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【社会派な投稿】 旧姓使用の運用についてリサーチしてみた件

こんにちは、うるり(nami_uru)です。いきなりですが、結婚の話です。

私は同性婚がしたいのですが、もし日本で男性と結婚することなんか選んじゃったら、女子という状況にある私に対して、もれなく負の特典(?)が付いてきちゃう可能性が高いという事実について、なんとかしたいと思った。

以下、男性と結婚するという過程の投稿です。(ニュージーランドに永住して市民権取得する計画でいるので、私には女性と結婚する選択肢もあります。)

「負の特典その1:姓が変わる」という点は、憂鬱でしかない内容なので、どうしたらなるべくダメージが少ない方法でダメージから回避できるのか、今回切り込んで調べてみようと思いました。

社会的なアイデンテティーってコツコツ積み上げて作り上げてきたもので、多くの場合、名前(苗字と名前セット)で人の頭脳やアルゴリズムによって認識されてきて、その認識が時間とともに積み上がってきてるわけです。

まあ、新しく人生リセットしたいタイミングの人にとっては、姓が変わるのは悪くないとも思うけれど、結婚と同時に強制的に名前(苗字とセット)は、自分的には気持ちがいいことではない。日本では、社会上は苗字で呼ばれることがほとんどだし、新しい苗字で呼ばれたら、絶対、「え?これ自分?」って、違和感感じる。慣れとかで解決するっていう話じゃなくて、なんか「私が社会的に積み上げてきたものどうなったの?」っていう感覚になると思う。

ところで、こんなチャレンジやってる人たちもいます。

応援コメントに書いてあるメッセージに世の女性の叫びがあるようで、とても興味深いです。

私は私でアイデンテティーとしては変わらないのに、私が望もうと望まなくとも関係なく、強制的に社会的にアイデンテティーが別のものになっちゃうなんて、納得いかないなー。

そういう納得いかない人たちの中には、ペーパー離婚して事実婚するというカップルもいるようですね。

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話はちょっと変わりますが、例えば、こんな波乱万丈な人生模様の女性がいるとしましょう。

幼少期に両親が離婚 → 母親と死別 → 児童養護施設に入る→ 養子縁組 → 結婚(30歳差)→ 死別 → 結婚

そういう状況の人は、何回苗字の変更をしなきゃいけない羽目になるんですかw?5回改姓しないといけないことになりますよね。名前にまつわる書類の処理で多忙な立場に置かれますね。

こういう波乱万丈な人が社会で大成する才能を持ってることだってあるわけじゃないですか。社会にめっちゃ貢献できる才能もってるような人を、そんな事務処理に追われる状況にさせちゃっていいんでしょうか?もちろん、周りの人たちも配慮すべきだとは思います。有能な人財にそんなことで時間使ってもらうよりも、社会的に意義があると思われる活動してもらった方がよくないですか? 


なんか2019年の11月から、政令改正が施行され、希望者には、住民票と印鑑証明・マイナンバーカード、免許証に旧姓併記ができるようになったらしいんです。

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前向きなことではあるのですが、それってどこまで影響力あるもんなんだろう。素朴に疑問です。

社会的なアイデンテティーに支障をきたすことがなく、どこまで旧姓使用を運用できるようになっているのか、が気になるポイントです。早速、自主的に猛烈リサーチをかけてみましたw。

今回旧姓が併記できるようになったものは、住民票と印鑑証明・マイナンバーカード、免許証とのことなので、それらは身分証明として有用な証明書であることと同時に、関係しているのは、交通関係、税務関係、法務関係だとは思うので、関連機関に電話、もしくは直接問い合わせるなどしてみました。


以下の情報は2020年3月時点の情報です。

まず、本人確認の手段として有用なものとして、旧姓と現姓が併記されている住民票、免許証があることにより、様々は契約は旧姓を使用したままできるようになりました。

行政としては、男女共同参画の観点から、様々な機関に旧姓使用をなるべく認めるようにするように通達して、理解を求めるようにしてはいることです。ただ、理解を求めるようにしたということであって、強制はしていないとのことなので、実際、様々な契約に関係する機関に、旧姓のまま契約ができるか聞いてみないとわかりません。


