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【私のワイン計画2.0】
皆さん、こんにちは。
この度は約1年前に投稿した『私のワイン計画』のアップデートをしたいと思います。
というのも、去年考えていた今後の計画と大幅に変更してる部分があるため、自分の頭を整理する意味でも文章にしようと考えています。
ちなみに、前回の計画は、こちらになります。
ワインに人生を賭けようと思った経緯やきっかけ等は変更はないのですが、前述の通り、今後の計画が変更してますので、こちらについて書いていきたいと思います。
進路先を変更することになったある方の一言
まずは、大きな変更点である進路先の変更についてです。
前回の計画では、
大学卒業後、ドイツの大学でワインビジネスを3年かけて学び、20代はドイツを中心とした海外生活を送りたいと思います。
30代は日本に帰国し、日本のワインの海外進出を手助けするポジションになります。自分の希望としては今まで経験したことがない方面からワインに関わりたいとも考えています。(例えばワイン講師です)
そして40代で地元・北海道でワイン作りを始めます。ここからはナチュラルワインを広げる活動を生産というプレイヤー側でも行いつつ自分のワインも絡めて積極的に活動します。
と、最終目標はワイン造りではあるが、40代で始めると記載していました。
しかし、今年の5月頃、ある方に計画を話していた際、「ワイン造りが目標なら、なぜすぐにその道に行かないの?」と言われました。
この時は、実はすでにワインのインポーターへの内定先が決まっていました。ワインにインポーターという中間的な立場で関わってみたいと考えていたからです。
しかし、ワイン造りの道に早く近づいた方が、自分を高められるなと考えるようになりました。
ワイン造りを学ぶ場所については、その方から「日本で学ぶなら山梨大学が思い浮かぶけどね」と言われてから調べてみたところ、ワインに関する研究やワイン・フロンティアプログラム*を受講できる等の魅力的なことが多くありました。
*ワイン・フロンティアリーダー養成プログラム・・・平成27年12月に文部科学大臣から職業実践力育成プログラム(BP)に認定されている。
(http://www.wine.yamanashi.ac.jp/winefrontier/index.html)
前回の計画にあったドイツのガイゼンハイム大学も検討していたのですが、昨今のコロナの懸念もあり、また、醸造学部になるとドイツ語での入学になると聞いて断念しました。(前回の検討時はワインビジネス科を志望しており、こちらは英語での入学が可能です)
しかし、ある醸造家の方を訪問した際、ワイン造りを学ぶなら、歴史や思想があるヨーロッパに行った方が良いとアドバイスをいただきました。
そのため、大学院卒業後にフランス等へ再度学びに行くのも一つの選択だと考えています。
山梨大学ワイン科学研究センターへの道
日本の機関で学ぶと決めた私が選んだのは山梨大学でした。この大学には日本で唯一のワイン科学研究機関であるワイン科学研究センターがあります。
ここで、1つの問題が生じます。
「高校化学基礎で止まっている自分が果たして科学の大学院に行けるのか」
ということです。
生粋の文系である私がワインが好きだからという理由で、入学できるのかという不安に駆られました。
幸い、院試は現在の卒業論文と大学院でどんな研究がしたいかについてのプレゼンテーションだけだったので、化学の知識を問われることはありませんでした。
(ただ、入学してから苦労するのは目に見えてるので、現在は、高校化学の参考書や科学に関する講義を受ける予定です。)
ゼミの教授やお世話になっている先生方のお力を借りながら、プレゼン準備、志望動機や研究計画書等の準備をして、本番に臨みました。
本番は、7/4。試験前日に研究センターへ訪れました。研究室のメンバーは、とても素敵な方々ばかりで安心しました。
実際のプレゼンでは、あまり緊張せず、質疑応答にもうまく答えられたと思います。
そして、2週間後、公式サイトで合格を確認しました。
大学院での目標は、
・研究成果をしっかり出して卒業する。
・いろいろな人・ワインに出会い、知見を広める
・ワイン造りを科学的な面や実践を通して身につける
です。
どんなスタイルのワインを造りたいのか
来年からの進路先も決まり、現在はWSET Level3の勉強をしています。この勉強の中で、世界にはいろいろなスタイルのワインが存在していることを知り、自分の経験はまだまだ浅いなと感じる毎日です。
ワイン造りを決心した私には、ずっとある一つの課題が突きつけられています。
それは、『どんなワインを造りたいのか』です。
世界にはいろいろなワインが存在しますが、自分の中では、「現代的なワイン」と「昔ながらのワイン」の二つに分けられると考えています。
「現代的なワイン」とは、化学肥料や亜硫酸をしっかり添加し、清澄も濾過もしっかり行い、コントロールができる培養酵母を使うような計算されたワインです。
一方、「昔ながらのワイン」とは、化学肥料や亜硫酸はできるだけ避け、清澄や濾過も避け、セラーやブドウに付着する野生酵母を使うようないわゆる自然的なワインです。
ここで、どちらかの良し悪しを議論することはしませんが、自分は、後者のワインを好んでいます。というもの、フランスでそのようなワインやそういったワインを造る人たちの熱量に触れてきたからです。
人の手を極力使わない自然的なワインを造るのに、化学の知識は必要あるのでしょうか?
「科学を使わないようにするには、科学を知らなければならない」
というナチュラルワインの有名醸造家であるピエール・オヴェルノワ氏の言葉があるように、学ぶ意義は大いにあります。
ただ、傾倒しすぎてしまうと、ナチュラルワインしか飲まないといった極端なことにもなりかねないので(一時期なってました)、あくまで中立な立場でいろいろなワインを飲み、どんなスタイルが良いのか決めたいと思います。
日本で造る以上、海外のワインをただ真似するだけでは足りず、二番煎じにもなりたくありません。
日本ワインの父・麻井宇介氏の
『高い志を持ってワインを造りなさい。今までのワイン醸造の常識に従ってワインを造ればいいワインが出来るかもしれないが、人を感動させられるワインは出来ない。一度常識を捨てなさい。』
という言葉があります。
また、以前ドメーヌ・タカヒコの曽我貴彦氏の元を訪れる機会があり、お話を聞いていたのですが、ワイン造りに対して一貫した信念を持って行っていることが分かりました。
現在、そしてこれからの日本ワインは、造れば売れるのではなく、選別されます。
そのため、私も、信念を持ちつつも常識に囚われないオリジナリティ溢れるワインを造りたいと考えています。
今後の計画
今後の計画は変わって行くものなので、ここで宣言しても意味ないのかなと思いつつも書いていきたいと思います。
まず、10年後を目処に自分のワイナリーを持ちたいと考えています。ワインを造るのは技術職のため、早く始めれば良いということではなく、実力が伴わないといけません。また、畑が手に入るか、苗木が手に入るか等のタイミングがありますので、目安ということにしています。
場所は、北海道。ここは変わっていません。
次に、大学院卒業後は、当然ワイナリーでの就職を検討しています。こちらは国内外問わず、ご縁がある場所に飛び込みたいと思います。
大学院の2年間は研究も重要ですが、新たな風が吹く良い機会だと思いますので、この2年間を有意義に過ごせるようにします。
以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました。