ドライブ・マイ・カーを観てきました!
こんばんは。
世間は3連休だったそうですが、フリーランスのわたしには関係なく、映画鑑賞、仕事、友人に会ったりで、終わりました。
厄介な雪予報も、見事に外れて良かったです。
締めくくりは「鬼滅の刃 遊郭編」でしたー!!自分も長子として、あの、兄の方の鬼が割と好きなので(妹の方もかわいい。なんか憎めない)ちょっと泣いてしまいました。。
◎話題のドライブマイカー、観てきました!!
アカデミー賞の作品賞にノミネートされるとは、素晴らしい!名誉なことだ!と、ミーハー丸出しで観に行きました。原作の文章は未読ですが。。
映画を観ているだけで、「村上春樹節だー!!」と思うシーンが連発でした。
映画館は、コロナの影響もあるだろうに、ほぼ満席!
でも、上映時間が長いので(3時間弱)トイレに行く人が続出でした。
わたしは生まれつき頻尿なので、映画に行く時はなるべく、寝起き一番の時間帯を狙います。
◎不倫や人の死など、非現実的なこともバンバン、起きる。
以下、早速ネタバレを含むので、構わない方や、鑑賞済みの方へ。
村上春樹さんの作品というと、「女性の性欲が強い」とか「それに対して、男性が忍耐強い」とか「人が死にがち」みたいなイメージがあります。
あまり、そういう内容を好まない著者なので、実は「読了できていない作品」も多数あり、「映画しか見てない」作品も多いです。
で、今回も、上記のイメージがそのまんまで、少し笑ってしまいました。
✔︎妻が不倫をしている。夫とも頻繁にセックスしているが、夫は不倫を黙認している
✔︎夫婦には娘がいたが、4歳の頃、肺炎で亡くなっている
✔︎夫が交通事故を起こす。原因は、緑内障による視野狭窄
✔︎妻も、くも膜下出血(だったと思います!)で、急死
✔︎主要人物の俳優が、「一般人に勝手に写真を撮られた」だけで、殴り殺す
という、非現実的なことがバンバン起きるのです。
もちろん、映画なのでその方が面白いでしょうけど、え!?そこまでする!?ってくらい、お腹いっぱいでした。
でもだからこそ、3時間でも飽きずに観られたと思います。
淡々としているようで、実はめちゃくちゃなことが起きまくってる。
◎夫婦関係について考えさせられた。リレーションシップ・アナーキーを取り入れている身からすると?
先ほど、「夫は妻の不倫を黙認している」と書きましたが、その理由は、
「現実を突き付けたら、妻が自分の元を離れていってしまうのでは?」
という不安や、保身からでした。
そして、(過去にも経験があったようですが)実際に妻が別の男(自分に紹介された俳優。妻は脚本家)と自宅でセックスしてる現場も、目撃します。
妻はきっと見られたことに気付いていましたが、お互い「見なかった」ふりをする。
そんな中、妻に精神的な限界が来たようで、夫に、
「今夜、あなたが帰宅したら、話したいことがある」
と、伝えます。
しかし、帰宅すると、妻が倒れていました。すでに呼吸は止まっている様子……。
救急車を呼びますが、そのまま亡くなります。
後からわかるのですが、この日夫は、妻からおそらく「不倫していることを告白される」と気付き、不安になり、「話なんて聞きたくない……」という思いから、無駄にドライブをし、帰宅時間をわざと遅くしていたのです。
要するに、いつも通りの時間に帰っていれば、妻は助かったのでは?という後悔に襲われ、罪を背負って生きていくのです。
それを見たわたしは、もう、「なんてことをっ!!!」と、やるせない気持ちになりました。
妻が不倫をし始めたのは、娘を亡くしたショックが原因なのは明らか。
そして夫も、そんな妻でも、好きでたまらない。
「ちゃんと話し合って、リレーションシップ・アナーキーを取り入れていれば良かったのになあ……」
そう思わずにいられませんでした。
話し合いの結果、妻が考えを改め不倫をやめたり、夫が「話したことで、余計な執着も消え、愛しているけど別れる選択」をしたかもしれない。
◎女性にも性欲はあり、それが活力になるタイプの場合の生き方とは?
