「今は、焦って新たな行動を起こすことはさけるべきです」
一昨日ようやく家族5人が揃い、昨日の朝早く新神戸へ。
目的地は〈北野天満神社〉だ。
ん? 北野天満神社?
有名な京都の〈北野天満宮〉とは違う?
もしかしてパチモン?
――北野天満神社。
もちろんパチモンではなく、学問の神様・菅原道真を祀る由緒正しき神社。
平安時代の末、平清盛が京から神戸・福原に都を移すにあたって、鬼門を塞ぎ都を守るために京の北野天満宮から神を呼んだのだ。
鬼門とは、鬼が侵入してくると信じられていた北東の方角のこと。
そこからの連想で鬼が牛の角を持ち虎のパンツを履くことになるのだが、そのあたりはこちらの記事が詳しい。
開港で異人の居住地として設定された居留地が、明治27年日本に返還されると、異人たちはこの北野天満神社の近くに住みはじめた。
〈北野異人館〉の起こりだ。
今やウォターフロントと並んで神戸の観光名所となっている〈北野〉の名の由来は北野天満神社にあったのだ。
高台にある北野天満神社は後ろがすぐ山。
遠くに神戸の街並みを眺めながら、北野の臥牛は何を想う。
神社のすぐ横には有名な異人館〈風見鶏の館〉。
中央に遠く小さく見えているのが神戸のシンボル〈ポートタワー〉。
学問の神に、まもなく受験を迎える下の息子の健闘を祈った。
***
北野坂を下り、神戸の総鎮守ともいうべき〈生田神社〉へ。
ここへ参るとようやく正月を迎えた気分になる。
正月も3日ともなるとこんなにも人出が減るのかと驚くほどすんなり参拝。
どことなく淋しく、やっぱり元日がいいなと今さらながら。
今年は感染症対策で境内に屋台が出ていなかったせいもあるだろうか。
おみくじも、みくじ棒の入った八角の筒をシャカシャカさせてもらえず、盆に載ったみくじを自分で選んで引く形式に。
こんなんおみくじちゃうやん、と感染症を恨む。
そして引き当てたのは…
あぁ末吉、「今は、焦って新たな行動を起こすことはさけるべきです」。
えぇい! こんなのくくりつけちゃえ!
家族5人が引いて4人までが末吉とは今年が思いやられる。
受験生のみ吉だったのがせめてもの救いだ。
(2022/1/4記)