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ふふふ、長男まだまだだな

東京から帰ってきていた長男がこんなものを作ってくれた。

富士通のエアコン室外機を…
ではなく、室外機の前の骨組みのようなブツを。
室外機から出た排気を一定方向に逃がすためのルーバーだ。

うちのベランダは窪んだ造りになっていて、そこに室外機がある。

図示するとこんな形だ。

エアコンを入れるとこうなる。

排気がベランダの居室側にたまってしまい、暑いのなんのって。
室外機自体も高熱になり、冷房効率も著しく低くなる。

見かねた長男がネットで調べ、100円ショップで調達してきた材料を組み合わせルーバーを作ってくれた。
結果、排気はこうなった。

ありがたや…

上から見るとこんな感じ。

排気が斜めに取り付けられたルーバーに当たって、斜め上方向に流れるようになっている。
材料費しめて750円。
やるな長男。

その長男も昨晩の夜行バスでまた東京へと戻っていった。
大学4回生の彼はこれが最後の夏休み。
9月末まであとひと月ある夏休みは、友達とあちこち旅三昧らしい。

出発前の長男とカードゲームを楽しんだ。
「ナショナルエコノミー」だ。

ナショナルエコノミー
ゲームの舞台は国民経済の勃興した20世紀です。プレイヤーは事業家として人々を雇い、職場を作り、製品を売って会社を運営します。
もちろん給料日ごとの支払いも忘れてはいけません。
果たしてあなたは巨大な産業と富を築き、歴史に名を残すことができるでしょうか?

「ナショナルエコノミー」取説より

二男が小学生の頃の誕生日プレゼントだが、昨日二男は部活に行っていたので、その間にこっそりと借用。

カードはおもに職場と労働者からなる

このゲーム、文章で説明するのは非常に難しいが、やってみよう。

ゲームは2名の労働者を抱えた事業家としてスタート。
その2名にどこの職場に行って稼いでもらうかを考える。
最初は鉱山など効率の悪い(労働生産性の低い)職場しかないから、労働者が稼いだ売上は賃金を支払えばほとんど手許に残らない。
しかしゲームが進むに従って、僅かな利潤を元手に農場を開き、工場を建てるなどして労働生産性の高い職場を自前で構え、労働者をそこで働かせることでさらなる利益を手にすることができるようになる(拡大再生産)。
労働者が多ければ多いほど売上も増えるが、賃金はゲームの進行に伴って次第に高騰するから、あと1人増やせばどれだけ稼げるか(限界生産力)を考え、適正な雇用で最大の利益をあげていく…

まさに僕が大嫌いな資本主義を遊ぶゲーム。
これが実におもしろい。

手持ちのカードは自分が建設できる職場の候補
労働者を自前の大農園で働かせる(手前・右)

ミクロ経済学をカードだけでやるのだから、ゲームデザイナーに拍手だ。

一度きりの大勝負。
結果は僕が52点、長男が25点の大差のスコアで勝利した。
ふふふ、長男まだまだだな。

昨年11月のこと。
軽妙なnoteを連発し秘かに敬愛するなちこさんがカードゲーム「ナンジャモンジャ」の紹介記事をあげられた。

僕はそこにこんなコメントを残している。
「カードゲーム紹介したいのがあるけど面倒でずっと放置してたんですが、なちこさんの見たらこれはやらねばです…」
それが実は「ナショナルエコノミー」だったのである。

なちこさんからは「わわわ!それは是非とも!読んでみたいです💓」とすぐに返信をいただいていた。
なのに9か月も経って、実際のカードを使った解説もない雑な紹介になってしまったが、ようやく約束を果たすことができた。
なちこさん、遅筆どうもすみません。

(2023/8/29記)

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へんいち
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