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HKSフルコン Vproシリーズ。機能が使い切れないチューナーにより衰退の一途を辿る事になった名機。その機能の一つはアイドリングのハンチングを抑え環境にも優しくなると言う素晴らしい物ですが、施工されている車両を見た事はまずありません・・・。

先日のnoteに揚げた

この記事がかなりの反響を頂きまして
「自分のクルマもまさにそんな感じでした!」
と言うことばが想像以上にありました。

そんな感じでした・・・。と言う過去形の言葉。

聞くとその車両には嫌気がさして売却してしまったとの事。

アイドリングでブーン、ブーンってなるチューニングカーは
どこかのお店に売却され、業者オークションに流され
大した知識もない中古車屋に落札されて
次なるオーナーに売り渡されるわけですが
クルマには自己修復力はありませんので
相も変わらずブーン、ブーン・・・。

購入した中古車屋に相談するも
「改造車ですからね、こんな物だと思いますよ。」
想像するに難しくないやり取りがなされて新オーナー泣き寝入り。

こうやって、世の中の多く人々は
チューニングカーなんて ろくなもんじゃないな
って感じるようになり
チューニングと言う文化から遠ざかって行ったのだと思います。

安心してください、直りますよ!


って言うか そもそも壊れているんじゃなくて
セッティングしてないだけなんですけどね・・・。

こちらのECR33 スカイラインは弊社で組んだRB25DETを載せて

HKSのFconVproVer3.2にてセッティングしてある車両です。

アイドリングをコントロールするISCVの制御は
純正ECUではなくVproに譲渡してあるので
そもそもアイドリングでブーン、ブーンてなる事は少ないです。

少ないのですが、外的要因で負荷がガラっと変わると
読みに行ったマップの燃料噴射時間が
さっきと全然違う!と言う場合が起きます。

例えば安定してアイドリングしていた所に
エアコンのマグネットクラッチがカチっとONになると
エンジンの負荷は瞬間的に大きくなり回転数はガクッと下がります。

その時に読んだマップの燃料噴射が少ないと
更に回転は落ち気味になりますが
目標アイドル回転数を維持する為にISCVが開度を開き
エンジンには空気が送り込まれます。

ISCVとはアイドリングスピードコントロールバルブの略。

電動スロットルが一般的になった今のクルマには
装着される事すらなくなった部品の名称ですが
メカニカルスロットルを使ったクルマにおけるアイドリング制御は
このISCVが受け持っているんです。

ISCVが開いて空気が入ると一時的には回転は上がり気味になるのですが
そもそも燃料が足らずに回転が落ちた事がきっかけだったので
増えた空気量に追従する燃料は噴射されず
回転数は上がったり下がったり・・・。

ISCVの制御をVproに行わせていても
辻褄が合わなくなった事をきっかけに
アイドリング回転数が上がったり下がったりする事は起こり得るんです。

「ほら、やっぱりVpro付けたらブーン、ブーンってなるじゃん」

そう思うかも知れませんが
ISCVの制御をVproに行わせただけでは不十分なんです。

純正ECUだってISCVの制御だけを行って
あの安定感を出している訳ではありません。

ではどうすればアイドリングを積極的に安定方向へ持って行けるのか?

有料ページにて開示して行きます。


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