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この映画が上映されていたころ、「こんなに感動した映画はない」と聞いていたが、本能的に見るのを避けていた。なぜ、見たくなかったかよくわかった。
貧しい日本はこうだった。
決して二度とこんな貧しさに戻りたくはない。
貧しさの中に福祉はない。
これも福祉かもしれないが、親の重みを両肩に感じながらの福祉から逃れるために、日本人は豊かさをめざしてきたのに違いない。
これが、ほんの何十年か前まで残っていたし、
お山に入ることはなくても、
それをシステムとして見えないところで機能させる知恵がついただけで、
残酷さは変わらないのだろう。