ヴァージンVS過去・現在・未来 34~星空サイクリング メロ、コード展開~
~「コズミック・サイクラー」から「星空サイクリング」へ 4~
ここにきて不思議に思うのは、この「コズミック・サイクラー」から「星空サイクリング」への一連の変換作業は1982年8月17日から始まっているということで、意図したわけでもなんでもなく、この稿を書いているのも41年後の2023年8月同じ時期。
そして、その10年前の1972年8月16日の京大農学部グランド「幻野祭」で私はウエストロードを去った。
「ヴァージンVSにたどり着くまで21」
https://note.com/sachio_1971/n/naa6111096e92
・・・お盆かぁ
黄泉人の(=詠み人の)
名をも知らずに幾億の
父母の営みに
感謝捧げつ
久保田拝
単純に30代さかのぼっただけでも、ネズミ算式に計算すると10億人のお父さん、お母さんがいるのよ!!
人類発生はもっと前からだし、マイッタネ!!
っということで、これまで歌詞を変えるということばかりに言及していたが、この機会に「コズミック・サイクラー」のメロとかコード展開、アレンジに関しても覚えている限り記しておこうと思います。
Aメロの2度づつ下がるというやつは、「テン・ホイール・ドライブ」だったかの60年代アメリカのブラスロックのグループの曲にあったのだと思う。確か高校生の時に聞いて、いつかこんな展開の曲を作りたいと思っていたのでしょう。
それがオッサン近くになって作れたというわけ。でも、今聞いてもどの曲だったか分からない!
「テン・ホイール・ドライブ」じゃなかったのかもね。
サビはお決まりのAm/Fという、これまたニール・ヤング大先生をお手本に。
最初考えていたイントロ含むアレンジは、モータウンの、う~ん曲を思い出せないが、テンポはミディアムで重めの感じで考えていたが、練習で見事にメリィさんがテクノにしてくれ、ツッチーベースのブルーノートフレーズと見事な融合を見せ、マサル選手がお手軽シンセドラムで2小節を演出。リフレインはコーラスがいないと絶対に一人では歌えない構造。
っというわけで、完璧にオールドウェイブの曲だが、ヴァージンVS仕様の「ニューウェイブ」になった!!
なんや、すべてパクリではないか?と思われる向きもありましょう。
その通り、ポップミュージックの歴史はパクリの歴史でもあります。
何を隠そう、VS後にヒルビリー・バップスに提供した「チャイナタウンでつかまえて」なんて曲は、「ヤング・ラスカルズ」、「モンキーズ」、「T・レックス」それに「アズテック・カメラ」を融合したものでありました。
私には、あっちのモノとこっちのモノをくっつけて新しいモノをつくることはできるが、一から何か作る能力はないのです、テへへ。
さて、ここで歌の差し替えに入る前にレコード会社からの指示が下ります。サビを同じレコード会社、同じ事務所所属の「詩織」ちゃんに歌わせろということです。おやおや、これは雲行きがより一層怪しくなってきた。
元「ずうとるび」のマネージャー、Hさんの強力プッシュがあるので断れないぞ!
あるいは宗像さんからだったのかな?
詩織ちゃんは「うる星やつら」にも楽曲が使われている、ハイトーンで別世界的な、異次元的な、何かしら南禅寺か高野山を思わせる声の持ち主。
いやお経のようなという意味ではなく、一種清々しさという意味で。
これはこれで面白い企画ではあり、話題性もあるでしょう。
しかしだね、私らはバンドとして活動しているわけなので、今後この「星空サイクリング」を演奏するときは必ず詩織ちゃんがいないとできないということになりませんか?
多分レコード会社は楽曲優先で、バンドの中でこの曲を今後どのように扱うのかまで、この時点で気にもしていなかったでしょう。
いわゆる米国音楽産業伝統の楽曲を売るため、そのために歌手やバンドをでっちあげる方式か?
そういうのが60年代はいっぱいありましたね、でも結構好きでした。
やはり楽曲の良さ、ティンパンアレーの力はすごいということを述べておっても仕方がない。
とにかく歌を差し替えに、ポリドールへレッツゴーや!!(KRSだったかもしれないが)