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食い意地日誌①「生栗」

生栗の皮むきというのをやってみたくて、お勤め品のを買ってきた。
実家では、「危ないから」とさせてもらえなかったので、どきどきする。

水で3時間ふやかし、まな板の上でざらざらした尻をちょいと落とす。
その傷口に包丁をひっかけて頭の方へむくと、べりべりと簡単に鬼皮は除去できた。
渋皮はむかず、重曹を入れた水に3時間つけてから、4回ほど茹でこぼす。

ラスト、栗と、ようやくかぶるほどの水をはって火にかけ、茹で汁が熱くなったところで黒砂糖を入れる。
栗は12個、投入した黒砂糖は100グラムである。
そのまま煮て、汁のかさがいい塩梅に減ったら火を止め、冷まして味が沁み入るのを待つ。
渋皮煮の完成。初めてにしては成功だった。

で。残った汁をどうするか。
我が家の経済では黒砂糖はぜいたく品である。
捨てるのが惜しいので、マグロの血合いを煮しめるのに使った。
激美味。

調子に乗って、後日、鶏の肝を煮るのにも使った。
不味いわけがない。

余すところなく食い尽くして、栗とはいいものだなあと思った秋である。

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