折れない心の身につけ方
わが子にはなるべく挫折をさける道を歩んでほしいと思うのが親心です。
しかし、変化のスピードが早いサッカーの現場や社会で、親が子どもの将来のレールを完全に敷いてあげることは不可能です。
なぜなら、親が経験したことがないことや、思いもよらない挫折や逆境に子どもが直面する可能性があるからです。そのような時には、自分で考えて自分なりの方法で前に進んでいかなければいけません。
私は今、サッカーコーチと同時に会社を経営する経営者でもあります。
毎日毎日、予期せぬことが起きますし、トライ&エラーを繰り返す日々です。自分より若い経営者と話をしてはついていけないことも多々あります。心が折れそうになる瞬間もありますが、サッカーで培ってきた経験が本当に活きています。
サッカーは状況が目まぐるしく変わり、正解がない中で自分で考えて動かないといけません。そして、一人ではなく仲間と協力することも必要です。さらに、プロでもミスが起こるスポーツですので、たくさんの失敗や挫折も経験してきました。
サッカーを通じてそのような経験ができていたからこそ、挫折や逆境に直面しても上手く対処できたり、前に進むことができています。
「レジリエンス」という言葉はご存じでしょうか。
レジリエンスとは「回復力」「復元力」「耐久力」「弾力」などと訳される言葉です。簡単に言うと、困難をしなやかに乗り越え回復する力という意味です。
サッカーに限らず、スポーツを続けてきた人は、このレジリエンスの力がある程度身についていると思っています。サッカーはミスの連続であり、一度のミスで落ち込む暇などありません。
失敗をしたときにいかに引きずらずに切り替えることができるか。このような経験をしないで大人になると、ひとつの失敗や挫折で簡単に心が折れてしまう可能性があります。
サッカーでもビジネスでも、順風満帆にすべてがうまくいく人はいません。失敗してもやり続ける、チャレンジを続けることでレジリエンスが身についていきます。
ですので、我々大人は、子どもの失敗にもっと寛容になりましょう。きっとその経験がその子の将来に活きてくると思います。
Vitaサッカーアカデミー代表
久保田健太
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