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エンジニアのリファラル採用の教育体制を整えるべき理由

IT業界の採用にもリファラル採用が活発に取り入れられている。リファラル採用は企業としても求職者としてもメリットの大きい採用方法である。

しかしリファラル採用の教育体制が整っている企業はまだ少ない。

今回はリファラル採用に教育体制を整えるべき理由を企業側の観点から考えてみた。



精神的豊かさを与えるため

企業がリファラル採用で報酬を渡すことは効果的な手段であるが、教育を実施しない場合、お金目当ての紹介が増え、拝金主義に拍車をかける危険性がある。

こちらの記事でも書いたが、物質的な幸せを求めても幸福にはなれない。

リファラル採用は本来、企業への「共感」「愛着」「信頼」に基づいた紹介だ。

報酬だけでなく、教育やガイドラインを通じて、紹介の意義や基準を明確にし、社員による適切な紹介を促す必要がある。

そうすることで、紹介者は組織の成長や文化に共感し、真の価値を持った人材を紹介する意義が持てるであろう。

結果として、紹介者と採用された人材の双方に満足感が生まれ、拝金主義な体質ではなく、組織の価値や目標に共鳴する文化を築くことができる。

拝金主義については落合陽一氏が分かりやすく説明している。

企業文化の構築

リファラル採用は「労い・賞賛」のための報酬であり、過激な労働を強いることは本末転倒だ。

企業が社員に報酬を与えることで喜びを感じさせる一方で、業務時間外に執拗にアドバイスや課題を強要することは企業文化の崩壊に繋がる。

リファラル採用の目的は、優秀な人材の発掘と紹介者の貢献を労い、賞賛すること。

過度な労働やプレッシャーは、リファラル制度の趣旨とは逆行し、紹介者の健康やモチベーションに悪影響を与える可能性がある。

企業は、社員のリファラル活動に適切な労働環境を提供することで、社員教育にもつながる。

リファラル採用の本質を守り、社員の幸福と組織の成長を両立させることで理想的な企業文化が育まれるであろう。

適切なマッチング

リファラル採用は紹介者の信用や実体験に基づくリアリティがあるが、求職者は友人の言葉に安心し過ぎて、客観的な企業情報の調査を怠る危険性がある。

求職者は友人の紹介を受けると、信頼しているためか、彼らの言葉に安心感を抱く。

しかし、企業に対する客観的な評価や情報収集が十分に行われない可能性が出てくる。

紹介者は求職者に対して、自身の経験や感想のような企業の主観的な評価だけでなく、企業の文化や評判、福利厚生などの客観的な情報も伝えるのが重要だ。

紹介者は主観的目線と客観的目線の両方を伝え、求職者がより良い判断を行えるようにサポートするべきである。

その結果として、求職者と企業のマッチングがより適切になり、双方にとって良好な結果を生むことが望ましいと考える。

今回は精神的豊かさ、企業文化、適切なマッチングの3つの観点から考察してみたが、すべて教育体制で変わってくる。

アジャイル開発のようにまずはリリースして、不具合を修正するような教育プログラムを企業で整えていってほしい。


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