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【映画感想】ずっと独身でいるつもり?(2021)

10 年前に執筆したエッセイから一躍有名作家となった本田まみ(田中みな実)、36歳、独身。女性の幸せの価値を赤裸々に綴り、読者の支持を得たが、それに次ぐヒット作を書けずにいる。世間の需要に応えつつも、作家として迷走中にあるまみは、自身の年齢に対して事あるごとに周囲から「ずっと独身でいるつもり?」と心配されている。さらに、配信番組でのまみの発言に「空っぽになった」と感じ、失望する元ファンの由紀乃(市川実和子)。夫への小さな不満を抱えながらインスタ主婦を続ける彩佳(徳永えり)。パパ活女子として生計をたてつつも、若さを失うことに怯える美穂(松村沙友理)。異なる生きづらさを抱える4人が踏み出した小さな一歩とは?

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4人の女性が抱える「生きづらさ」、悩み、
でも今の生活から簡単には、抜けられないし、
『本当はこのままでもいいんじゃない?』
本当は、うっすらと感じてしまってる。

わたしは4人全員に、少しづつ共感を覚えた。
きっと女性ならみんなそうだと思う。

映画では、ステレオタイプに、4人に分けているけど、
きっとどの人も、彼女たちのどこかに共感できるんじゃないかだろうか。


独りでいること

私自身は、独身時代というのはあまりなく、
16歳で付き合った彼とそのまま結婚して、31歳で離婚をした。
そのあと34歳で再婚したので、ホントに一人だったのは、ほんの数年だ。

それでも、30過ぎて彼氏がいない、というのは心もとない気持ちだった。
独りは自由で、居心地がいい。
いつ何をしてもいいし、どんな生活をしていたって誰にも何もいわれない。
部屋が汚くても、毎晩のように泥酔して帰ってきても大丈夫(笑)

この映画の主人公たちも、なんだかんだ言いながら、独りを謳歌している。

でもこのままでいいのかな?と思う。

きっと、この生活がずっとこの先も続くわけがない。そんなの知ってる。だから不安なんだ。


私たちは年齢から追いかけられている

「このままでいいのかな?」の正体の1つに年齢がある。
1年を大事に過ごしても、仕事に明け暮れて過ごしても、
遊び惚けて過ごしても、
1年1年どんどんと過ぎていってしまう。

気づいたら「若さ」という特権は消え、
過ごしてきた年月、生き方の結果が手元に残るのだ。
残るならいいけれど、何も残らなかったら?
楽しさや幸せ感はその瞬間に消えていく。

だから、年を重ねることが怖い。焦りがうまれ、
追いかけられてるように感じてしまうだろう。

世の中が決めた、ぼんやりとした、タイムリミット。
若さ、結婚、出産、キャリア。

決して無視して進めるようにできていない。
気づかないふりや、邁進してる間にいつの間にか迫ってくるから。


結婚は大きな節目

「誰と結婚するか」
これは大きな問題である。

独身の時には、結婚生活にイメージがつかない。
なんとなく幸せそう~!
っとなってしまうのはしかたがないこと。
それに自分独りじゃない安心感もある。

誰と結婚しても大きく変化することがある。
独りで、気ままに自分時間・自分ルールで生活してきたのが、
相手の予定に合わせたり、相手の好みに合わせたりすることが増える。

「新居のソファはこっちほうがいいんじゃない?」

なんて、
関係性がよければ、それも幸せだけれど、
関係性にズレがあれば、自分が我慢しなくてはいけないシーンかもしれない。

二人になるだけで、こんなに大きな変化だ、それに「誰と」が掛け算される。
本当にこれは重要で、どんな価値観で、どんな癖があるか、
親との関係はどうなのか?

私は2回結婚をしているけれど、結婚相手が全然違うタイプだから余計にそう思う。
相手によって人生は大きく変わるのだ。

でも恋をしていると相手の欠点や、結婚してから問題になりそうなことって
気づけないんだなぁ。しみじみ。

でもこの映画の主人公、本田まみは一度流されたけれど、
そのことに気づいた。
それは奇跡的になかなか難しいことだと思った。
なぜなら、わたしは2回目の結婚で、付き合って短いこともあっていろんな問題に気づけなかったし、かなり甘く見ていたからだ。
2回目なのに。
それでも結婚生活も人生も続いていく。

作中
『結婚したらさみしさは消えるんじゃいないのかよー!!!!』

と、独り身、由紀乃が、夜中に叫ぶシーンで、
私も思わ好き涙がでてしまった。
その通りだ、なんだよっ!

2人で生きるのは難しい。
子供が産まれたら、さらに2人の関係性は変わっていく。
こんな自分じゃなかった。
そう思って、充実した風を装ったSNS。
わたしはみんなの投稿みては、なーんにもないと嘆く方だけれど…。


あなたはそのままでいい

これはもうひとつの悟りのように難しい。
でも、結局、これしかない。

わたしは、わたし以外になれない。

それを信じて、自分を前向きに進ませてくれる最初の一歩を踏み出すのだ!

この映画のラストが伝えたかったことと違うかもしれないけれど、
胸に私の本音を詰めて。
意地でも進んでやる。


何かを変えたい、今の自分のままで終わりたくない、
そんな人に見てほしい映画です。

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