気になる観光関連用語 20選 [備忘録]
本稿は、観光や地域活性などについて興味を持って勉強する過程で、気になる用語・重要な用語を短く簡単にまとめた備忘録20選となっています。たまに聞く用語から、聞きなれない用語など(自分用のためにも)掲載しています。
~あいうえお順~
インカミング・ツアー・オペレーター (In comming/Inbound Tour Operator)
観光地側で自ら旅行企画を販売するツアーオペレーターを指します。ツアー・オペレーターは一般的に旅行出発地で観光客を観光地に送り出す旅行のビジネスを指すが、インカミング・ツアー・オペレーターは、観光地側で観光客を迎え入れる形態をとります。
エコツーリズム
エコツーリズムとは、自然環境や地域の文化を体験しながら、その保全に貢献する観光のことを指します。例えば、森の中を散策しながら動植物について学んだり、地域の伝統文化を体験したりします。これにより、観光客は自然や文化の大切さについて理解を深め、保護活動に参加する意識の向上が期待できるでしょう。また、地域の人々も自分たちの資源の価値を再認識し、地域全体が活性化します。エコツーリズムは、環境保護と観光を両立させる新しい旅行の形として注目されています。
観光教育
観光教育とは、観光について学ぶことを通じて、地域の魅力や観光資源を理解し、それを発信する力を育てる教育のことです。学べる場所は、大学や専門学校、さらに初等中等教育まで取り組みが広がっています。2017年には観光庁がモデル授業案を構築し、2022年には高等学校に「観光ビジネス」科目が導入されました。この科目は、生徒一人ひとりが観光について興味を持ち、将来の観光産業に積極的に関わるための資質を育成することを目的としています。
<出典 観光教育の普及 | 観光庁>
観光施設における心のバリアフリー認定制度
観光施設における心のバリアフリー認定制度は、観光庁が設けたもので、高齢者や障がいのある方が安心して利用できる観光施設を認定する制度です。認定を受けた施設にはバリアフリー対応を保証するマークが交付され、利用者は安全で快適な環境を確認できます。この制度は、観光地の信頼性を高め、外国人観光客を含む全ての人々に快適な旅行体験を提供する要素として重要な役割を果たしています。
<出典 観光施設における心のバリアフリー認定制度 | 観光庁>
観光DX
「観光DX」とは、デジタル技術を使って業務を効率化するだけでなく、データを活用してビジネス戦略を見直し、新たなビジネスモデルを生み出す取り組みを指します。観光地では、地域や事業者と協力し、課題解決に向けたDXの導入が重要です。具体的には、旅行者の利便性向上や観光地の周遊促進、産業全体の生産性向上、観光地の経営高度化、さらにデジタル人材の育成などを考慮し、地域に合った形で進めることが求められます。
<出典 観光DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進 | 観光庁>
ゲストハウス
ゲストハウスとは、比較的リーズナブルな料金で宿泊できる小規模な宿泊施設を指します。ホテルと異なり、アットホームな雰囲気が特徴で、宿泊者同士が交流できる共有スペースが設けられていることが多いです。食事の提供方法については、施設によって異なります。多くのゲストハウスでは食事が提供されないことが一般的で、その代わりに共用キッチンが設置されており、宿泊客が自炊できる環境が整っている場所もあります。
小紅書(RED)
小紅書(RED)は、中国で2013年に設立された人気のSNSアプリで、現在では月間アクティブユーザーが3億人を超えるほどの人気です。このアプリは、写真や動画を投稿して共有する機能があり、Instagramに似ていますが、独自のEC機能も持っています。元々は化粧品の口コミアプリとしてスタートしましたが、現在ではファッションや旅行、美容情報など、幅広いジャンルの情報が集まっています。中国からのインバウンド客の旅行先や買い物の嗜好について分析・情報収集するには、うってつけのSNSアプリかもしれません。
<出典 大型連休「国慶節」の小紅書(RED)発信から見えた訪日中国人の動向 | 株式会社ENJOY JAPAN | 中国・海外プロモーション・マーケティング支援 (enjoy-japan.jp)>
シビックプライド
シビックプライドとは、私たちが住んでいる地域や都市に対する誇りや愛着を指します。住民が自分の住む場所に対して感じるポジティブな感情や、地域の発展や美化に積極的に関与する姿勢が含まれます。シビックプライドは、地域の結束力を高め、住民の生活の質を向上させる重要な要素です。「土着愛」とはまた異なる意味を指す。
住宅宿泊事業法 (民泊新法)
住宅宿泊事業法(民泊新法)は、急増する民泊の安全性や近隣トラブルへの対応や観光需要の多様化を背景に、平成29年に制定されました。この法律は「住宅宿泊事業者」「住宅宿泊管理業者」「住宅宿泊仲介業者」の3つの事業者に役割を定め、それぞれに届出や登録、衛生・騒音対策、契約内容の説明などの義務を課しています。事業者は、地域の条例や国の規定に従い、宿泊日数の上限180日以内で事業を行う必要があります。また、家主不在の場合は管理業者への委託が必須です。
