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R35 GT-Rのフライホイルハウジング。そのセンターベアリングのガタについての考察。年次更改によってその脆弱性は解決されたのか?

R35 GT-R
2007年に777万円にて売り出され、それをスーパーカーとして発表したので
「世界で1番安いスーパーカー」
とか
「オーラが無い」
とか
「デザインがチープ」
など散々な言葉で揶揄されました。

一番ダメだったのはメーカー自らがR35を
スーパーカー
と言ってしまった事なのかも知れません。

自分の考え方として
本物は、対して自分の事を本物だとは言わない。
と言う信念があります。

本物か偽物か、それは往々にしてそれを見た人が
もしくはそれを使った人が、さらには接した人が感じるものであって
相対的なものなのでは?と考えています。

そう言う状況において
「私は本物の〇〇です。」
と言う人や
「この教えは真理です」
と言うこと自体が結構胡散臭い・・・。

皆さんがどう感じるかは分かりませんが私はこのように感じます。
と言う言い方なら受け入れられますが

これこそが本物!
と声を張り上げて言われれば言われるほど胡散臭い。

なのでメーカー側からスーパーカーと言わずに
乗った人、手にした人が
「これはスーパーカーに匹敵するね。」
とか
「この走りが出来るのであればスーパーカー以上だ!」
と言う声が出れば良かったのでしょうが・・・。

そんなR35 GT-Rも2025年モデルを最後に
その長きにわたる販売に幕を閉じますね。

こんな事を書いておいて難ですが

私はR35 GT-Rが大好きです。

2007年モデルを手に入れ

1000馬力近くにまでパワーアップを行い
最高速からサーキットでのタイムアタック等
色々な場場所でテストしました。

その後2020モデルのトラックエディションに乗り換え

今度は究極のブーストアップECUチューンとはどんな物か?を考えながら
エンジンやタービンには手を入れず
ECUチューンと排気のアップデートだけで
どんなフィーリングを創り出すことが出来るのかテストしていました。

いずれも幾多の困難を乗り越えながら
自分なりに納得できる領域にまで持って行けましたが・・・。

その車が持つ根本的な脆弱性と言うのは
小手先の対策では何ともなりません。

ポルシェ911によく見られるインタミ問題も
結局はインタミをなくすまで解決しませんでした。
(内容に関してはポルシェ インタミと調べてください。)

R35にはその弱点と言われる個所が
ま~次から次に挙げれるほど多々あります。

その一つ一つを考えて理解して対策して乗り続けるのが
R35乗りの醍醐味でもあるのですがね。

本日はその弱点の一つ

フライホイルハウジングのガタについて書き綴りたいと思います。

まずは

こちらをご覧ください。

初期型のR35 GT-Rに25000㎞乗った後のフライホイルハウジング内
センターベアリングのガタです。

ベアリングとハウジングの間がガッタガタで
アウトプットシャフトを回すとベアリング自体も共回りして
アウターレースまで回ってしまいます。

この症状は所謂、末期と言われる物ですので
このままではまともには走れません。

このフライホイルハウジングは2014年モデルまでの間
私が知る限り2回の対策品へ品番変更されており2回目の変更後
2014年モデルのフライホイルハウジングでは
ある程度根本的な対策がなされたと言われてました。

スラスト方向のガタを抑制するため
センターベアリングがスラスト方向に動かないように溝を切って
大型のスナップリングを入れたようです。

っが、その対策も功を奏さず、すぐに2015モデルにて
またも品番が変わりました。

この当時で一番新しいと言われていた

MY2015モデルのフライホイルハウジング。

まずは見た目の違いを見比べて見たのですが

パッと見は

サンドイッチされているウェイトプレートを重くしているのか?
慣性力を大きくしてバックラッシュを出にくくさせているのかな?
と言う程度の違いで大きな差は感じませんでした。

フライホイルを外した奥のベアリングリテーナーも
2014モデルとは見た目では大きく変わっておらず
スナップリングの厚さを厚くしたのか?と言う感じでした。

そして実際に装着してオーナーに乗ってもらい
いつも通りハードな走行を試してもらった2年後・・・


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