神さまの内省ツール
Visionary Worker
どんな状況下においても、軽やかに挑んでいる人がいる。
揺さぶられるような時に、静かに本質的なことにフォーカスし自分なりの解を出しながら歩んでいる人を、人は”軸のある人”と呼んだりする。
決して威圧感はないのに、なぜかその人の言動は無視できないオーラを持っている人がいる。いわゆる”ゆるくはあるが軽くはない”感じ
私は、そういう人たちのことをVisionary Workerと呼んでいます。
VisionaryWorkerは、例外なく「内省⇔行動」の習慣を持っている。
動いてみることで見えてくること、感じること、自分の内側を見つめながら、自分なりの解を出し、ビジョンを描き、語って巻き込み、また動く。
もちろん、人の声に耳はたくさん傾けるけれど、自分の人生の舵は自分で握るもんだという確信を持っている。
神さまの内省ツール
内省とはそれほどパワフルなものだと私は思っています。人には必ずその内側にまるで神さまの様に、「本当はどうありたいのか?」という答えを知っている何者かがいるんだと思っています(笑)
でも、日々過ごしていると、その”神さま”にアクセスするのが難しいくらいいろいろ揺さぶられます。
だからこそ、自分の内側と対話する”静かな時間”というものが大事なんだと思います。それが内省。
さて、そんな「内省」をする時に、大切なのが”問う”こと。
何を問うのか? どう問うのか? そしてその問いをなぜ問うのか?
自分を最大限活かし、それをする喜びや楽しさを感じながら、自分も相手もさらには世の中も、もっといえば地球も、いい感じの方向にもっていけたら、このうえなく幸せだと私は思っています。
そうなるために問う。それこそが人生が変わる内省だと思います。
そんな「内省」に役に立つツールを各SNSで不定期にアップしています。それをこのnoteにまとめていこうと思っています。生み出すたびに随時更新していくので、「おっこれは使えそうだ」と思ったらぜひぜひ使ってみてください
1.あなたは、真ん中にどんな言葉をいれますか?
自分の一歩はとてつもなく小さいけれど、その先に描く未来はとてつもなく大きい。大きな影響力とは自分の半径5mに働きかけることからはじまり、そして、はじめ方は、それしかないんだと私は思います。
あなたは、あなたの半径5mにいる人たちの心を何で動かし、何によって価値をつくり、そしてその世界をつなぎ、変えていきますか?
2.あなたにとって、”豊かさ”をはかる尺度はなんですか?
自分の人生に、あってほしいものが十分にあるということを、豊かさというのだと思います。豊かさをはかる尺度とは、あなたが自分の人生に欠かせないと思うもの。さてあなたにとってのそれはなんでしょうか?
今、まさに”豊かさ”の尺度を問い直す時代にあるんじゃないかって私は思っています。そういう意味ではこれは、内省ツールの中でも、すごく大事な問いを扱っているものだと私は思っています。
3.大事にしたいことを大事にして生きるために、あなたは何を何に変えますか?
今、自分は心から大事にしたいものを大事にして生きていると言える人はどのくらいいるのでしょうか?もしそうであると言い切れないとしたら、今の何かを変える必要があると思います。
アップルの創業者スティーブ・ジョブスはこんな言葉を言っています。
17歳のときに「毎日、今日が人生最後の日だと思って生きれば、間違いなく最高の人生を送れる」という言葉に出会った。それ以来33年間、私は毎朝、鏡に映る自分に問いかけるようにした。「もし今日が人生最後の日だとしても、今からやろうとしていることをするだろうか」と。「NO」という答えが何日も続くようなら、何かを変えなきゃいけないんだ
4.行動してみよう!!でももし躊躇してしまうなら…
それをしたほうがいいとわかっていても、躊躇してしまう。変えたほうがいいとわかっているのに今日もまた同じ1日を過ごしてしまった…。
おそらくそんな時には、無意識の中に固く思いこんだブレーキがあるのだと思います。行動することで失ってしまうのではないかという怖れ、行動しないことで得られるうま味。
そんな時は、もう一度ぜひ一望してみてください。それらは行動して得られること、また行動しないことで失うことよりも重要なことなのかと。
5.その感情の奥には、どんな願いがありますか?
相手の言動や態度、またふと目にする光景やニュース、自分に向けられた理不尽な攻撃・・・そんな時には、怒りや悲しみのような”痛み”を伴う感情が湧きおこります。
それを相手にそのまま跳ね返せば争いになり、飲み込んでしまえば苦しみになる。そんな時、少し見方を変えてみてほしいんです。なぜその感情が沸き起こったのか?