<出典 住宅宿泊事業法(民泊新法)とは ?| 民泊ポータル制度サイト>
地域おこし協力隊
地域おこし協力隊は、都市部など地域外の人材が、人口減少や高齢化等の進行が著しい地方に移住し地域活性化を支援する制度です。地域活性化に貢献されてきた方々の活動分野は、観光、商品開発の販売、農業、デジタル活用など幅広く多岐にわたります。隊員は1年から3年の任期で、任期終了後も約70%の隊員がその地域に定住し、地域の持続的な発展に寄与しています。
<出典 地域おこし協力隊とは | 移住・交流推進機構(JOIN)>
ツアー・オペレーター
ツアーオペレーターとは、旅行商品を企画・手配し、旅行会社や旅行代理店を通じて販売する企業を指します。観光地での宿泊施設、交通手段、観光アクティビティなどを一括で手配し、パッケージツアーとして提供します。旅行者個々のニーズに合わせてオリジナルのツアーを作成することも可能です。
民泊
民泊とは、個人の家やアパートの一部を宿泊施設として提供するサービスを指します。一般的なホテルや旅館とは異なり、地元の人々が運営するため、地域の生活文化を体験できるのが特徴です。一見するとゲストハウスと似ている側面もありますが、宿泊施設の運用に係る法律が異なる点を覚えておく必要があります。民泊は「住宅宿泊事業法(民泊新法)」に基づく届出が必要であり、ゲストハウスの場合は「旅館業法」に基づいた営業許可が求められます。
ランド・オペレーター
ツアー・オペレーターからの委託により、交通や宿泊、ガイドなどの旅行内容の手配を行う観光ビジネスを指します。
旅館業法
旅行業法は、旅行業を営むためのルールを定めた法律です。この法律は、旅行会社や旅行代理店が適正に運営されるようにするためのものです。旅行業法には、旅行業者が守るべきルールや、旅行者の安全を確保するための規定が含まれています。
例えば、旅行会社は旅行業法に基づいて登録を行い、旅行者に対して適切なサービスを提供する義務があります。また、旅行業法は旅行業者が旅行者から預かったお金を適切に管理することを求めています。
<出典 旅行業法概要 | 観光庁>
~アルファベット順~
Airbnb
通称エアビーとは、世界中で利用されているポピュラーな民泊ビジネスを支援するオンラインマーケットプレイス企業の名前です。 2008年に米国で設立された会社です。このAirbnbのインターネット上のサービスは、空き部屋や使っていない家を収入源に変えたい民泊運営者と、宿泊体験を求めるゲスト(宿泊者)を繋ぐ役割を果たします。
Booking.com(ブッキングドットコム)
Booking.comは、世界的に利用されているオンライン宿泊予約サイトで、ホテルや民泊、ゲストハウスなど多様な宿泊施設を検索・予約できるプラットフォームです。ユーザーは地域や予算、口コミ評価に基づいて施設を選べます。特徴的なのは、宿泊施設だけでなく、航空券やレンタカー、アクティビティの予約も一括して行える点です。課題として、キャンセルが簡単にできるため、宿泊施設に予約のトラブルが生じやすい部分があります。
DMC (Destination Management Company)
DMCは、ビジネス旅行関連分野である、企業やその他の組織から発生する会議やインセンティブ(報奨)旅行を取り扱うビジネス主体を指します。DMCビジネスの多くは、会議や展示会、インセンティブ(報奨)旅行など、訪問団体に対して訪問手配サービスを提供しています。
DMO (Destination Management/Marketing Organization)
DMOは、特定の地域の観光地を管理し、観光客を集めるためのマーケティングを行う法人組織のことを指します。地方自治体や観光業者、住民と協力し、観光資源の保護や開発、イベント企画、広報活動を行います。DMOは観光地のブランド構築をリードし、地域の経済やコミュニティにも貢献する役割を担っています。
JSTS-D 日本版持続可能な観光ガイドライン(Japan Sustainable Tourism Standard for Destinations)
日本版持続可能な観光ガイドライン(JSTS-D)は、観光地が持続可能な形で発展するための指針です。観光客と地域住民の双方に配慮し、環境保護や地域経済の活性化を目指します。具体的には、観光地の混雑緩和、マナー向上、地域資源の保護などを重視し、データに基づいた中長期的な計画を推進します。今般、JSTS-Dは日本の観光まちづくりにおいて重要なファクターとなっている。
<出典 日本版持続可能な観光ガイドライン(JSTS-D)| 観光庁>
MICE
MICEは、企業や団体が会議や展示会、インセンティブ旅行(表彰旅行)などを行うために、特定の都市や会場を利用して行われる大規模なビジネスイベントを指します。MICEの開催は、参加者が多くなるため、開催地にとっては大きな経済効果を生む重要な観光分野とされています。また、MICEの運営には宿泊施設、交通、イベントスペースの確保など、さまざまな要素にも寄与している。