各社フルコンを装着をした時の不具合。安価な物でも高価な物でも不具合が出た場合、それを解決する術は結局インストールしたお店に委ねられます。
高性能フルコンの代名詞
MOTEC
平成中期までのチューニングカーであれば
M600とか
M800を使う事が多いと思いますが
ZN6 86などで直噴のインジェクターを制御しようと思うと
これらでは制御出来ません。
以前、ZN6 86をMOTECで制御しようと考えた際
販売元のAVO-JAPANに相談すると
M1シリーズの50モデル?
もしくはM150と言う個別のモデル??
(よくは知りませんが・・・)
を主軸に
様々な付属品を装着してZN6 86のポート&直噴インジェクターを
制御して行くと説明されましたが、当時はまだ
国内では、このM150シリーズの導入歴があまり無い時でした。
手探りで始めるのはあまりにも高額なフルコンですが
「導入とセッティングのサポートはさせて頂く。」
との事でしたので、オーナーカー用ではありましたが
思い切って購入して
セットアップは我々ビークルフィールドが行う事になりました。
ひとまず車両へのインストールは付属の説明書を見ながら
なんとなく進んで行き、エンジンが始動出来る所まではOK
いざエンジンを掛けて暖機が終わっても
MOTECと繋いだPC上で見る空燃比が、ものすごい低い数字を示しています。
おやっ?と思いましたが
実際のエンジンの吹けはそこまで悪くないので
空燃比センサーを2つ追加して
空燃比メーター2つと
MOTECの空燃比を比較して診ました。
結果、MOTEC上の数字がめっちゃズレてます。
AVO-JAPANに問い合わせると
MOTEC本社にてA/Fセンサーがキャリブレートされていて
そのキャリブレーション値を示す番号が
センサーに記載されているとの事
きっと、この1004と言う番号ですね。
「番号をMOTECのソフトに入力するとキャリブレーションされるのですが
その作業はお済みですか?」
あ~そうなんですね・・・。
すいません、知識不足で、そんな作業が要るとは知りませんでしたし
説明書にも書いてありませんでしたし。
一生懸命、英語のソフトをこねくり回し
その数字を入れるコマンドを探しますが、まったく見つかりません。
・・・。
そこでMOTECの本国のHPを見てみると
LTCマネージャーなるソフトを発見。
ダウンロードしてHELPを読んでいると
「MOTECから供給されたA/Fセンサーならキャリブレーションはいらない」と言った内容だと思われる英文を発見
・・・えっ・・・
「そうじゃない場合はセンサーを外して
空気にてキャリブレーションを行う必要がある・・・」
みたいな英文も発見したので
試しにセンサーを外してキャリブレーション開始
A/Fセンサー、壊れてませんかね~
みたいなコーションが立ち上がります。
あの~、付属して貰ったA/Fセンサーが壊れているみたいなんですが・・・
AVO-JAPANさんに、そう申し出ると
「キャリブレーション番号は入力されたんですか?」
いや、その数字を入れるコマンドが無いので
本国のHPを見たらですね・・・
事の経緯を説明させて頂きましたが、なかなか話が噛み合いません。
ん~・・・。
フルコンの種類が変わりますが
こちらは10万ちょとで買えるAPEX製のパワーFC
以前3S-GTE用をSW20のMR-2に装着してセッティングして欲しい。
と持ち込み品にて依頼されたので
こんなのカプラーONだろっ
て事で、サクッと装着して
エンジンスタート・・・
スタート・・・
・・・
エンジン掛からんし。
初爆はあるけど、その後が続かない。
空燃比を見ていると、初爆では16前後の数字が
その後20以上の激薄モードです。
燃料ポンプが動いていないんじゃない?
配線図を見ると
燃料ポンプに関係する配線は、赤枠のサーキットオープンリレーのFC配線。
でもパワーFCにするとFC側の端子がグランドに落ちないのでは・・・。
3S-GTEとなると別にSW20専用という訳ではないので
年式や仕様でグランドの落とし方が違うのか?
それとも
単純に持ち込まれたパワーFCが壊れているのか?
新品はすでに廃版で
APEX側での修理も、できるかどうか分からないとの事
どちらにしても、請けてしまった以上は
我々ビークルフィールドでなんとかするしかありません。
高額なMOTECにしても、比較的安価なパワーFCにしても
結局エンドユーザーから仕事を受けたのは我々ビークルフィールドなので
代理店や販売店からのサポートが期待できないとしても
それは車両のオーナーには関係ない事です。
不具合を解決する術は、結局インストールしたお店に委ねられます。
もちろん、この2つのケース、自社にて解決させて頂きました。
MOTECに関しては空燃比の表示不良だけでなく
アクセルペダルを踏んでいないのに
スロットルが全開に暴走すると言うとんでもないトラブルまで発症。
それらも結局は自分達でトラブルシュートして対処しましたので
その辺りの原因と対処方法含めて有料ページにて開示して行きます。