かみさんはやっぱり偉大だ
怒濤の病院ラッシュが少し落ち着いて、今日は束の間の安息の日。
昨日、ほとばしる豚まん愛を語った。
が、一昨日までの暗澹たる記事たちと比べるとあまりに急転回すぎ、書いている本人ですらこれはどういうことだ? とよく分からなかった。
きっと、自分の気持ちを少し明るい方へ移したかったゆえなのだろう。
結果、豚まんが猛烈に食べたくなった。
いつ食べようか。
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父が入院し、主のいなくなった実家へ昨日行き、たまっていた洗濯をし、汚れたトイレをきれいにし、冷蔵庫の生ものを処分した。
淡々と家事を書き並べると村上春樹っぽいから不思議だ。
とかくカギをかけがちだった実家は空気が淀んでいたが、作業中窓を全開にし空気を入れ換えて、少し気分も上向いた。
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昨日は高1の息子の誕生日だった。
本来ならご馳走を用意して乾杯でもする日なのだけど、今回はそれこそ病院ラッシュの余波で、大したことはできない。
なによりかみさんが不在だと、さぁどうするというところからだ。
息子に何が食べたいか訊いてみた。
寿司? 焼肉? などと想像を巡らしていたから、息子の返事に驚いた。
野菜が食べたい…
大きな野菜が食べたい…
あ、あぁ、そうですか。
ということで用意した。
大きめ野菜の蒸籠蒸し
蒸籠がもう一段あればと悔やんだが、そればかりはどうしようもない。
30年ほど前にかみさんの誕生日に贈った蒸籠だ。
壊れかけのこの蒸籠、かみさんがたこ糸で縛って大事に使ってくれている。
蒸すこと10分、いともあっさり完成。
息子は別府の地獄蒸しを想像していたらしく、硫黄の匂いがしないと嘆く。
いやいや、神戸の水道から温泉水は出ないから。
卵でもいっしょに蒸せば、それらしくはなったかもしれないが。
ツナとキュウリの寿司も添えた。
なかなかのヘルシーパーティーだ。
キャベツもニンジンも甘い甘い。
シイタケも甘トウも甘い甘い。
大きい野菜、用意できてよかった。
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そうか、今日から息子の弁当も作らねばならぬのか。
醤油に漬け込みすぎて辛くなってしまった鶏肉や、かみさんが用意してくれていたおかずを詰め込んで一丁できあがり。
卵焼きがきれいに焼けたのがちょっと嬉しい。
ご飯は昨日の寿司を詰めちゃえ!
昨日おかわりを許さず温存しておいたのは、このためなのだから。
部活のある息子、こんなので足りるのだろうか。
えぇい、これ以上は作れんぞ、ガマンしてくれぃ!
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かみさんはやっぱり偉大だ。
(2022/6/13記)