【嗚呼、人生 vol.141】カミングアウトについて
ジェンダーに関することって、日本でも結構ホットな話題だけど、オーストラリアでも結構ホット。
学校で先生から聞いて驚いたことにこんなことがあった。
私が勤務している学校では、日本語の授業の始めに点呼をするとき女の子だったら「さん」、男の子だったら「くん」をつけるんだけど、性自認が生物学的性と異なる生徒やそもそもどちらの性とも自認していない生徒は、「くん」や「さん」をつけられるのを嫌がるらしい。でも、「さん」は敬称でもあるから、そう伝えたらいいんじゃないかなと思った。
まあこのことに関しては驚かなかったんだけど、驚いたのは13歳や14歳にして自分のジェンダーについて考えていて、しかもそれを伝えてもいいと本人が思えるような環境があるということ。日本でカミングアウトをする人は年々増えているけれど、13歳や14歳でカミングアウトをした人ってあまり聞いたことがない気がする。
さらに驚いたことが、自分の身体的な見た目も変えたい場合、思春期が来る前に薬を飲み始めないと、年をとった時に生物学的男性なら男性的な、生物学的女性なら女性的な体つきになってしまって、「完全な」男性や女性になれないんだとか。だから、変わりたかったら思春期より前に行動しなければならないんだとか。でも、危険も伴う。たしかに、思春期より前に行動したらより「完全な」見た目になれる可能性が高まるけれど、後になって性自認がまた変わった場合、それをまた元に戻すことはできないらしい。だから、思春期を迎える前の段階で性を変えることが本当に当人のためになるのか考える必要があるっていう議論がなされているらしい。
私はこの問題に対してまだまだ知識が浅いので、これらの話はその日に初めて知ったことだった。仕事で難しい年代の生徒たちと接することになるのだから、ジェンダーに関する知識をより深める必要があるなと思った。