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堪忍したって〜な〜(スイスでワイン造ってるの#75)
近頃ではちょっとした失敗でも鬼の首を取ったごとく揚げ足を取ったり、マウントかけてこれでもかと追い詰める人を(特にネット上)見かけるようになりましたね。
ホンマ、世知辛い世の中やわ〜
このようなことがワインの世界にもあるのです。
以前、「あなたの知らないシャンパーニュ」でスイスのシャンパーニュ村がフランスのシャンパーニュ地方に訴えられて「シャンパーニュ」を名乗れなくなったことを綴りましたが、同様のことがぼくが輸入しているワインでも起きたのです!
リ・パッソ
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これまた以前の記事「あなたの知らないリパッソ」でぼくが輸入している「ダジャレ」ワイン「リ・パッソ」(リとパッソの間のなかてん「・」がキモなんですが)をご紹介しました。
この「リ・パッソ」を昨年(2024年)も輸入しようと生産者(タイトル写真)に連絡したところ、
ぼく「今年もリ・パッソ頼んますわ〜」
生産者「あ〜、もうリ・パッソ造ってへんねん」
ぼく「えっ〜?」
生産者「リ・パッソの名前使えんようになってん」
ぼく「なんで?」
生産者「イタリア・ヴェネトの生産者協会から、おたくのリ・パッソ(Rhy Passo)はヴェネトのワイン製法のリパッソ(Ripasso)と類似しているから使わんといて〜って連絡あってん」
イタリアどころか、ヨーロッパのどこにも流通していないスイスの小さな生産者がシャレでつけた名前、しかも綴りも違うし、「リ」と「パッソ」の間にスペース入ってる(日本語表記する際にはなかてん「・」にしています)やないか。
世界でいちにを争う大ワイン生産国のイタリアの生産者協会が目くじらたてることちゃうや〜ん!
堪忍したって〜な〜*
※ 【堪忍したって〜な〜】 「許す」の関西弁における使役形+命令形、「許してやれよ」の意
さすが〜
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この生産者は無駄に争うことなくリ・パッソの使用をやめました。
大人やね〜
こっからの話がこの生産者のにくいところで、変更した名前が「リ・ゼルヴァ (Rhy Serva)」‼️
やる〜
リゼルヴァ(Reserva)とはイタリアで造られたワインのうち、ある一定期間以上熟成されてから出荷されるワインに与えられる品質表示名なのです。
さすが〜、ダジャレワインの名生産者、リパッソでたたかれても、その返しがまたイタリアのワイン関連。
かっちょええね〜
ぼくも意地悪されたらさら〜と流せるようになりたいわ〜
リ・ゼルヴァは2025年春入荷予定です。
この粋な生産者さんのワインのお求めはこちらから〜
Beyond the Glass
ワインを通じてスイス文化を日本の皆さまへ
www.vinumhelvetica.com