「美白」は言葉狩りではない
花王が「美白」という表現を撤廃する。言葉狩りだという反応も多いが、私自身言葉狩りには反対する立場としてこの動きを賛成したい。
「美白」という概念は実は世界中にあり、実は黒人圏にもある。分かりやすい例がマイケルジャクソンだろう。デビュー当時は黒かった彼がどんどん白くなり、訃報の時に彼の足跡をまとめたテレビ番組をみて驚いた記憶がある。(そのほか有名人の様子はこちら)
どうやって黒人の肌を白人のように白くするのかは定かではないが、アフリカでは有害な脱色クリームが出回っており、それによるトラブルが後を絶たない。皮膚トラブルだけではなく、呼吸器異常やがんなども引き起こす成分が入っていることもあり、安全性に難が付くものが多い。(というか難が付かないものは漂泊の効果はあるのか?)
詳しくは添付した記事を読んでいただきたいが、「美白」と言って白を安易に持て囃すと、危ない手段に走ってしまう人が出てきてしまう。白い肌以外も美しいとみなす価値観の樹立は安全に直結する喫緊の課題であり、それを化粧品会社が行ったというのは社会にとっていいことだと思う。
なぜ今黒人の話をここに取り上げているかというと、日本にも黒人ルーツで肌が暗い若者が増えてきただろうし、中国にアフリカ人が多く移住してきているので、これから彼らや彼らと中国人の子孫が日本に来て、より肌の色の暗いひとが増えるだろう。
個人的には日本人女性が高い化粧水を塗って、日焼け止めを塗って傘をさして、と「美白」を目指すこと、つまり日本人内での「美白」は何も反対しないが、cmや街の広告で「美白」を持て囃すことで例えば肌の暗い思春期の子がネットの力を使って過激な手段に走りかねないと思う。
オルチャンとかチャイボーグとか言ってる今のブームは明るいファンデーションを塗るだけだが、すでに地球の一部では肌そのものを明るくしようとして有害なものが出回っているという事実は頭に入れておいてほしい。
もしこのままいけばダブルの若者たち特有の問題として肌の脱色が日本の社会問題になる。相当な数の人間が苦しんで始めて社会問題として表出する。そこまで放っておくつもりか。
既に私が指摘したことは社会の一部で起こっていても全くおかしくない。今回の花王の動きはツイッターのわけわからんフェミニストとは全く別枠の問題であると受け止めてほしい。私はこれは言葉狩りではなく、真っ当な社会の進歩だと思っている。
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