妻は、セックスをすると物語のアイディアが浮かび、要は、脚本家として成功した要因になっていました。
きっと、夫とだけじゃ足りなかった。だから、関わる作品が変わるたびに、それに出演する俳優と寝ていた。
夫もなんとなくそれに勘付いていたから、止められなかった。
確かに、現実にもそういう女性はいると思います。わたしは女性向け風俗店と関わっていますが、
「自分は性欲が強いけど、相手がいない時や、いても相手と求める頻度が違ったりで、風俗店を利用して満たしている」
という女性は、意外と多いんです。
風俗店に通える=自分でお金を稼ぐ力が強い、ハイスペックな女性も多いです。
なんとなくですが、成功する女性って、性欲が強い人が多い気がします。
成功への欲求が、性への欲求にも繋がるのか??
なので、そのような女性の場合、女性向け風俗店は救世主だと思います!
不倫は、よくない。
かといって、ウチのようにお互い容認するのも、難しい夫婦が多いでしょう。
ならば、女性も風俗で満たしてしまえばいい。
「風俗すら許せない!」と言う権利のある夫さんは、自分が完全に妻を満たせていたり、夫さんが結婚して一度も風俗店を利用していない人のみです。。苦笑
◎ラストの考察。車は、譲り受けたのか?
映画は、主人公と似た境遇の女性と打ち解けるうちに、お互い、背負ってきたものから解放される……ような形で終わります。
その女性が、主人公が関わる舞台の期間中、運転代行をするドライバーなのです。
偶然にも、娘が生きていらた、同い年の女性。。
その女性はシングルの母親から虐待を受けて育ち、ある日災害に家が巻き込まれて崩壊した時、母親が中にいることを周囲に伝えず、見殺しにしています。
その時、どうして自分がそうしたのか、自分でもわからないと言っていました。
主人公と同じで、「あの時、ちゃんと周りに伝えて、早く救助されていれば、助かっていたかも」という、自責の念に苦しんでいます。
お互いが自分の罪を打ち明けて、お互いを抱擁し、「それでも、罪を背負ってでも、生きていこう……」みたいなありがちなシーン。
その後、二人が知り合うきっかけとなった舞台も成功し、そこで終わるのかなー??と思いきや。
映像は韓国のスーパーに変わります。女性が、普通に韓国語を話し、買い物をしています。
そして駐車場に向かうと……
主人公が大切に乗っていた、例の運転代行をしていた車に、犬と共に乗って、走り出したところで終わりました。
ここで、二つのケースを想像しました。
1.二人は結ばれた。一緒に韓国で暮らしている
2.主人公は緑内障が進行して運転ができなくなり、信頼した彼女に、愛車を託した
わたし個人の考察だと、2のパターンかなーと思いました。
亡くなった娘と年が同じで、似たような業を背負った、いわば同士のような彼女を、恋愛対象には見なさそうなので。。
そして、彼女が不幸な生い立ちだったのは、母親が在日韓国人だった?なんらかの差別を受けていたのか?と、さらに妄想しました。
彼女が、普通に韓国語を喋っていたからです。
皆さんは、どう思いましたか?
いろいろな人の考察記事を読んだり、サブカル好きな友人と話したり、楽しんでおります!
それか、原作に正解が書いてあるのか……?興味深いです。
あっという間に3,000文字になってしまったので、この辺で失礼します。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。
アカデミー賞の結果、気になります!外国には村上春樹さんファンが多いので、ワンチャンあるのではっ!?と思っています。
もちろん、監督さんや俳優さんたちの演技、扱うテーマの深さなども素晴らしかったです。