阮廌先生への手紙
孫(わたし)は、謹んで拝礼して、先生にご挨拶いたします。
本日の朝六時頃、孫は幻覚の中で、先生にお会いすることが出来、大変嬉しく思っております。孫は謹んで、先生に感謝を申し上げます。
孫は、実に恥ずかしいことに、まだまだ大変不徳な無学者達です。
ですが、朱熹先生の『近思録』(道体1:12)に、
とあります。
孫は常々、身体の感覚や外界の時空に対する感覚だけではなく、精神の感覚や内界の時空に対する感覚をも生成並びに鍛錬して、形而上の世界へと留学しております。
このようにして、孫は、世の人々が、忘れたり、棄てたり、去ったり、そして、知らなかったり、探らなかったり、求めなかったりする存在を探究していくことで、道を体得しては、理を究明して、徳を修養しております。
その成果のおかげか、何物かが動いては、孫の心魂がこれに反応して、そこから、特殊な感覚と反応が為されて、「先生」の名と形を象った『道』にお会いできたと思います。二年前に孫が伯胡から十詩を受け取ることが出来た時と同様にです。先生は孫に、
とご教示して下さいました。
先生、今年で先生と先生の御家族と御親戚の方々が冤罪で処刑されてから六百年目となります。謹んで、哀悼の念を申し上げると同時に、至誠の愛国心を以て、祖国に貢献・献身・尽忠することを、天と先生に誓って申し上げます。
明後日の二〇二二年のテトの祝辞と共に
二七日一月二〇二二年
LVN/荷進・Nguyễn Hoài Minh・Tạ Hướng・Nguyễn Trọng Đức
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