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パリ、フィルハーモニー 2022〜2023年シーズンを発表 その1

今日3月22日午前、フィルハーモニー・ド・パリで記者会見があり、来シーズンのプログラムが発表された。

昨年11月に新しいディレクターとなったオリヴィエ・マンテイ氏は、制作畑出身で、2015年から22年まで国立オペラ・コミック劇場 Théâtre national de l’Opéra Comique のディレクターとして独自のプログラミングを打ち出し、国際的に注目を浴びる劇場に引き上げた立役者。同時に、演劇で確固たる地位を占めているブッフ・デュ・ノール劇場 Théâtre des Bouffes du Nord の共同ディレクターでもあった。そのマンテイ氏の最初のシーズンとなる来季は、これまでのローラン・ベル Laurent Bayle 氏の路線を踏襲した無難なラインナップとなっている。(大部分はベル氏によるプログラミングを引き継いだと思われる。)

フィルハーモニーは、ロシアによるウクライナ侵攻が起こると、フランスのコンサートホールの中でもいち早くこれを糾弾し、プーチン大統領に加担するアーティストの招聘を中止すると発表。と同時に、ロシア人でも体制よりではないアーティストは続行して出演してもらうという姿勢をとった。

プログラム冊子はロシアの軍事介入の前にすでに印刷に出されていたので、該当アーティスト・団体の中止・変更は全てウェブサイトで確認してくださいという前置き付きで記者会見が始まった。

その要旨を記した注意書きがプログラムに挟み込まれている。(下の写真)

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ちなみにプログラムはツートーンで、春色の緑とピンク(トップ写真)、ちょっとくすんだ感じの赤と紺、黄色とパープルの3種類。

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まず、パリ管弦楽団の音楽監督クラウス・マケラ氏が、リハーサル前に記者会見に立ち寄って英語で大筋を説明。(写真右。左はマンテイ氏)

これまで独立したオーケストラだったパリ管弦楽団は、数年前からフィルハーモニーの組織に組み込まれた団体となり、それ以来、ロゴもフィルハーモニーのデザインを取り入れている。

パリ管のロゴはこちらのサイトで見てください。

クラウス・マケラ氏は当初、音楽アドヴァイザーの任を経て22年9月から音楽監督に就任する予定だったが、21年9月に前倒しで現職に就任。パリ管の22〜23年度のシーズンでは、40ほどのコンサートを指揮することになっている。そのうち18は本拠地のフィルハーモニーでのコンサートで、8つのプログラムが組まれている。8つのうち3つのプログラムは、パリ以外のフランスの都市と、欧州各国でのコンサートで演奏予定。

詳細は次の記事にて。


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