スイスワインの王道シャスラ (スイスでワイン造ってるの? #3)
スイスワインを語る上でどうしても外せないのはシャスラ種です。(タイトル画像はバーゼルラント州のシャスラ畑です)
前回ブログで紹介した通り、作付け面積はシャスラが一番広く、スイス全土で栽培されているスイスを代表するぶどう種です。
面白いのは同じぶどう種なのに地域によって呼び名が異なることです。
一番作付け面積の広いヴォー州ではシャスラ、二番目に広いヴァレー州(ヴァリス州)ではフォンダン、ドイツ語圏ではグートエーデルと呼ばれています。
これもスイスの多様性をあらわす一例ですね。
シャスラはテロワール(土壌)の影響を繊細に受け、土地の微妙なアクセントやニュアンスを吸収すると言われていますので、各地のシャスラを飲み比べるのもスイスワインの醍醐味の一つですね。
世界遺産
シャスラの一大産地であるラヴォー地区はヴォー州のローザンヌとシオンの間に位置します。レマン湖*が一望できる段々畑は絶景で、2007年に世界文化遺産として認定されました。(下の画像は2018年にラヴォー地区を訪れた際に撮影したものです)
多くのワイナリーやぶどう畑は車がないと訪問が難しいのですが、ラヴォー地区には「ラヴォーエクスプレス」と呼ばれるミニトレインがスイス国鉄リュトリー(Lutry)駅もしくはキュリー(Cully)駅近くから出ていますので、レンタカーを借りなくともラヴォー地区のぶどう畑を巡ることができます。
また、途中の小さな駅では地元ならではのグラスワインが楽しめたり、ワインを買うこともできます。
ローザンヌから電車で5分、ジュネーブからでも約1時間でリュトリーに行けますので、スイス旅行に行かれた際には是非足を伸ばして訪ねてみてくださいね。
マリアージュ
私はソムリエでもワインエキスパートでもありませんが**、プロの方が思いもよらないペアリングを色々と試しています。
特に日本の家庭料理に合わせてみることが大好きです。
天ぷらや寿司などいわゆる和食と合わせるだけでは飽き足らず・・・
私のイチオシはなんと言っても「玉子焼き」です!
玉子焼きを食べた後にシャスラを一口含むとシャスラの果実味が広がり、とても幸せな気分になれます。
また、淡口醤油をたらした「ひら天」(四角い形をした揚げかまぼこ)に合わせると、ワインもひら天の味も引き立てられ、後味がとてもよくなります。
シャスラで日本ならではのユニークなマリアージュもぜひお楽しみいただきたいです。