感情とは、自分の中にある観念(信念)が、言動や態度を解釈し、その解釈に基づき起きてくるメカニズムです。
「だいじょうぶ?」と自分を心配してくれる言葉も、「その相手はいつも自分を見下している」という観念を持っていれば、私を見下していると解釈してしまうかもしれません。
そして、さらに言えば、その痛みを伴う感情は「わたしは本当はこうあってほしいのに」「こうありたいのに」という願いが満たされない時に起きるもの。
もし感情の揺れが、自分の状態を著しく低下させていると感じた時は、ぜひその感情の奥にある、真の願いに耳を傾けてみてください。
そして、「その真の願いを実現するために、出来ることは何か?」ということに意識を集中してみてほしいのです。
感情はサイン、そしてそれを引き起こした相手は、あなた自身の大切な願いを気づかせる役割を担って現れた存在なのかもしれません。
6.あなたは、自分の何を使って、何に貢献したいですか?
GIFTという言葉には2つの意味があります。1つは(天から与えられた)才能、そしてもう1つは贈り物です。
他の人は四苦八苦しているのに自分にはすんなり出来るとか、これならいくらでもやることが出来ること。また何かこれに関しては他人ごとではいられないテーマ、様々な体験から得た知見。これらはすべてGIFTです。
そのあなたのGIFTを使って、誰にどんなGIFTを贈ることが出来ますか?
7.あなたのビジョン・価値観との重なりを感じる相手は?
協働するパートナー、所属するチームやコミュニティ、組織。当然自分だけではなく関わる相手がいるので全て思い通りにはいきません。
ではなぜ、協働したり、属したりするのか?それは、一人では出来ない素晴らしい世界があることを感じているからなんだと思います。
人は関わりの中で最も苦しみ、そして関わりの中で最も喜びを見出す。
だからこそ協働する相手とは、Visionや価値観ベースでの重なりがあるかどうかを互いに確認しあうことはとても大事なんだと思います。
そうそう、まさにそれを感じさせるキングダムのエピソードが私は好きです(笑)
8.あなたの“幸せ感”をオノマトペ3つで表すと?
自分の人生に、あってほしいものが十分にあるということを、豊かさというのだとすると、自分が人生でより多く感じていたい感覚が、幸せ感なんだろうなって思います。
とはいうものの、「あなたにとっての幸せとはなんですか?」という問いに向き合った時、なかなか言葉にするのは難しいのも、この感覚なのかもなって思ったりもします。
人は自分の内側に、言葉にはなっていないけれど、確かに感じているなんだかうまく表現できない感じを「なんかこう~ドワ~!!って感じ(笑)」とか「なんだかグ~ッと胸に迫るんだよね~」というように表したりしませんか?
このドワ~とかグ~ッっていうのがオノマトペ。
そう、オノマトペはこの「うまく表現できないんだけどなんかこんな感じ」というものを、表現するのにとっても便利な道具だなって思うんです。
(ちなみに、このオノマトペは世界中にあるのですが、圧倒的にその種類が多いのが日本語なんです)
感覚を、オノマトペで表してみる。そして連想して浮かんでくる言葉を連ねてみる。そうすると臨場感を伴った自分の幸せに紐づく要素が見えてくる。
ぜひ、あなたの幸せ感を表す3つのオノマトペを探してみてください!
9.わたしの仕事は◇◇ではない。〇〇だ
わたし、この話好きなんですよね。
『3人のレンガ職人』
旅人が、ある砂漠の村を訪れました。その砂漠の真ん中で、なにやら大きな建物を建てているのが見えます。
旅人はしばらく歩いていると、その建物のレンガを積んでいる男に出会いました。旅人が「何をしているのですか?」と聴くと、その男は「見りゃわかるだろう、レンガを積んでいるんだよ。俺には5人の子供がいるから食わせなくちゃならねえんだ。邪魔しねえでくれ」と言いました。
またしばらく歩くと先ほどの男と同じようにレンガを積んでいる男がいました。「大変ですね。」と旅人が声をかけると、「ああ、なかなか骨が折れるよ。でも学校づくりに関われるのは名誉なことだからね。がんばらなきゃな」と言いました。
さらに歩くと、また同じようにレンガを積んでいる男に出会いました。旅人は「精が出ますね。」と声をかけました。すると男はこう言いました。「ああ。私はね、この仕事が出来ることが嬉しくてしょうがないんだよ。この建物はやがて学校になり、そこにはたくさんの子供たちが通うんだ。たくさん勉強して生涯の友達をつくって。そしてみんなが夢を持つんだよ。その夢は色とりどりの風船みたいにみんな違って、でもすごくそれが楽しげで。そんな未来をつくる仕事をしていると思うと、もう嬉しくて。」
旅人はニコッと笑って、その男に会釈をし、またそのまま砂漠を歩いていきました。
言うまでもなく、どれが良いか悪いかではないと思います。でもどの次元で仕事を捉えるかによって、行動も選択も、そしてまた人に語る言葉も、自ずと変わっていく。
私自身の好みは、この3人目の男の捉え方。彼は自分の仕事を「子どもたちの夢を育み、未来をつくる仕事」と捉えているように感じます。
きっと、何をしても彼はここにつなげて仕事を捉え、環境に応じて自分の仕事を変化させても一貫性を持ちながら、やれるんだろうな~って思うんですよね。
10.あなたがイキイキ・ワクワク・スイスイできる行動は?
