酸味を学んだ小鯛の笹漬け
福井県の名産品「小鯛の笹漬け」をご存知ですか?
3枚に卸した小鯛をお酢と昆布で漬けた、発酵食品です。お恥ずかしながら発酵食品だったのかと気づいたのは、最近のことです。
この小鯛の笹漬け、とても高価なものと気づいたのも10代後半。
なぜなら、福井出身の両親がいる我が家では
かつてお中元お歳暮の時期には必ず頂いていました。半年に何回か食べる、夏のそうめんや冬のお餅くらい身近なものだったんです。
今となっては、なんて贅沢な食べ方をしていたんだろうと悔やまれます。
小さいころ、お魚がメインの日はブルーだった
私に小鯛の笹漬けは救世主のような存在でした。
程よく漬かった酸味のある小鯛は食べやすく、
お刺身とも違う酸味と旨味が私の舌に新たな味を教えてくれました。
ちなみに酸味や苦味は、危険因子の為成長過程で学ぶものだそうです。つまり、親御さんから食事の中で教えてもらうんです。
そう考えると、私の酸味は「小鯛の笹漬け」で培ったものかもしれません。なかなかいないですよね。
来年の秋には、福井を中心に北陸3県で発酵のイベントが行われるようです。
米どころの北陸が生んだ米酢を、ぜひ試していただきたいです。