歴史考察 #55 京都・伏見の酒蔵にはキリシタン灯籠があった⁈
「月桂冠大倉記念館」の中庭の「湧き水」に興奮しながら中庭を散策しました。
最初に目に飛び込んできたのは、大きな煉瓦の煙突でした。
写真では見たことがありましたが、やはり、実物は迫力がありますね。
「月桂冠大倉記念館」の中庭は、湧き水取水場以外は特に何もなく、ガランとしているのですが、大きな石の器のようなものや灯籠が置かれていました。
そろそろ展示室に戻ろうかと思ったその時、綺麗に整えられたサンゴジュに隠れるように置かれた古びた灯籠に目が行きました。
それは、マリア像を思わせる人形が彫り込まれている「キリシタン灯籠」でした‼
「キリシタン灯籠」とは、キリシタンへの弾圧と迫害が厳しくなった寛永の頃から作られたといわれる灯籠で、竿石(胴の部分)に十字模様やマリア像が刻まれ、これを基督の尊像と見立てて崇拝したといわれています。
そんなキリシタン灯籠が、酒造会社に置かれていることに驚きました‼
早速その理由について調べてみますと、この地で、数々の大名が宿泊する本陣宿を営んだ福井源三郎家に「キリシタン灯籠」が受け継がれ、それを月桂冠が譲り受けたとありました。
ちなみに、このエリアでは、豊臣秀吉が築城以降、キリシタン信仰が広がり、そして迫害、殉教が、全国を先取りする形で特徴的に見られたそうで、キリシタン大名高山右近ゆかりのイエズス会「伏見教会」への小道も、ひっそりと受け継がれてきたそうです。
...と、ここでまた高山右近の登場。知らず知らず、高山右近の足跡を辿っている気もしてきました^^
その後、目の前に現れた赤い竜宮門のある「長建寺」に引き寄せられ、境内を散策したところ、なんと、そこにも「キリシタン灯籠」を見つけてしまいました^^
和の酒蔵やお寺と洋の「キリシタン灯籠」
予想だにしない組み合わせにびっくりですが、祇園祭もまた和と洋の組み合わせであることを思い出しました^^
いずれにしましても、京都は謎がいっぱいの土地ですね✨
つづく。。。