人生を形づくるもの、また人に価値を提供するのは、その人の行動、行為です。それをことばにすると必ず「動詞」の形になります。
自分の過去を振り返ってみた時に、思えばそれを“している”時とても自分が良い状態だったり、人から賞賛されたり、楽にできたりしたことは何だろう?また未来を想像した時に、出来るだけたくさんやっていたいこと、より楽に価値を発揮できそうなことは何だろう?ということをあげてみると、そこにはきっと、あなたの人生を彩る「行動」が浮かび上がってくるんだよねって思うんですよね。
ぜひぜひ、自分を動詞で紐解いてみてくださいね。
あっ、そうそう私が好きな本で「さあ才能に目覚めよう」という本があります。自分の才能の元となる34の資質の中から、自分の中にある強い資質をしることが出来るストレングスファインダーというのができます。
そして、これそれぞれの解説文が、わたしには結構気づきの宝庫だったんですよね。そこでその解説文から動詞だけを抜き出したものをつくってみました(割と大変だった…(^-^;)
よかったらこれも紐解きの参考に使ってみてくださいね
11.わたしの”楽しみ業”の内訳は?
誰しも、それをしているとエネルギーが湧いてくること、またはその逆なことはあると思います。
前者をしている時は、言うまでもなくワクワクしているだろうし、そういう状態を周りが見ると、イキイキしてるよねって感じる。
わたしはVisionary Workはエネルギーの循環だな~って思うことがあります。自分の内から湧いてくるエネルギーが、そのWORKを通して、誰かのエネルギーにもなっていく。
そうそう、このエネルギーって語源を紐解くとアリストテレスが使った「エネルゲイア(energeia:現実態)」という言葉に行き着きます。
そして、この言葉の中には「仕事(ergon)」を意味する言葉が含まれているのだとか。
そういえば、わたしは数あるWORKの訳語の中で「何かを作り上げること。または成し遂げるための行動」の一文が一番しっくりきています。
WORK=仕事って、時間と労力を提供してその対価として報酬をもらうものと捉えられがちなのですが、それは仕事ではなく労働(LABOR)だという考え方をしています。
さて、今回のツールは、そんなあなたのVisionaryWork≒楽しみ業の内訳を紐解いてみませんか?というご提案?です(笑)
これは、わたしが良くプレゼンテーションの研修などでもお伝えしている、『プランの幹』と呼んでいるものの応用で、これが明確にあると、やろうとしていることが明確に伝わりやすくなるというものです。
この幹がまずあって、その具体例や細かなディテールは枝葉のようなイメージ。この幹が明確になると、より一貫性がある枝葉を生い茂らせることが出来るようにもなるんですよね~
どんな感じか、例も載せておきますので、ぜひぜひやってみてくださいね
12.幸せ感を増やすことは?ストレスを減らすことは?
スケール(数値化)しづらいものを、あえてスケールしてみると、それをなんとなくつかめる感じが生まれたり、前後比較をすることが出来たりしませんか?
