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エアサスペンション故障と言われるのが嫌だったので調整式ロアリンクを55000円で買ってローダウンしたのに、エアサスペンション故障って言われました。

輸入車の高級車に採用される事の多いエアサスペンション。

バネ式スプリングに比べエアスプリングは乗り心地が良くなり
段差を通過した際のショックを上手に吸収するので
精密機器を運搬するトラックなどにも採用されていますね。

乗り心地やショック吸収の面だけでなく
走行シーンに合わせて車高を上げたり下げたり出来ると言うメリットもあり
BMWやメルセデス、そしてアウディの高級車には
かなりの確率で装着されています。

我々ビークルフィールドに入庫したこのAUDI S7も

エアサスペンションを採用したモデルでしたが

純正の状態では如何せん車高が高いと言う事で
「どうにか低く出来ないでしょうか?」
と言う相談。

エアサスペンションで車高を落としたい場合・・・。

まず1つ目の選択肢としては
バネ式スプリングを使った車高調整式サスペンションに丸っと交換。
でも、これをやってしまうと
エアサスを制御するユニットにエラーが発生しメーター内には

これが出ます。

高級車に乗りながらメーターにコレが出ていると結構萎えます・・・。

っでもう1つの方法が
エアサスペンションの自動車高補正システムを逆手に取り
「基準の車高よりも、今、車高が高いですよ!」
と言う誤信号を流すことで
「車高が高いなら低くしなければいけませんね~」
と言う制御を行わせる方法です。

この手の誤魔化し系パーツと言うのは結構たくさんありまして
最近ではブーストのコントロールをするに辺り

昔ながらのこう言ったタイプのコントローラーではなく

純正で採用されるブーストセンサー信号を
誤魔化すタイプが主流となって来ています。

これは純正のECUが昔ながらのオープンループブースト制御ではなく
クローズドループ方式のブーストコントロールを採用している事を
逆手に取った商品です。

クローズドループ方式のブーストコントロールとは
目標とするブースト圧に対して低ければ高く高ければ低くする制御を
常に行いながら走らせる事です。

昔のターボ車は、冬に全開で走るとブーストが1.55Kで
夏場に全開だとブースト1.4kなんて事が、ざらにありました。

しかし今時のターボ車は真夏でも真冬でも
基本的なブーストは一律に揃っています。

例えば目標ブーストが1.5Kだったとして
センサーから取得したブーストが1.4Kだった場合
1.5Kになる様にブーストソレノイドが通常より多く開放されます。
逆にブーストが1.55Kまで上がってしまった場合は
ブーストソレノイドの開放を少なくしてブーストを1.5kまで下げます。

これがクローズドループ方式のブーストコントロールなんですが
そのブースト値を誤魔化すような信号をECUに送ったらどうなるか?

本当はブーストは1.5k掛かっているのに、ECUには
「ブーストはまだ1.3Kしか掛かっていません!」
と言う信号を送ると、ECUは
「おお、そうか!じゃあブーストを上げないといかんな!!」
と言う事でブーストソレノイドの開放値を大きくします。
すると差分が0.2kあるので大体1.7Kぐらいのブーストになった際
ECUはようやく
「ブースト1.5kでOKですな!」
とブーストソレノイドを安定させるのですが
その実、ブーストは1.7k掛かっていると言う現実。

これが誤魔化し系のブーストコントローラーの仕組みです。

っで前期のGRヤリスで、このパーツを使ってブーストを上げると

こうなります・・・。

なので基本的に誤魔化し系のパーツで出来る事って、結構幅が狭いんです。

話をエアサスのローダウンに戻しまして
今回のエアサスを誤魔化して車高をダウンさせようと選んだのが

IID製のロアリンクキット。

1本数百円で買える、ラジコンのアッパーアームじゃないのか?
と思うこのパーツが実は5万5千円します・・・。

上がIID製で下が純正。
純正は長さの調整がまったく出来ませんが
IID製は長さを調整出来るようになっています。

このロッドの長さを調整することで
純正ハイトセンサー(車高センサー)から誤信号を出させ
エアサスコントロールユニットに
「あの~車高が、高いんですよ!」
と誤感知させると
「あっそうでしたか・・・。では車高を低くしますね。」
ってハイトセンサーが純正車高と思う位置まで
エアサスの空気を抜いてくれます。

っで、ここら辺までガッツリとローダウン出来ます。

見た目にもバリっと車高が低く、55000円でこれなら
まあ・・・アリなのかも・・・っと試運転に出かけると

えっ?
この警告灯が点くのが嫌なのでロアリンクを買ったのに・・・。

なにがイケなくて、こんな事になってしまったのか?

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