結果、私の問い合わせをしたクレジットカード会社と銀行は旧姓のまま新規契約をしたり、名前の変更手続きをすることができると報告をいただきました。確認をした会社は、兵庫県北部の但馬信用金庫、但馬銀行と、私の使っているクレジットカードのAmexからそのようにご報告いただきました。

ちなみに、ゆうちょ銀行は旧姓使用を認めていない(2020年3月現在)ようです。都市銀行で言うと、三菱UFJ銀行は旧姓のままの契約を認めているけれど、三井住友銀行は認めていないようです。直接電話して確認しました。

私のすでに契約している光熱費や通信費などが関係してくる会社との契約については、問題なく旧姓使用可能とご報告をいただきました。


不動産については、借りている分には、必要なのは賃貸契約書なので、本人確認が免許証などでできるので、旧姓のままの契約で大丈夫。所有している不動産の法人登記については、これは固定資産税などの税金が関係してくる部分で、それについては旧姓が併記してあるマイナンバーで対応できるのでは?とは思いましたが、現行の制度では、旧姓は旧姓であって、現姓ではないので、二人別の人が存在するという認識になってしまうので、不動産の法人登記は現姓のままでないとダメだというご報告をいただきました。

でも、法人登記の場合は、旧姓併記して(旧姓を括弧書きして)登記ができると法務局の担当の方からご報告いただきました。法人登記は法人という人格だから別なのか?ちょっとそこについてはまだ不明瞭です。

ちょうど新しく軽自動車を買ったので、自賠責、任意保険、JAFの会社に旧姓のまま契約ができるか聞いてみたところ、問題ないとご報告をいただきました。

車検証については、自動車税・軽自動車税が関係してくるものです。やはり税金と紐づいてくるものについては、上記に書いた不動産登記の内容と論理は同じで、現在のところでは旧姓での登録は認められないそうです。

法律的にどういう点が問題で、どこを改正したらいけるのが知りたかったので、国土交通省にも問い合わせています。(まだお返事はいただいていません。)

国民健康保険の保険証や、年金証書などについても同じことが言えますが、基本的に税に関係することは、旧姓と現姓の二つでは別人扱いにされてしまうようですね。でもそれだと、マイナンバーカードに旧姓を併記できてるメリットがよくわからないですね。

個人として税務署に領収書を出す時などは、領収書に記載してある名前が旧姓でも構わないそうです。それは旧姓と現姓が免許証などで確認できて同一人物だという確認ができれば問題ないと税務署の方から聞きました。


国民健康保険については、厚生労働省の管轄だとは聞きました。厚生労働省は新型コロナウイルスの一件で相当忙しいと思うので、現在のところは問い合わせしませんが、これも国民健康保険税に関係することなので、旧姓での国民健康保険の登録はできないものと思われます。健康保険については、けんぽなどの団体がやってるものもあるので、そこも調べてはみたいです。私は国民健康保険を使っているので、どうやら旧姓使用できそうもないので、病院でも旧姓使用はできないものとは思われます。(これについては今後もっと調べます。)生命保険については、県民共済は旧姓で登録できるとご報告いただきましたが、他の民間保険会社からはできないと言われました。


最後はパスポートの件についてです。

旅券事務所に問い合わせたところ、パスポートに旧姓を併記するためには、勤務先の会社から、職場で旧姓を使用し、かつ業務上渡航の必要があることを証明する旧姓使用証明書というのを書いてもらって、その他の裏付けとなる書類の添付が必要とのこと。私の場合は個人事業主なので、開業届などの税務署からの書類(旧姓の併記なしでOK)と、旧姓を使用している様子のわかる名刺、海外の取引先などと旧姓で契約しているような書類など裏付けできるものがあればよいとのこと。この時、パスポートに記入される名前は、"名・現姓(旧姓)"のフォーマットになるそうなので、混乱を招きやすいし、それで"名・旧姓"の名前で航空チケットが問題なく購入でき、渡航できるのかについては不明瞭のままだ。ネットでさらっと見たところ、結構渡航に問題があったという体験談が目立ちます。