今回は、そんなスケーリングを「幸せ」と「ストレス」という人生の質を左右する(?!)二大因子に使ってみました。
でも、これあくまでも自分の中で掴むためのものであって、人との比較ツールにはしないでくださいね(笑)
そもそも、「人との比較」という行為自体がストレス要因だったりしますからね・・・
このツールでは、「幸せ度を上げるもの・こと」、「ストレス度を下げるもの・こと」を増やすためには?という問いをたてていますが、もちろん逆もあり。
「幸せ度を下げるもの・こと」、「ストレス度を上げるもの・こと」を出してみて、なぜそれが幸せ度を下げ、ストレス度を上げるのかを深ぼる内省は、これまた大きな氣づきを生んでくれるんじゃないかって思いますよ。
13.漢字3つで、あなたらしい熟語をつくってみてください
言葉遊びって楽しいんですよね。(すくなくとも私はそうです)
たとえば、同じ音だけど意味が違うことばをつかって表現したりするのも言葉遊び。ミラクカンパニーのキーメッセージは”みかたが未来を変える、のぞむ世界を自分の中に”というものです。
この「みかた」には見方と味方の両方の意味があって、見方次第で解釈は変わり選択が変わり、故に未来は変わるし、味方という仲間がいることで一人では行けないような未来に行くこともできるようになる。
また「のぞむ」は望むであり臨む。つまり自分が望む世界は、自分の心の中にはすでに存在していて、それを描き語り動くことで現実に現れていく。またその人の世界はその人の見方がつくっているのであれば、今まさに直面している臨む世界は、自分の心が創り出している幻想にすぎず、故に自分の見方が変わることでその状況は変わるんだよってことを表現しています。
(おー、久ぶりに説明してみた(笑))
さて、そんな言葉遊びの1つが、この3文字熟語。限られた3つの中に自分の想いや大切にしたいこだわり、自分らしさをギュッとつめて編み出した3語は、その言葉を言ったり聴いたりするだけで、自分の中にイメージが拡がる魔法の言葉になるんじゃないかって私は思っています。
言葉は言葉でしかない。でもそこに思いを込めた時、その言葉は言霊に変わるんですよね。ぜひあなただけの3文字熟語をつくってみてくださいね。
あっそうそう、四文字熟語ではなく3文字にしたのは、、、なんか四文字熟語だと説教くさい言葉になりそうで・・・という理由です(笑)
14.2年後のあなたは?
私は2年というのは、人が変わるには十分な時間だなって感覚があります。2年、730日、17,520時間、1,051,200分。
そうすると、今の自分には思いもよらないような自分になっている可能性だって十分あるよなって(笑)
私が好きなマンガ、ワンピースのシーンでもそれぞれの仲間が3日後に落ち合う約束を一旦無しにして、2年の時を経て大きく変化して再会しようと約束するシーンがあります。
未来にワクワクするような希望を置いて毎日を過ごしてみる。そのプロセスで訪れた偶然に乗っかりながら、思い切り動いてみる。
面白いもので、自分の心がワクワクするような未来の希望をセットすると、それに導かれるように、またはアンテナが電波を受信するように、そこにつながっていくんですよね。
「いや~、とてもじゃないけど、そうは思えないよ…」
「そんなの何の確証もないじゃん…」と言う自分の声
「もっと現実をみたら」
「そんなの一握りの成功した人がいうセリフだよ」と言う周りの声
もしこんな声が聞こえてきたら、自分に問いかけてみてください。「その声に従って思うことをせず、動くことをせず、一番損をするのは誰?」って。
仮にその思ったことが、思った通りに実現しなかったとしても、そこに向けて動いた事実は、自分にとって必ず未来につながる糧になる。また思って動いたことによって、自分が本当に得たかったものが何かに氣づく。私は体験的にそう思います。
未来に希望を置いてみるのは自由です。そしてやり方は探せば無限にあります。そこに繋がりそうな面白いことがあればそれに乗ってみるだけでも人生が充実していきます。
今すぐ変わらなくてもいい。計画にしなくてもいい。現実味がなくてもいい。まずは希望を置いてみる。そのはじめの一歩が自分を思いもよらないところに連れて行ってくれることにワクワクしながら。
To be Continue
さて、今のところはここまでですが、今後不定期に更新していきたいと思います。こういう内省ツールをつくるのは好きなんです(笑)
そうそう私の仕事は、時にこういうツールも使いながら、人や組織がVisionaryWorker、またはその集団になっていくことを、コーチングやワークショップ、そして”本”というものを通じて実現していくことです。
ぜひ、「VisionaryWorkをして生きる」ということを強く望む方は、声をかけてください。わたしの今持ちうるものをすべて使って、VisionaryWorkerへの道をサポートさせてもらいます。それが私のVisionaryWorkなので。
もしよければ、こんな本たちもぜひぜひ見てみてくださいね。
2020.5.30動画配信してみました。
「なんでこのツールをつくったのか?」とか「もう少し詳しいこのツールの使い方」とかあれこれを約90分くらい語ってます。『神さまの内省ツール』のことをもう少し深く知りたい方はぜひ~(飛ばし見でも(^-^))
『神さまの内省ツール vol.1』が本になりました!
内省ツール1~7に、書下ろしのイラストとコラムを加えた本が完成しました。よかったらこちらからお買いもとめ出来るのでぜひぜひ!
『神さまの内省ツールvol.2』も出ました!!
vol.1に続き、vol.2は”HappyWork編”と題して、内省ツール8~14に加え、またこの本限定の書き下ろしコラムを7編収録しています。vol.1と合わせこちらもぜひおもとめください(^-^)