実践暗算AC/A比 トレーニング症例4【(遠見)内斜位/(近見)内斜位ケース】
遠見眼位(軽度内斜位)近見眼位(中度内斜位)のパターンです。実際の実務では、この眼位のケースの人は大変多く、近方視で非常に疲れてしまいスマホやPCを長時間見ることが苦痛になります。
AC/A比が高く(High)で調節が入ると眼位が内側に一気に入ってしまう眼です。
■トレーニング症例4【(遠見)内斜位/(近見)内斜位】
〇データ
●#7A(自覚的屈折検査 完全矯正値)
PD(瞳孔間距離)60mm
R S +1.50 D
L S +1.25 D
●#8 #13B(遠方水平眼位 近方水平眼位)
遠方 1△BO(ベースアウト)青ライン
近方 6△BO(ベースアウト)赤ライン
下記頭でイメージする眼図(虎の巻)
●AC/A比 実践暗算計算方法
・15△ー1△+6△=18.5△
・18.5△÷2.5または(×0.4)=7.4△
・AC/A比 7.4△ high
【計算解説】
・PD60mm 1m(1D調節)先のものを見ると6△打ち寄せします
・近方視は40cm(2.5D調節)します。そのため近方視での内よせは、15△になります。(6△×2.5△=15△)
・遠方の斜位・・・1△BOです。目が安静位になると軽く内側に入ってしまうためマイナス(ー)します(上記イラスト・青ライン)
・近方の斜位・・・6△BOです。目が安静位になると内側に大きく入ってしまうためプラス(+)します(上記イラスト・赤ライン)
このように組み立てAC/A比を頭の中で計算します。
■ 解説(眼位からの処方度数の考え方)
遠方斜位 1△BO(ベースアウト)/近方斜位 6△BO(ベースアウト)冒頭で少し触れましたが、この顧客の眼位状態では、遠方視では、ほぼ問題ありませんが、近方視でのPC、スマホ、読書などが非常に疲れる眼(眼位)です。
遠視のため、対象物に常時ピント合わせをおこなっているため年齢によっては遠方も疲れがでやすい。
処方としの考え方は、眼位状態から言えば、まず遠視の度数を完全矯正値、もしくは完全矯正値に近い状態で合わせます。
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