もうけもんだね
5月になってしまった。
シナぷしゅのつきうた「もうけもん」が終わってしまった……。
5月になったことに気づいた後、最初の感想はそれでした。
もうけもん、これまでのつきうたで1、2を争うくらい好きだった。
(ちなみに争っているのは「グッナッぷ」と「あきのおくりもの」)
シナぷしゅは0〜2歳児向けの知育番組。
もちろん子どもを産むまでよく知らなかった。
今ではすっかり(私が)ハマっており、
テレ東でしかできなそうなクオリティでこれが最高。
「果たしてこれは一体なんなんだろう?」
と、首をかしげてしまうようなコンテンツが流れることもある。
けれどすっかり番組に見慣れたので、
様々な色形のものが動いて、音を出しているだけで赤ちゃんたちにとっては関心をもてるものに違いなく
大人が理解する、大人にとって楽しいものである必要なんてなくたって当然だもんなと一人納得している。
毎回必ず流れる月替わりのオリジナル曲コーナー
「つきうた」でも、
うーん、意味がわからないな〜!というものや、
こう来たか……というもの、
知育番組を見てるとは思えないハイセンスな音楽性を楽しめるものが多い。
けれども「もうけもん」は赤ちゃんのためというより明らかに親のための曲だったなと思う。
こんなん親がガン見して泣いてしまうて。
4月、新生活の始まりの季節です。我が家も例に漏れず保育園通いが始まり、そして母である私も社会復帰をした。
歌詞の始まりがもうクライマックスすぎないか。
すでに一年以上前となった新生児期を思い返すのに十分すぎる一文。
本当に、「どうしたの?」の連続だった。
困惑、焦り、イライラ、自己嫌悪、上手くいかない授乳、眠れない1日。返事はしないとわかっていても尋ねていた。
暗闇での孤独感、母親に助けてもらったときの無力感。
でも赤ちゃんは泣き止むんですね。
安心感、やっと眠れるという喜び、余裕がでて可愛いと思える幸せ。そう、そうなんだよね。
その後、曲中ではハイハイできるようになったり、ミルクから離乳食へ進んだ様子がみれる。
育児あるあるの曲なのか?と歌詞を注意深く見ていると
なんと無断でお泊まりをしかねない年にまで成長している。1分半という短い曲の中で、もうけもんの赤ちゃんは中学生くらいまで育つ……。
それはつまり私の息子も、ほかのお宅のお子様も、あっという間に成長して大人になっていくということなんだろうな。
事故とか事件とかに巻き込まれずただ何もなく成長してほしいという気持ちが強すぎてそこまでリアリティを持って息子の成長を想像したことがなかったので、
息子も成長してそうなっていくんだよということを強く感じさせられた。
無断でお泊まりもされるかもしれないし、無視もされるだろうし、悪態をつかれることも避けられないだろうと思う。
そうなった時に私に余裕なんてきっとないけれど、でも小さい頃もうけもんだったことも事実で
いつかそのことを忘れてしまわないように、年に一度は必ず聴いて産まれたばかりだったときのことを思い出したい。
そんなことを思える曲でした。短い曲でここまで考え感じさせてくれるなんて、なるほどもうけもんな存在でしかないんだなぁ。
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