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3️⃣【歯科医院、保育所、赤ちゃんとの触れ合い!先生たちも感動した小学生歯みがき探検隊の学び】地域とのつながりを深め、歯の健康を楽しく学ぶ

「小学生歯みがき探検隊」の紹介

この記事は、以前行われた夏休み期間に行った「小学生歯みがき探検隊」の活動をご紹介します。
この活動は、子どもたちが歯の健康を学びながら、地域の方々と交流することを目的としていました。
楽しく学びながら、歯みがきの大切さを実感した日々についてお伝えします。


1.楽しいむし歯予防学習

~歯の働きと大切さを知ろう~

1. むし歯はどうしてできるの?
むし歯の原因を尋ねると、多くの子どもたちは「食べかす」と答えます。
しかし、この学習を経験した子どもたちは「プラーク」と正しく答えることができるようになります。
実際、むし歯の原因は食べかすではなく、細菌が作り出す「プラーク」というネバネバした物質です。
このプラークが歯に付着して酸を作り出し、その酸が歯を溶かすことでむし歯が発生します。子どもたちは、クイズを通じてこの仕組みを楽しく学びました。

2. プラークを実際に見てみよう
プラークがどこに付いているのか、どんな性質を持っているのかを観察するために、位相差顕微鏡を使いました。
さらに、以下の方法でプラークを視覚的に体感しました。

  • 歯みがきと水の濁り実験

    1. 歯ブラシを使い、歯に付着したプラークを磨き取り、コップの水ですすぎます。

    2. 水が濁るのは、プラークが混ざっているからです。

    3. 水が濁らなくなるまで丁寧に磨き続けることで、完全にプラークが除去されたことを確認できます。

3. 100%磨きを目指そう
むし歯を予防するためには、歯を100%きれいにする「100%みがき」が大切です。この学習では、子どもたちが正しい歯みがき方法を身につけられるよう、次の手順で取り組みました。

  1. 1本1本丁寧にみがく練習
    初めはガシガシと力任せに磨いていた子どもたちも、歯を1本ずつ丁寧に磨く練習を重ねました。

  2. 染め出し液で確認
    磨き残しがどこにあるのかを染め出し液を使ってチェックし、改善ポイントを見つけます。このプロセスを何度も繰り返しました。

  3. ピカピカの仕上がりを体感
    最終的に、全ての歯を磨き上げることに成功し、磨き残しがない「100%みがき」を達成しました。歯を指でこすったときに「キュッ」と音がするほどきれいになり、子どもたちはピカピカの歯を見て自信に満ちた笑顔を見せていました。


2.歯とバランスチェック

アメリカンフットボール選手が握力を測る実験を行いました。
「口を閉じて歯をくいしばったとき」と「口を開けたままのとき」で、どちらの方が握力が強いかを体験しました。
正解は、口を閉じて歯をくいしばったときです。


3.歯みがき相互実習

~赤ちゃんのお世話を体験しよう!~

自分の歯を100%磨けるようになった子どもたちは、次に他の人の歯を磨く体験を通じて思いやりと技術を深めました。
この練習の目的は、将来赤ちゃんの歯みがきをしてあげるための準備として、互いに歯を磨き合うことで他人の口内ケアの大切さを学ぶことです。

赤ちゃんと触れ合い、信頼関係を築く
赤ちゃんの歯みがきは単なるケアではなく、信頼関係を築く重要なプロセスであることを学びました。

  • 赤ちゃんの遊びやお世話を考える
    赤ちゃんがどんな遊びが好きで、お母さんがどんなお世話をしているのかを話し合いました。自分たちも赤ちゃん時代を経てきたことを思い出し、赤ちゃんの歯がどれだけ小さいかを改めて知りました。

  • 信頼関係とコミュニケーション
    赤ちゃんに歯みがきをさせてもらうためには、まず信頼関係を築く必要があることを体験しました。これは単なる歯みがきではなく、コミュニケーションの集大成であり、相手を思いやる心が不可欠です。


4.楽しいむし歯予防学習

~歯医者さんへ行こう!~

子どもたちは、歯科医院を訪問し、むし歯や歯の健康について直接先生に質問する機会を持ちました。
また、実際に歯科医院の椅子に座り、先生役や歯科衛生士役を体験。新しい発見とわくわく感でいっぱいの一日でした。


先生、教えてください!