男性と結婚したとしても(同性婚希望なので、男性とは結婚しないですが)、旧姓のまま活動したい一女性の立場から見ると、現姓は知られたくない、という希望には答えられそうもない制度ですね。実際普通に社会生活してて、一人につき二つの種類の名前があったら人は混乱するので、「女性が社会で活躍しやすいように」という視点で見るのなら、選択的夫婦別姓ができるようになったらよいにこしたことはありません。(現状男性とは結婚はありえないと思っているのと、ニュージーランドの市民権を取得しようと考えているので私にとってはどちらでもいいですけれどね。)


総括

まずは、ネットで色々調べたのですが、同じことをやったような人の情報が乏しすぎなのが気になりました。余談としては、いろんな機関に聴き込みましたが、ほとんどの場所で、私以外、旧姓使用が認められられるかというような問い合わせをしてきた人がいなく、どう対応したらよいかわからないので、調べてから連絡します、というように対応されました。

ちなみに私が住んでいるのは兵庫県北部で、人の数より野生動物の数の方が目立つような場所です。それでも車検証の発行担当は姫路の軽自動車検査協会なので、姫路に問い合わせをしたけれど、それでもそういった問い合わせをした人がいなかったというのが、ショックでした。神戸まで行かないとそういうことするような人も少ないのか?でも私が住民票とかに旧姓が併記出来るの知ったのは、市役所にポスターが貼ってあったからですよ。なんも田舎だから情報が少ないとか言う話ではないと思うけどさ。

でもそのポスターには、どういったプロセスで旧姓が社会的にも利用しやすくなりましたよ、とは書いてなかった。そもそも旧姓使用の運用の仕方が認知されていなければ、それを自分として運用したいという人も出てこれないですし、また、使用を許可する関連組織としても、希望者がいないのなら、旧姓使用したい人のための条例などを作ろうとはしにくいです。

旧姓使用の運用する立場としても、私は案外粘り強い性格してるから、こうやって調べるのそこまで苦痛じゃなかったのだけれど、そうじゃない性格の人からしたら、きっと諦めてしまいます。

実際、いろんな機関に問い合わせをした時、電話応対する人によっては、調べもしないのに「それはできません」という人もいましたから。認知度が少ないと、人は冷たい態度もとるものです。

電話対応してくださった女性の担当の方の中には「おっしゃってらっしゃることは本当によくわかる内容なのですが、組織の中でまだルール決めがなされていないので申し訳ありません… でも、この件については上のものに報告しておきます」と丁寧に報告してくださる方がいたりして、私が問い合わせしてみたことで、少しは認知度の向上に繋がったのならよかったとは思います。


また、市役所の職員の人に問い合わせた時も、個人的なつぶやきみたいな感じで、「旧姓は旧姓であって、法的には本当の名前じゃないという認識で、まあ、今の所は旧姓が公的書類で併記されるようになったというのは、表面的な表向きの制度の話なのでしょう。そこが問題だということで、世の中では選択的夫婦別姓のついてなどのディスカッションなどがされているのではないでしょうか?」とは言ってらっしゃいました。

男女参画局に電話で問い合わせしたときも、「国としては制度は作ったけれど、その運用方法についてはまだ思案中な状態が現状の状態であります」というようなニュアンスで担当の方は回答してらっしゃいました。


旧姓を旧姓としてじゃなくて、現在の本当の名前として使いたい!そういう声やアクションがたくさん出てこないと、そんなことは社会的にも必要性がないって、えらい人たちが決めて社会のルールとして固定されたものになってしまう可能性が高くなっちゃうので、ぜひ認知活動って必要だなーと思って、こうやってnoteにまとめてみました。

こういうのって、市とか県とかで独自に条例作って運用したりできないんでしょうかね?そこは気になるところではあるので、次回までの宿題とします。

今日の格言:目的持って知識を運用するとキュレーション力が身につくよ。キュレーション力はきっと身を助けるよ。やってみてね。

・・関連資料・・

「各種国家資格における旧姓使用の範囲拡大について(平成31年4月22日 厚生労働省

旅券における旧姓併記について(平成31年4月外務省旅券課)





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