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秋めいてきた今日の日 | 詩

うるさいくらの日差しの痛い夏が盛りを終えて
迎えるは収穫の秋

秋が終わると少しずつ終息に向かう
しんしんとした無重力のような静けさに向かう

そして暖かな春を待つ
じっと耐える寒さから力を蓄え
やがて芽が出て、迎えるは光が覆う眩さ

つらつらと、思うことがある

季節は巡っていく
移り変わりながらまた同じ方向に戻っていく
同じゴールはないのかもしれないが
着地は着地だ
そこからまた始めよう

生と死は循環していて
死は再生のきっかけになる
生は死に向かっていくもの
常に循環してサイクル化されている

だから
人は生きるには価値があるとか意味があるとか
誰かは何のために生きるのかを問うてみたりする
生きるという言葉を形にしたがるけれど
それは違うと思う

生きるとは営みだと思う

いとなみ

だから
日々のいとなみに目を背けず、抗わず受け入れ
前を見つめるしかないのかな、なんて思う
生きるとはとても自然なことだ

今は夏から秋に季節が移行したばかり
散歩して見つけたカンナはまだ色づいていたけれど
ひまわりの苗が日に焼けて倒れ、実は無くなり
花は枯れて実はカラカラだった
桜の葉っぱは黄色に変化し始めてきている

これからは秋の種類の花を積極的に探してみよう

収穫の秋

花の下にころりんとした実を見つけた
山辺では蕎麦の赤く照りつける実が畑一面にぎわっていて、目で見てもとても楽しかった

秋空は雲がなく、空が高い中
光の少ない加減でも強く反射される黄金色の米
隣には刈り入れが終わった棚田
おいしい新米はすぐそこだ(*^^*)

葉っぱがかすれるさわさわ、かさかさという音は
葉っぱ同士のお喋りなのか井戸端会議なのか
秋はとてもうるさいななんて感じてしまう

秋、好きだなとしみじみ思うとともに
今日この日
ひとつの節目のなかに、ひとつの真理を見つけた

私が産まれた秋は
真夏のようにとても暑く
秋のようではまるでなかったと母が言っていた
年々と温暖化も進み
秋らしさがなくなってきた昨今

今日は一変して陽気もぐっと下がり
遅ればせながら、柔らかな陽光と深まる気配に安らぎを感じている

そんな思いがけず気づきをもたらしてくれた
今この瞬間は、貴重だなと思う


カラカラのひまわり


黄色が少し入った桜の葉っぱ

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