子どもたちが日頃気になっている質問に、歯科医の先生が丁寧に答えてくれました。

  • ドリルで削った破片はどこへいくの?
    「掃除機のような器具で吸い込みます。」

  • ドリルの名前は何ですか?
    「ダイヤモンドポイントといいます。ダイヤモンドでできているんですよ。」

  • 緑色のゴムは何?
    「歯型をとる材料です。」

  • 銀歯の前につけるのは何ですか?
    「銀歯を歯につけるためのセメントです。」

  • 一番大変なむし歯はどんなむし歯ですか?
    「歯の神経までむし歯が進行して、歯の根っこだけが残ってしまった状態です。」

  • むし歯が治る薬はありますか?
    「残念ながら、一度穴があいたむし歯を治す薬はありません。」

  • むし歯を放っておくとどうなりますか?
    「どんどん進行し、状態が悪化してしまいます。」


先生役・歯科衛生士役を体験!
子どもたちは歯科医院の椅子に座り、実際に「歯医者さん」になりきる体験も行いました。先生役や歯科衛生士役になって、歯を診るフリをしたり器具を触らせてもらったりして、楽しみながら歯医者さんの仕事を学びました。


5.保育所でむし歯予防の大切さを伝えよう!

むし歯の原因や歯みがきの仕方を学んだ子どもたちは、自分たちの知識を地域に広めるため、保育所での発表会を行いました。「ちびまるこちゃんの歯みがき教室」と題し、わかりやすい内容でむし歯予防の重要性を伝えました。

発表内容

  • 使いやすい歯ブラシの選び方と正しいみがき方
    子どもたち自身がモデルとなり、実際にみがいて見せながら説明しました。

  • 紙芝居やバランステスト
    楽しい紙芝居を用い、むし歯が進む仕組みや予防の方法をわかりやすく解説。バランステストを通じて、歯の健康が体全体に与える影響も体験してもらいました。

  • 自由交流会
    保育所の子どもたちや先生方と自由に交流しながら、質問に答える時間を設けました。

さらに、自宅でも歯みがき習慣を続けられるよう、「歯みがきカレンダー」を作成して配布。これにより、家庭でのむし歯予防活動も促進しました。

発表会の参加者
校長先生、養護教諭、担任の先生、そして保護者の方々も発表を見に来てくださり、子どもたちにとって大きな励みとなりました。


6.学校へ歯みがき探検隊新聞を届けよう!

夏休みも終わりに近づき、子どもたちは「歯みがき探検隊新聞」を作成し、学校へ届ける活動を行いました。
2日間かけて完成させた新聞には、これまで学んできたことや地域での発表の様子がぎっしり詰め込まれています。

新聞配布活動の様子
子どもたちは元気よく職員室を訪れ、先生方に新聞を手渡しました。
その積極的な行動に、先生方からも温かい言葉をかけてもらい、自信を深めることができました。


総括

「小学生歯みがき探検隊」の活動は、子どもたちが歯の健康を学ぶだけでなく、他者との関わりや地域への貢献を通じて、主体的に行動する力や思いやりの心を育む大きな成果を残しました。
このような取り組みが、将来の健康的な習慣の形成や、地域に根ざした活動の重要性を子どもたちに教える貴重な機会となったことは間違いありません。
以上、人と人とをつなぐ歯科保健活動のご紹介でした。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
私が目指しているのは孤立のない共生社会の実現です。

歯みがき探検隊の前回の記事はこちらです。
ぜひ、ご覧ください

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