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人生の大半を途上にしない。今日の達成を祝おう

こんにちは、自分らしい幸せなキャリア実現パートナー、佐藤千鶴です。

NOTEでは、30年以上にわたって日本企業や外資系企業で働いてきた私の経験から、「先にこれ知ってたら、もっと楽しく仕事やれてたかも」という、自分らしい幸せなキャリアづくりのヒントを紹介しています。

第21回目のテーマは「人生の大半を途上にしない。今日の達成を祝おう」です。


到達点ばかりを追いかけていた私

「これができるようになりたい」「こんな人になりたい」と目標を立ててそれに向かって進んでいくこと。それはとても重要なことです。でも、もし目標達成だけに縛られて、いつも「まだ足りない」「まだ追いつけない」と自分を責めてしまっているとしたら、それはちょっともったいない。

私の経験です。全く英語を使わない日本の会社から外資系企業に転職したとき、流ちょうに話す同僚たちを見て愕然としました。「私も会議で自分の意見をよどみなく伝えられるようにならなきゃ!」と強く思いました。そして毎日ラジオ講座を聴き続けたものの、思うように上達しません。「こんなんじゃだめだ」「もっと頑張らなきゃ」と自分を追い立てて、できない自分にイライラして、毎日毎日疲れ切っていました。


道半ばは我慢の時?


目標までの途中の道のりを「未完成」「不満足」としか見られなかった私は、いつでも自分にダメ出ししていました。

昔の会社の同僚に久しぶりに会った時、「大丈夫?なんか前と顔、全然違うよ」と言われました。こうありたい自分の途上にいる自分を否定し続けて、今この瞬間がただの"我慢の時間"になっていました。今の自分を嫌いになってしまっていたんです。それが顔にも出てたんだと思います。


効率化が逆にブレーキに

苦しさから早く抜け出したい私は、効率を追求するようになりました。どうしたらもっと早くできないか、途中をスキップできないかをいつも考えるようになったのです。

以前は外国の雑誌を眺めるのが楽しかったのに、「そんなものを読むより」と文法書や単語帳に変えました。それがゴールへの近道だと思っていたからです。

でも、文法書はカバンの中にあるだけで終わり、単語帳では全然覚えられない。雑誌を読んでいた頃の方がどんどん読めていたし、単語も自然と覚えられていたことに気づきました。『効率』と言われていたものは、必ずしも私の最適解ではない。無駄と思って排除したことが実は私にあった効果的な方法だとようやく気づけたんです。

そこで、興味のある記事に絞って読んだり、聞いてディクテーションして、その後にその内容を英語で話してみる方法に切り替えました。

たとえば、通勤途中やお風呂で「えー、こんなこともあるのね」「日本とは考え方が違うな」と驚いたことを、覚えた単語を使って口に出してひとりごとを言う。今まで「すべきもの」だった英語が、俄然楽しくなっていったし、「今日はこれができた」と達成感を感じるようになっていったんです。


「こんなところまで来ていたのか」に気づく時

そんなある日、上司から「ずいぶん英語上達したね」と言われました。ちょうどその頃、私自身も「会議で少しずつ話せるようになってきた」と感じ始めていました。小さな、でも充実した積み重ねがここまで私を連れてきてくれていたんです。

『嫌われる勇気』の一節。

「人生とは今の瞬間をくるくるダンスするように生きる、連続する刹那。そしてふと周りを見渡したときに『こんなところまで来ていたのか』と気づく」。

今の瞬間を楽しみ充実させると、ある時ずいぶん変わった自分にふと気づく「ああ、こう言うこと言ってたのかな」と思いました。


成長を実感する小さな一歩

目標を持つことは素晴らしいけれど、それに縛られすぎて苦しくなったらいったん立ち止まってみてもいい。今日の景色を楽しむこと、今日できたことを祝うこと。

そうするとあなたは自分が前よりも成長していることを知るし、知ることが次の一歩のエネルギーになり、その一歩はあなたを知らないところまで連れていってくれます。それが自分らしい幸せなキャリアづくりに必ずつながります。

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