「自助を支える、誰もが相談できる場所があったらいいな」
地域で生活する一市民として、社会福祉士の視点でこんなサービスがあればと思うものがあります。
必要になる時だけの制度ではなく、問題が起きそうな時点から頼れる社会資源です。
「助けて」や「相談したい」と言える人や機関、地域の存在が大切だと感じます。
私自身、孤立感を感じたとき、頼れる相談の場があればどれほど助かっただろうと思います。
現在世帯数の推移は以下のような状況です。
現在の世帯数を見ると、総世帯数が増え、平均構成人員が減少しています。
このような背景の中で、特に家族に頼れない場合、自助や共助が機能しにくいことが問題です。
現代の複雑な社会制度の狭間にある課題に対して、深刻化する前に対応できる手段が必要なのではないでしょうか。
そこで「気軽に立ち寄れる」「何度も相談できる」ような人や機関、地域があると良いと考えます。
1.対象となる方々とサービスのイメージ
地域のサービスが不足していると感じるのは、どこにもカテゴライズされない人々です。
特に、10代後半から60歳くらいまで、学校や職場以外の所属がない人たちが当てはまります。
障害の有無に関わらず、全ての人が利用できるサービスが求められます。
例えば、一人暮らしの若者が何らかの事情で働けなくなり、自助のみに頼らざるを得ない状況に陥った場合、相談できる人や場所があることが重要です。
家族にも頼れず、友人に相談しても解決が難しいこともあると思います。
そういった状況の中で、「いつでも助けを求められる場所」があることが心の支えになります。
2.必要だと思うサービスの特徴
必要だと感じるサービスには、以下のようなものがあれば、多くの人々の支えになるのではないかと考えています。
●敷居の低いサービス
早期に支援を提供し、困難に陥る前に必要な支援に結びつく仕組みが必要です。そのためには、受けられるサービスが単発ではなく、身近で頻度が高いことも重要です。
私が相談をためらったのは、敷居が高いと感じたからです。
例えば、どこに行けばいいのかわからなかったことが、相談をためらう大きな要因でした。
●カテゴライズされない支援者の存在
カテゴライズされない人々に対応するためには、同じようにカテゴライズされない支援者が必要です。
ソーシャルワーカーが柔軟に相談者のニーズに合わせて伴走し、自分に合った生活や働き方を見つけられるよう支援します。
伴走者がいることで、希望する生活を自己決定し取り組むことができることが可能となるのではないでしょうか。
●簡単な利用方法
手続きが簡単で、利用がスムーズにできる仕組みを作ることで、必要としている人が利用しやすくなります。
●柔軟な対応が可能なサービス
利用時間や場所に融通を利かせ、日常生活に取り入れやすいサービスにします。様々なツールを用いて画一的ではないサービスも必要です。
●利用者負担の少ない料金設定
行政からの受託により、無料もしくは低額でサービスを利用できる体制を作り、経済的な心配をせずに支援を受けることができます。
●地域包括ケアシステムの全世代版のイメージプラスα
小学校区または中学校区に相談できる場所が1ヶ所あることが望ましいと思います。
医療、福祉、保健との連携で、相談に応じて困窮する前に何がてきるのか、また、何が必要なのか?を作り出す場としても身近なサービスとしての位置付けをします。
今ある全てのサービスと、地域に応じて必要なサービスを組み合わせることができる、地域で安心して生活ができるシステム作りのイメージです。
●周囲の口コミや利用者の声を集める仕組み
利用者からのフィードバックを頻繁に受け取り、サービスの改善に役立て、利用者目線での価値を維持しつつ、サービスの改善に留まらず、啓発を進めていきます。
このように、全ての人が相談できる場所とつながりを提供し、孤立のない共生社会を実現を目指していきたいです。
今年度は地域の中に入り、地域の方々のお話を直接伺いながら、学ばせていただいています。
あなた自身やあなたの大切な人が困ったとき、どんなサポートがあれば助かると思いますか?
ここまで読んでいただきありがとうございました。
私が目指しているのは孤立のない共生社会の実現です。
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