ヒヨコは生きたままシュレッダーにかけられる|卵の真実
衝撃的なタイトルですが、本当です。
日本は世界で2番目に卵の消費量が多い国です。
目を逸らさずに現実をご覧ください。
まず、多くの消費者がもっている養鶏場のイメージから話を始めましょう。
みなさんが想像する養鶏場、こんな感じでしょうか?
広々とした敷地、伸び伸びと暮らす鶏たち。
ソーシャルディスタンスも確保でき、ストレスなく生活してそうですね。
このように「放し飼い」された鶏から産まれた卵は、商品のパッケージに「ケージフリー」と表記されます。檻(ケージ)から解放(フリー)されて育てられたことに由来します。上記のように屋外で放し飼いされた鶏の卵には「フリーレンジ」と表記されます。まあ、そんな養鶏場は一握りですが。
「ケージフリー」にはもう一つあります。「平飼い」と呼ばれる飼育方法です。鶏舎内の平らな地面の上で飼育される方法です。「平飼い」と聞くと、なんとなく「フリーレンジ」っぽい良いイメージを抱くかもしれませんが、現実は違います。
はい、ご覧の通り身動きは取れません。確かに檻からは解放されていますが…。
しかしながら「ケージフリー」とラベルをつけることによって、消費者が抱く罪悪感を払拭させる効果は期待できます。「ケージフリー」に良いイメージをもった人のなかには「鶏のことを思って良い選択をした」と自己満足する人も出てくることでしょう。値段も高いですし。
檻のない鶏舎の中で、鶏たちはお互いに踏みつけ合い、重なり合い、ストレスでかじり合ったりします。そして鶏生の大半を糞尿の上で暮らします。大人になる前に亡くなってしまう鶏も多数います。
日本の場合、約92%以上が従来型のバタリーケージで飼育されています。(2014年飼養実態アンケート調査報告書)
「バタリーケージ」とは…。
こんなイメージ。これ、日本の養鶏場の写真です。
この狭い身動きの取れない檻の中で、生涯、卵を産み続けます。
具体的な数字で示してみましょう。
20cm×20cmほどの大きさです。
定規を出して実際に大きさを確認してみてください。
一生を満員電車のなかで過ごすのと同じです。
ちなみにEUではバタリーケージの使用は禁止されています。
自分の体と変わらない大きさの檻の中に閉じ込められて生涯を終える。
それが雌鶏の一生です。
さて、前置きが長くなりました。
本題の雄鶏はどうなるのか。
採卵養鶏に置いて、雄のヒヨコは
産まれた瞬間に殺されます。
方法は3つ。
・袋に入れて窒息させる
・圧死
・生きたまま機械で粉砕(シュレッダー)
・ガスで殺す
この子たちは、
母親を見ることもなく、
外の空気を吸うこともなく、
土の地面を走りまわることもなく、
非人道的な方法でかけがえのない命を奪われます。
「卵は副産物。動物の命を奪っているわけじゃない。」
そう思っている方も多くいらっしゃいますが、消費者が卵を購入し続ける限り、オスヒヨコのシュレッディングは続きます。
普段何気なく口にしている食べ物には、隠された背景がたくさんあります。
日本は特にその背景が見えにくい国です。
どうか、
こういった食品の背景を知り、
動物たちに優しい選択をしてくれる人が増えますように…。