ、仕事そのものから多くを得なければならない。」3)


                     by P.F.ドラッカー 

非営利組織のリーダーに求められる資質として重要なのは「人の成長」と「ビジョンの共有」です。
非営利組織は共通の使命や価値観に基づいており、1)で述べられている通り、メンバーは組織のビジョンに共感し、その実現に向けて役割を果たしたいという強い思いで働いています。
リーダーはメンバーの成長を見守り、ビジョンを共有し続けることで、組織を強い結束力を持つコミュニティへと導きます。

2)の言葉から、ボランティアのモチベーションを深く考える必要があります。
非営利組織では金銭的報酬がないため、動機は自己成長や達成感、他者とのつながりなど内面的な報酬に依存します。
リーダーは、メンバーが自分の貢献を実感できる環境を整えることが重要です。

3)の言葉が示すように、金銭的報酬を受け取らないメンバーほど、仕事の価値を見出し、充実感を得ることが重要です。
リーダーは、メンバーが誇りを持ち、やりがいを感じる環境を整え、日々の業務が組織の目的にどう貢献しているかを明確に伝える必要があります。
組織の使命に共感し、仕事そのものに満足感を得られれば、金銭的報酬を超えるやる気が生まれます。

結論として、非営利組織のリーダーは、ビジョンの共有と人の成長を中心に据え、メンバーが内面的な報酬を得られる環境を構築することが重要です。それにより、ボランティアも長期間にわたり充実した活動を続けられます。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
私が目指しているのは、孤立のない共生社会の実現です。

参考文献
1)2)3) P.F.ドラッカー著 上田惇生訳『ドラッカー名著集4非営利組織の経営』ダイヤモンド社、2024年、p.207

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?