エプロンのこと
小学校4年生の頃、家庭科の授業でエプロンを作った。
カタログを渡され、皆ウキウキしながら「これがいい」と好きなデザインの番号をカタログから選んでいたのを覚えている。
それぞれの布地にはだいたいピンクや紫色したキャラクターや、オオカミや車等が描かれていたと思う。まあ男女でなんとなく分けられていた。
当時から私はいわゆる「女子っぽい物事」に関心がなく、友達がピンク系統のエプロンを選んでいる横目で内心、焦っていた。
私もこのピンクを選ばなくてはいけないのか…と落胆し、ハラハラしていたものである。
私はカタログを一目見て、オオカミが大きく描かれている、いわゆる男の子向けのデザインに心惹かれた。だってオオカミってかっこいい!そう思っていた。
けれども、私は結局それを選ばなかった。選べなかったのかどうかもよく分からない。
ここでも親が登場する。「え、これにしたんだ」と言われるのが、怖かった。
現実には言われていない。私はしかたなく、女の子向けのデザインを選んだからだ。
周りから変に思われるんじゃないか…という心配はほとんど私の妄想であり、今までひどく周りに差別的な発言をされたこともない。
レズビアンの私がジェンダーバイアスにおびえる理由を、言葉ではなかなか表現出来ない。
そもそもそうした心の内を吐き出す語彙力もないため、いずれこのnoteで綴れるようになれたらと思っている。同じような経験や思いをした方もいるだろうか…